「若鶏のラタトゥイユスタイル」味わいと歯ごたえのバランス

コクハク編集部
更新日:2020-12-25 06:00
投稿日:2020-12-25 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・八丁堀「もつ鍋 割烹 鶏しおそば 竹井幸彦」の竹若幸之助さんに、和食の知恵をプラスした「若鶏のラタトゥイユスタイル」のレシピを教えていただきました。

もも肉に施したひと工夫

 竹若さんが教えてくれるツマミは、どれも食感のバランスや味の幅を広げる工夫が施されています。しかも料理人として修業を始めた和食の知恵も生かしつつ。その結果、素人とは違う発想の一皿になるのです。

 今回のメニューもそう。炒めた野菜とトマト、香草、ニンニクを煮る南フランスのラタトゥイユのようでもありますが、和の食材であるたけのこを使うことで、味わいに加えて歯応えの変化も楽しめるメニューに仕上がりました。バランスが取れたダンツマです。

 もも肉にも一つ工夫を加えています。

「唐揚げにすることで、全体的にコクが増す効果を狙いました」

 野菜は最初にちゃんと炒め、ソースは塩やこしょうで味を決めてからホールトマトを加えていきます。ぼやっとした味にしないためのポイントです。

 合わせる酒は、南仏のロゼでもいいですが、よりコクがあることを考えれば、まろやかな赤ワインもいいでしょう。

材料

・若鶏もも肉 100グラム
・醤油 適量
・酒 適量
・おろしニンニク 少々
・おろしショウガ 少々
・片栗粉 適量
・サラダ油 適量
・ズッキーニ 1本
・黄パプリカ 1個
・赤パプリカ 1個
・たけのこ水煮 適量
・だし汁 適量

ラタトゥイユのスープ
・水 600㏄
・醤油 30㏄
・丸鶏がらスープの顆粒 15グラム
・塩 少々
・こしょう 少々
・ホールトマト 4個
・ニンニクスライス 少々

レシピ

(1)若鶏もも肉は一口大に切り、醤油1、酒1、おろしニンニク、おろしショウガ少々の地に4分間ほど漬けてから片栗粉を付け、180度で4分間揚げる。
(2)ズッキーニ、パプリカを一口大に切り、フライパンに油をひき裏表を焼いて軽く塩味を付ける。
(3)たけのこの水煮も一口大に切り、お吸い物より少し濃い味付けのだしで軽く煮含ませておく。
(4)水が沸騰したらニンニクのスライス、丸鶏がらスープの顆粒を入れて塩、こしょう、醤油で味を調えてからホールトマトを入れて潰し、1・2・3を入れて中~弱火で15分ほど煮含ませ、熱々を器に盛り付けて出来上がり。

本日のダンツマ達人…竹若幸之助さん

▼たけわか・こうのすけ
 1970年、福岡県生まれ。18歳で日本料理の道に入り、新日本料理店の料理長、料亭料理長を歴任後、28歳で銀座に創作和食の店を開業した。33歳のとき、500人以上が応募した日本テレビの情報番組「ズームイン!!SUPER」のラーメンコンテストで優勝。東京・汐留で8年間、行列店「汐留らーめん」を切り盛りした。現在は八丁堀の店舗のほか、弁当事業を展開、コンサルタントとして店舗の立て直しも手掛けている。

▼もつ鍋 割烹 鶏しおそば 竹井幸彦
 2011年8月のオープン以来、極上の国産和牛もつ鍋でリピーターを獲得してきた。3時間飲み放題付きで5000円とコスパが抜群のコースもある。ラーメンコンテストで優勝した地養鶏の鶏しおそばや油そばは、ランチタイムにも提供。国産ハラミやテールの焼き肉、ボリュームたっぷりの焼きしゅうまいも絶品だ。東京都中央区新川2―8―1 第2長山ビル1階。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


うま味がジュワ~ッとにじみ出る「しじみ出汁巻き卵」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
「仔羊のカレー煮込み 温玉のせ」卵を崩すタイミングに悩む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
生もと系の酒にぴったり「腐乳拌魚生(マグロの腐乳和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「豚ひき肉とタケノコのレタス包み」パンチの効いた味と食感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
みかんが香る「鯛のカルパッチョせとか風味のビネグレット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
2つの新食感「生マッシュルームとプチヴェールのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
「カルボナーラ」多めの茹で汁でクリーミーな仕上がりに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
「鶏のタコ焼き風」ソースとマヨネーズとかつお節で風味良し
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・江戸川区の立ち飲み居酒屋「カミナリ3ダー」...
【エビマヨとアボカドのパリパリピザ】餃子の皮でお手軽に!
 前回はパクチー餃子をお伝えしましたが、餃子の皮って……余りがちじゃないですか? そういえば冷蔵庫に餃子の皮が余ってたな...
ぐっち夫婦 2020-01-15 15:10 フード
「寅王しいたけのラクレットチーズ焼き」味のポイントは酒盗
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
味わいに変化 「チーズの味噌漬け」3日目と7日目を食べ比べ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「干し柿バター」切って“酒マリネ”をして混ぜて待つだけ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
「千枚蕪と柿の酢物」シャクシャクとトロッのハーモニー
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
生のカリフラワーを使うのがポイント!「いもフラワー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフレンチレストラン「Restaur...
彩り野菜と塩がうまさを引き立てる「鯛のカルパッチョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西区のイタリア料理店「トラットリアパッパ」...
ふわっとした食感に仕上がる「白子のバターしょうゆ焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の和食店「多に川」の阿部学さんに、軽い...