「刺し身クラゲ」玄米黒酢を混ぜたタレがおいしさの決め手

コクハク編集部
更新日:2020-10-03 06:00
投稿日:2020-10-03 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・幡ケ谷にある「餃子の店 您好」の野坂由郎さんに、チビチビ飲みながらつまみたい「刺し身クラゲ」のレシピを教えていただきました。

作ってすぐ食べる方がおいしい

 お酒をチビチビ飲みながらつまみを楽しみたい時にピッタリなのが、刺し身クラゲです。

「この料理はタレが全て。きちんと作った方がおいしい」(野坂さん)

 中国の黒酢に日本の玄米黒酢を混ぜるのがポイント。中国の黒酢だけだと日本人にはきつく感じます。玄米黒酢が入ることでまろやかな味わいになるといいます。 

 青森出身の野坂さんは工業高校卒業後、会社員をしていましたが、ある友人の影響で中華料理に興味を持ち、料理の世界に飛び込みました。独立して店を構えた時、餃子を「推し」にしたのは、「みんなが好きな餃子がいいんじゃないかな」と思ったから。

 野坂さんの明るく優しい人柄が満ちている店。従業員たちの雰囲気もよく、記者が店にお邪魔するようになって20年以上経ちますが、いつ行っても気持ちのいい時間を過ごせます。

【材料】

・刺し身クラゲ 適量
・タレ(中国の黒酢、玄米黒酢、醤油、紹興酒、ゴマ油、蜂蜜、ニンニク)
・セロリ、カイワレ、万能ネギ 適量

【レシピ】

(1)タレは次の割合で調味料を混ぜる。中国の黒酢と玄米黒酢を混ぜたもの3、醤油2、紹興酒0.7、ゴマ油0.5。なお、中国の黒酢と玄米黒酢は0.5対2.5の割合。ゴマ油と蜂蜜はほんの少し、香り付け程度に入れる。ニンニクはおろしたものを1かけ程度。
(2)よく水切りした刺し身クラゲと短冊切りしたセロリ適量をタレでもみ込む。
(3)皿に盛りつけ、カイワレ、食べやすい長さに切った万能ネギを散らす。作ってすぐ食べる方がおいしい。

本日のダンツマ達人…野坂由郎さん

▽野坂由郎(のさか・よしろう)
 青森県出身。作家・小田実の旅行記「何でも見てやろう」に憧れ、英語を習いだしたが、そこで知り合った友人の影響で“中華の世界を見てやろう”と方向転換し、「東京大飯店」に就職。当時は中学卒業後に料理人修業をするのが普通。22歳だった野坂さんは、かなり遅めのスタートだった。33歳で「餃子の店 您好」を開店。

▽您好(ニイハオ)
 2016年以降、ミシュランに掲載されている人気餃子店。「東京大飯店」時代、天気がいい日は野菜を天日干しし、大量に餃子を作った。水餃子といえばスープに入ったものが主流だったが、先輩たちの作る水餃子はゆでて食べる本場仕立て。残った水餃子は焼いて食べる。その時のレシピを今も生かしている。水餃子、焼き餃子、揚げ餃子に加え、手作りの腸詰めもこの店では外せない。東京都渋谷区西原2―27―4 升本酒店2階。

(日刊ゲンダイ2019年10月8日付記事を再編集)

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