飛行機の中で意識を失い…突如浮上した「バセドウ病」の疑い

めりぃ(つけものがかり) 編集者
更新日:2020-01-15 06:00
投稿日:2020-01-15 06:00
 女性ではおよそ30〜60人にひとり、男性ではおよそ50〜100人に1人がかかると言われている甲状腺疾患。圧倒的に女性に多い疾患として知られるバセドウ病は、甲状腺機能が亢進する病気で、動悸や発汗、めまいや悪心(おしん)、体重減少に筋力低下など、その症状は全身に及びます。
 現代医療での治療法は投薬・アイソトープ・外科的手術の3種類とされ、多くの患者は投薬治療で寛解を目指します。
 これは、投薬治療の末に、手術で甲状腺を全摘し完治に至った筆者が、2年間の闘病生活を振り返るドキュメンタリーです。

離陸直前に私を襲った激しい動悸

「大丈夫ですか!」

 自分が軽く気を失っていたと気づいたのは、客室乗務員の慌てた声を聞いたときでした。

 その日の私は出張で、ふだんより朝早くに起きて家を出たのですが、起床後すぐに耳鳴りや悪心(おしん)が続いていて、なんとなく普段とは違う不調を感じていました。

 空港に向かうタクシーの車内でも、なんとなくカラダがふわふわしていて「風邪か、疲れかしら……」と不安があったものの、仕事だからと、ちょっと無理をして家を出たのです。

 本格的に具合が悪くなったのは、飛行機の座席に座り、ひと息ついたタイミング。

 なんとも言えない頭のクラクラ感と悪心があり、吐き気までは行かないものの頭に薄い膜がかかったような変な感じで、さらには、座っているだけなのに心臓のドキドキが止まらず、「これって、ちょっとヤバいやつかも?」と感じた矢先、時間は短いながらも気を失ってしまったのです。

 ちょうど飛行機のドアが閉まり、駐機場から離陸に向けて発進したときで、客室乗務員が荷物とシートベルトの確認で機内をチェックしているときに、真っ青な顔でグッタリとしていた私を発見してくれたのでした。

「あー……。すみません、なんかとても気分が悪くて。今も頭が痛くて、ふわふわして変な感じです」と私。

 客室乗務員は「持病はありますか? このまま飛ぶと不安でしたら、おっしゃってください」と提案してくれました。

「……少し不安です。降りられるなら、降りたいです」と素直な気持ちを伝えると、その客室乗務員は私の降機のためにテキパキと準備をしてくれました。

めりぃ(つけものがかり)
記事一覧
編集者
アラフォー編集者。壮絶な結婚生活による人生の荒波をくぐり抜け、バセドウ病発覚。2019年、甲状腺全摘手術を経て、完治。つけものを作らせたらプロ顔負けの腕前だが、今のモットーは「バセドウ病患者のつらさを、もっと世間に知ってもらいたい」。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


コロナ自粛中のイライラ育児は仕方ない! どう乗り越える?
 突然やってきたコロナ自粛。緊急事態宣言を境に、生活が一転したご家庭は多いでしょう。ウイルスと戦うという根本的な問題はあ...
明日からガンバ!“にゃんたま”もやる気のない日があるんです
 暇なのに~……やる気が出にゃい~。  やらなくちゃいけないこと3つもあるのに、全然手つかず~!  順序を決...
 今年の5月は「母の月」旬のお花がアナタの感謝を伝えます
 今年もやってまいりました母の日月間!  5月になりました~。  窓を開ければ、初夏の明るい太陽の日差しが差...
自炊を飽きずに!料理慣れしない人が揃えたい“3つの調味料”
 ふだんあまり自炊しない人ほど、自炊期間が長くなるとレパートリーが不足し「飽きた……」となりがち。  長期にわたっ...
勉強から趣味・娯楽まで…オススメのオンラインレッスン5選
 自粛期間中、家での時間を持て余して、どうにもふさぎこんでしまうなら「オンラインレッスン」を受けて生活にメリハリをつけて...
好きな人と今こそハグを♡優れた6つの効果で心身を健やかに
 あなたは、最近誰かとハグをしましたか?大人になると他人はもちろん、恋人や家族間でも接触する機会がだんだんと減ってしまい...
「撮らにゃいで!」撮影拒否の“にゃんたま君”に使った奥の手
「あり得にゃい。絶対無理、レンズをこっちに向けにゃいで!」  箱入り息子のにゃんたま君のおウチに遊びに行った時のこ...
マウンティング女子8つの特徴&対処方法! あなたは大丈夫?
 自分よりも幸せそうな人を見ると、羨ましくなってしまう女性は多いでしょう。しかし、「私も、幸せになりたい」と思うのであれ...
#おうち時間でも写真を楽しく! 加工感のない写真の撮り方♡
 自粛自粛で、カメラフォルダに写真が増えていきません。写真なんて増えていかなくたって、死にはしない……でも、なんとなく充...
マンションの広告チラシからわかること&その注意点とは?
 マンションを購入したいと思ったときに、SUUMO(スーモ)などの不動産ポータルサイトのほか住宅情報誌や新聞で探すという...
Netflixの“性欲を1カ月ガマンする”番組が自粛期間にフィット
 自粛期間が続くとストレスが溜まります。外出自粛ということは、遊びに行けないということ。飲みにも行けず、風俗を利用するこ...
“にゃんたま王子”にちょっと待った!真実の愛のお相手かも?
 きょうは、「白鳥の湖」のバレエダンサーのように、小股の切れ上がったカッコイイにゃんたま君にロックオン。 「あ、ス...
園芸入門“実践編”!新たな喜びの扉を開く植物生活のススメ#2
 爽やかで清々しい季節がやってまいりました。  温かい陽射しと共に、柔らかな優しい風を感じると、鬱々とした気分も吹...
ステロイドの効果はいまひとつでも手術は予定通り行うことに
 潜在的な患者も含めるとおよそ30〜60人にひとりの女性がかかると言われている甲状腺疾患。バセドウ病は、甲状腺機能が亢進...
「私って不幸かも」つらい現状を変えるために今やるべきこと
 人生は常にハードモードで、SNSなどを見るとキラキラした世界が広がり、自分の現状がイヤになる時ありますよね。  仕事...
真っ先に“にゃんたま”を…これって愛?それともビョーキ?
 あそこに猫がいるよ、と聞けば「そのこは男の子?女の子?」と聞いてしまう。  猫を見つけた時、視線の先は真っ先にに...