退院後も続いた微熱や首の違和感…メンタルと気圧が影響?

めりぃ(つけものがかり) 編集者
更新日:2020-06-01 19:10
投稿日:2020-05-26 06:00
 潜在的な患者も含めるとおよそ30〜60人にひとりの女性がかかると言われている甲状腺疾患。バセドウ病は、甲状腺機能が亢進する病気で、動悸や発汗、めまいや悪心、体重減少に筋力低下など、その症状は全身に及びます。治療法は投薬・アイソトープ・外科的手術の3種類とされ、多くの患者は投薬治療で寛解を目指します。
 これは、投薬治療の末に、手術で甲状腺を全摘し完治に至った筆者が、2年間の闘病生活を振り返るドキュメンタリーです。

いよいよ退院!

 退院は午前中だったので、朝食を食べてから着替えとメイクを済ませて、帰る準備を整えます。久しぶりのメイク……!

 お化粧をすると気分もシャキッとするから不思議です。

「退院前に医師の診察があるのかな?」と思っていたのですが、なんと診察はナシ(笑)。案外、スパルタですね。

 支払いなどの作業も前日までに夫が済ませてくれていたので、当日は夫が迎えにきてくれた自家用車で、そのまま自宅に帰りました。

 退院後は、無理は絶対に避けつつ、でも少しずつ日常生活に戻すよう指示がありました。傷口は特別にかばう必要はなく、動かせる範囲で動かすように言われていたので、朝昼晩と3回、首まわりのストレッチを習慣に。

 また運動は、ここまでのバセドウ病の影響で体力や筋力がかなり落ちているため、しばらくはまだ再開しないということになっていました。

 術後の療養中は、母が家に泊まり込みで来てくれたので、家事や食事は母にお任せ。上げ膳据え膳の生活で、またまた療養に努めることにしました。

 ところが、ここで問題が……。家に戻ってきた夜から、37.2度前後の微熱が出て、何日も下がらないのです。

微熱が続き、だるさや気持ち悪さを感じるも…

 上がるわけでもなく下がるわけでもない微熱が続き、だるくてボーッとする感じ。病院に問い合わせすると「手術のあとは、たまにある」とのことで、様子見をするよう指示がありました。

 あとから思い返してみると、入院中は「病院にいる」という安心感があったのに、退院後は「調子が悪くなっても全部、自分たちでやらなくてはならない」という不安感が出ていたので、そんなメンタル的なものも影響していたのかもしれません。

 そして相変わらず、首の違和感はありました。実はこれも、病院にいるときよりも退院後のほうが気になってきていたので、精神面の影響も大きかったと思います。

 気になっていた微熱は14日ほど続きましたが、その後は下がりました。

 また、ずっとではないものの、だるさや気持ち悪さなども、退院後1カ月ほどは頻繁に出ていました。

体調不良の原因は気圧の変化

 そして予想外だったのが、術後は天候や気圧の影響を受けやすくなっていたこと!

「ちょっと体調が優れないな……」と思うと、雨が降る前だったり、気圧が急降下していたり……といったことがよくあり、この法則(!)に気づくまでの間は「バセドウは完治したはずなのに、なぜ!?」と、謎の体調不良の波に悩みました。

 なんとなく法則が掴めてからは、天気予報や気圧をチェックし、体調の変化に備えることができたので、慌てずに対処できるように。弱っているときには、元気なときには気にならない気候の変化にも、影響をもろに受けやすいのだと痛感しました。

 また傷口のテープ貼り替えも、退院後は自分でやらなくてはなりません。

 これまではドクターや看護師にやってもらっていたので、自分の傷口をまじまじと見る機会はなくーー。それだけに、退院後に初めてテープを貼り替えるときには、なんとも言えないドキドキがありました。

 実際に鏡を見てしっかりとチェックしてみると、優秀なドクターのおかげで切り口は綺麗だったものの、ざっくりとえぐられたような傷口にご対面。

 わかってはいたものの、グロテスクな傷口を目の当たりにして、なんとも言えない気持ちになりました(笑)。

のんびりと療養を続けた1ヵ月

 退院後の1か月間は、こんなふうに毎日、同じようなことをしながらも体力の回復に努めた期間でした。仕事への復帰も術後1カ月を過ぎてからと決めていたので、とにかくのんびりとした気持ちで療養に励み、1日も早く日常生活に戻れるようにと、たくさん食べて、体力の回復を待ちました。

