火を入れすぎないように注意
極上の松阪牛だけを使っている同店では、ホルモンだってレベルが違います。最近は大手スーパーでも、生の牛もつ=牛の小腸を扱っているところは増えています。ただし松阪牛のそれは、なかなか手に入るものではありません。希少な部位も当たり前のように食べられるのは、1頭買いで仕入れていればこそ。
バターでサッと炒めると、上品でジューシーな脂を追うように風味がプラスされていきます。フライパンに広がるうま味たっぷりの濃厚なツユは、マイタケが吸い上げて受け止めます。最高の組み合わせです。
添えられた大根おろしと味付けのポン酢は、こってりとしたうま味をより際立たせます。抜群の相性です。
「キノコは何を使ってもおいしいですよ。ポイントは、もつを炒め過ぎないこと。市販の牛もつを使うときは特にそうで、火が入り過ぎるとパサパサになってしまいます」
赤ワインを口に含み、脂を切りながら食べ進めると、無限にいけそうに思えてきます。
【材料】
・牛もつ 100グラム
・マイタケ 100グラム
・バター 10グラム
・大根おろし 10グラム
・ポン酢 5㏄
【レシピ】
(1)牛もつとマイタケをバターで炒める。
(2)大根おろしをのせ、ポン酢をかければ完成。好みで青ネギ(分量外)を散らす。
本日のダンツマ達人…南昌宏さん
▽南昌宏(みなみ・まさひろ)
1989年、東京都生まれ。寿司職人の父親の影響で料理人を目指す。グランドハイアット東京(六本木)の「日本料理 旬房」で10年間、修業。今年6月にオープンした「おにくのおすし 浅草店」に移り、店舗責任者を任されている。
▽おにくのおすし
寿司やあぶり、すき焼き風など、極上の松阪牛をさまざまな和食の技法で提供する。浅草店は京都祇園店に続く2号店。牛肉と豚肉をもち米で包んで蒸してから特製醤油であぶった「福小判」は、食べ歩きグルメとして人気だ。台東区浅草2―6―14。
(日刊ゲンダイ2019年10月29日付記事を再編集)
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