ネギとタレで“味変”を
用意する食材は、豚肉と長ネギのみ。しかも調理は、ネギを切って豚肉を湯がくだけという手軽さです。小学生でもできる工程で、お酒が止まらなくなるツマミができます。
「豚肉をサッと湯通ししたら、熱々のうちに薄切りにした長ネギと和えるのがコツ。そうすると、余熱でネギにほどよく火が通り、シャキシャキ感が生きるのです」
ダシの風味がちょうどいいタレは、ほのかにポン酢の酸味が。店ではしっかりダシを取って作りますが、家庭なら市販のめんつゆとポン酢で代用すればOK。
タレにつけて口に運ぶと、ネギの辛味が豚肉のウマ味と甘味を引き立て、豚肉のコクがまたネギの香りに重なり合います。なるほど豚肉は冷しゃぶにせず、熱々を使うことで、ネギの辛味と甘味のバランスがいいのでしょう。長ネギの使い方にもポイントがあります。
長ネギの白い部分は、一般に上部は繊維が細く辛味があり、下部は繊維がしっかりとした肉厚で甘味が強いのです。この料理でベターなのは、上部の斜め薄切りですが、好みで上部と下部を使い分けるといいそうです。
ネギの部位とタレで味変を楽しみましょう。
材料
・豚肉 100グラム
・長ネギ 適量
タレ
・水 小さじ1
・ポン酢 小さじ1
・めんつゆ 小さじ4
レシピ
(1)濃縮タイプのめんつゆは規定の通り薄めておき、右の分量でタレを作る
「辛党ならラー油を加えたり、酸味が好きならポン酢を増やしたりして、好みで調節してください」
(2)長ネギの白い部分を1ミリ幅で斜め薄切りにする
(3)豚肉を湯がき、ザルで水気を切ったら、2に和えて出来上がり
本日のダンツマ達人…丸山陽三さん
▽丸山陽三(まるやま・ようぞう)
大手中華料理チェーンのホール担当として飲食のキャリアを積み、約20年前にこの店で板前に。焼き物や煮物などレパートリーは幅広い。週末は妻に料理を振る舞いながら、新メニュー研究に励んでいる。
▽銘酒処 木曽路
東京・新橋にオープンして30年超。魚介の鮮度の良さから、豊洲市場の関係者も訪れる。大間のマグロのほか松阪牛のにぎりも人気で、日本酒や焼酎はレアな銘柄がズラリ。東京都港区新橋3―6―4 スカイワールドビル3階。
(日刊ゲンダイ2021年4月13日付記事を再編集)
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