サッと煮てザルに上げる 軟らかい「砂肝と明太子のマリネ」

コクハク編集部
更新日:2020-01-25 06:00
投稿日:2020-01-25 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩さんに、自慢の明太子が主張する「砂肝と明太子のマリネ」のレシピを教えていただきました。

砂肝は煮過ぎない

 いつも食べるコリコリ食感の砂肝が軟らかい。

「砂肝は煮過ぎないことです。沸いている酒と昆布だしに入れて、再沸騰したらもう大丈夫です。もう、サッとですよ。これで硬くならずに仕上がります。水に落とすのではなく、ざるに上げて冷ましてください」

 プチプチッと明太子も存在を主張しています。一粒一粒がしっかりとしている同店オリジナルの明太子です。

「北海道産の厳選したスケトウダラの捕れたてをすぐに塩漬けしています。酒、カツオ節、唐辛子と、料亭ならではの選りすぐりの素材でだしをとった調味液に3日間漬け込んだ自慢の一品です。優しさと奥深さがある味わいが特徴で、九州のデパートや福岡空港でも売っています。この明太子を食べたことで、うちの店のファンになってもらうことも多いですね」

 都内でも催事で出展することがあるとか。漬け込む際は、一腹ごとに菜箸で美しく形を整えて容器の中に入れます。丁寧な仕事です。この明太子を使えば、酒がどんどん進む絶品おツマミになりますね。

【材料】

・砂肝 100グラム
・酒 1合
・昆布だし 1合
・明太子 100グラム
・柚子コショウ 10グラム

【レシピ】

1. 砂肝は筋を取り、スライス。沸騰した酒、昆布だしで火を入れ、おか上げする。
2. スライスした砂肝の間に、明太子と柚子コショウを挟んで6~8時間漬け込む。

本日のダンツマ達人…平山克浩さん

▽ひらやま・かつひろ
 1965年生まれ。18歳で「博多料亭 稚加榮」に入店し、今年で35年目を迎える。繊細な技を必要とするフグさばきの美しさは、多くの美食家をうならせてきた。

▽はかたりょうてい ちかえ
 明太子に代表される博多の食文化を広める名店。福岡店の広大ないけすには九州各地から水揚げされた四季折々の活魚が常時30種類以上。豪快にすくいあげられる海の幸は、客人の舌だけでなく心も満足させている。福岡市中央区大名2―2―17。

(日刊ゲンダイ2019年1月31日付記事を再編集)

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