 退院後初めての診察は、退院日の1カ月後。当初は長いように感じていましたが、実際にはあっという間の1カ月間でした。

 そして、術後初めての診察日を迎えーーー。

 次回に続きます。

めりぃ(つけものがかり)
記事一覧
編集者
アラフォー編集者。壮絶な結婚生活による人生の荒波をくぐり抜け、バセドウ病発覚。2019年、甲状腺全摘手術を経て、完治。つけものを作らせたらプロ顔負けの腕前だが、今のモットーは「バセドウ病患者のつらさを、もっと世間に知ってもらいたい」。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


別居、DV、酒浸り…IT起業家の暗黒面あるある“7つの習慣”
 起業家――。華々しい響きを放ち、西麻布、六本木、恵比寿、銀座など煌びやかな繁華街でシャンパンをたしなみ、有名女優との交...
真夜中に突然の大量出血で119番、緊急搬送され人生初のERへ
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
ハッシュタグは“いいね”を超える? 承認欲求の先にあるもの
 SNSで昨年あたりから、ハッシュタグの新しい使いかたに脚光が集まりつつあります。ハッシュタグとは冒頭に「#」をつけた言...
こにゃんたま君のパパ「タンク君」のご立派“にゃんたま”
 きょうのにゃんたまは、先日ご紹介した「こにゃんたま君」(奥に写る子猫)のパパです!  その名も「タンク」君! ...
悲劇はもう二度と…園児の外遊びの大切さと保育士さんの努力
 保育園の子どもたちや働く保育士さんにとって、あまりに悲しい出来事が続いています。園児2人が亡くなった大津市の事故のショ...
ゴロンゴロン♪ “にゃんたま”流ストレス解消法でリラックス
 気が付くとストレスで、体が緊張状態になっていませんか?  きょうは、体の力を意識的に抜いてコロコロしてみる、にゃ...
毎朝のお弁当作り 「苦痛→楽しい」に変える4つのコツ!
 手作りのお弁当って子どもの頃はもちろん、大人になっても嬉しいものですよね。でも、作る側はいつも大変!うんざりして、苦痛...
「SNSイタい女」とは呼ばせない オトナ女子のインスタ技3選
 InstagramをはじめとしたSNSは、今や日常生活に欠かせないコミュニケーションツールになりました。少し前までは、...
「え、悪性って…」病院を出たら子宮頸がん患者になっていた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
三崎港で“にゃんたま”発見! おすすめマグロ店をご案内?
 神奈川県・三浦半島にある三崎漁港。  全国有数のマグロの水揚量を誇る漁港近くで、にゃんたま発見です。  多...
怠惰な人にこそ効く!「やる気が出ない」を解消する3STEP
 どうしてもやる気が出ない時ってありますよね。脳科学を利用した「やる気を出す方法」がネットに多々転がっているものの、それ...
京都・伏見稲荷大社で発見 神のオーラ感じる白“にゃんたま”
 朱色の鳥居と、白いキツネがシンボルの神社。  京都・伏見稲荷大社で、白いにゃんたまωに出逢いました。  鳥...
先生どうして辞めちゃうの? 保育士さんが一斉退職する理由
 保育園で問題になっている保育士さんの一斉退職。子供たちだけでなく保護者の心にも傷を負わせかねない問題ですが、なぜこんな...
私は、子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性です。
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。私...
期間限定だから尊い 可愛い子猫の“こにゃんたま”にメロメロ
 ニャンタマニアのみなさまこんにちは。猫フェチ撮影の日々を送る芳澤です。  きょうは、にゃんとも可愛い子猫にゃんた...
経験者直伝! 出産が「怖い」を「楽しい」に変える考え方
 出産を終えた後、必ずと言って良いほど女友達に聞かれたのが「怖くなかった?」「痛かった?」という言葉でした。出産の「怖さ...