ホタルイカのワタの苦味がアクセント
代官山「アタ」は、ブイヤベースやアイオリ、オマールのローストといった魚介料理が主役のビストロだけに、今回教えてくれたツマミも5品すべてが魚介を使ったもの。
最初は、春らしいホタルイカとそら豆の組み合わせです。
「そら豆自体がドライな食べものなので、なるべくオイリーで濃厚なものを合わせていくとおいしいつまみになります」
濃厚なアンチョビーバターをからめ、ホタルイカとチーズをトッピング。ホタルイカのワタの苦味がアクセントになり、これが酒に合わないわけがありません。掛川シェフのおすすめはフルーティーでやわらかめの泡のシャンパーニュやスパークリングワイン。
「仕上げにディルやエストラゴンのようなちょっと変わったハーブを合わせるとプロっぽい雰囲気になります」
おもてなしの最初の一品にも◎です。
材料
・そら豆 80グラム
・ホタルイカ(ボイル) 30グラム
・バター 50グラム
・アンチョビー 4尾
・パルミジャーノ・レッジャーノ 10グラム
・シブレット 適量
レシピ
(1)そら豆は皮をむき、塩少々(分量外)を加えた熱湯で4分茹でる
(2)小さめのフライパンにバターを入れて弱火にかけ、大きな泡が小さくなってキツネ色になったらアンチョビーを加えてフォークでつぶしながら炒める
(3)1を2で和え、ホタルイカをのせてパルミジャーノ・レッジャーノをすりおろし、シブレットを飾る
本日のダンツマ達人…掛川哲司さん
▽掛川哲司(かけがわ・さとし)
1978年、神奈川県生まれ。調理師専門学校を卒業後、「オーベルジュ・オー・ミラドー」「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ(現NARISAWA)」で修業。「デイルズフォード・オーガニック青山店」で2年間シェフを務めた後、2012年代官山に「アタ」をオープン。現在はフレンチカレーの店「グッドラックカリー」、新潟「カーブドッチ・ワイナリー」とのコラボレーション・レストラン「バーマン」、「アタ虎ノ門」など8店舗を営む。自身は19年広尾にオープンしたクラシックなフランス料理と熟成ワインが楽しめる「au deco」で腕を振るい、今年ミシュラン1つ星を獲得。
▽Äta(アタ)
ヨーロッパの港町にあるビストロがコンセプト。魚介料理をメインにワインが楽しめるカジュアルフレンチ。母親が経営し、弟が醸造家を務める新潟「カーブドッチ・ワイナリー」のワインも充実。東京都渋谷区猿楽町2―5 1階。
(日刊ゲンダイ2021年3月2日付記事を再編集)
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