香りや食感まで美味しい「焼き長芋の酒盗、ホタルイカのせ」

コクハク編集部
更新日:2021-05-20 05:27
投稿日:2021-05-03 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木の日本料理店「器ながや」の北田昌利さんに、春の息吹を感じさせる「焼き長芋の酒盗、ホタルイカのせ」のレシピを教えていただきました。

長芋には格子状に隠し包丁を

 白と紫、黄色、緑が鮮やかで、春の息吹を感じさせる一皿です。シロウトには難しそうですが、「簡単だよ」と北田さん。うっそー?

「1・5~2センチ幅に切った長芋を両面焼いて、酒盗やホタルイカなど彩りとなる食材をのせるだけだから」

 豪華に見えるのは、盛りつけの妙なのです。キレイに、そしてうまく盛りつけるためのコツがあるそうです。

「長芋を切ったら、ミョウバン水か酢につけて変色を防ぐのが1つ。もう1つは、長芋の片面に格子状に隠し包丁を入れておくこと。それで隠し包丁を入れた方に酒盗をのせると、滑らずに安定するんです。で、酒盗は中心を少しくぼませるのが3つ目。それも、ホタルイカやうずらの卵を安定させる工夫だね」

 ホタルイカはボイルして、トゲ抜きなどで目と口を外して、カサの上の部分の筋を取り除くと口当たりがよくなります。いずれも、細かい作業が嫌いでなければ、決して難しくはありません。

 ホタルイカと空豆がのった一つを口に運ぶと、長芋の食感がよく、その甘味に酒盗の塩味、ホタルイカの肝のコク、空豆の香りが複雑に絡み合って、しみじみ美味しい。日本酒にも白ワインにも合います。丁寧に作業して、お酒と一緒にじっくりと味わいましょう。

材料

・長芋 1・5~2センチ 5個
・油 適量 ・酒盗 適量
・ホタルイカ 適量
・空豆 適量
・ブロッコリースプラウト 適量
・うずらの卵 適量

レシピ

(1)空豆は塩茹でして、皮をむく
(2)長芋は1・5~2センチ幅に切り、酢などに浸し、片面に格子状に隠し包丁を入れておく
(3)ホタルイカはボイルして、トゲ抜きで下処理をする
(4)熱したフライパンに、油を引いて、2を両面焼く
「長芋が太ければ、一口で食べられるように、半分に切ってください」
(5)同じフライパンでホタルイカに軽く火を通す
(6)皿に4をのせ、すべてに酒盗をのせる
「酒盗の上には、『ホタルイカと空豆』『ホタルイカとブロッコリースプラウト』『うずらの卵のみ』というふうに、のせるものをアレンジすると、彩りがよくなります」 盛りつけが完成したら出来上がり

本日のダンツマ達人…北田昌利さん

▽北田昌利(きただ・まさとし)
1961年、和歌山県出身。元シンガポール日本大使館公邸料理人。2000年に独立し、器ながやをオープン。地元の食材の販路拡大にも奔走する。

▽器ながや
六本木・東京ミッドタウンの裏にたたずむ日本料理店。“奥座敷”で本格的な和食が楽しめるとあって、常連客はネットにのせずお忍びで訪れる。夜はコースのみで8000円~。東京都港区赤坂9―1―7 赤坂レジデンシャルホテル1F。

(日刊ゲンダイ2021年4月24日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


カレー味のふんわり卵に包まれた「プーアッパッポンカリー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の「タイ料理バル タイ象」のジットダ...
ダシとスパイスで食す「マサライカ焼き」大阪名物を超える?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
「麻婆キーマカレー」お酒と一緒にちびりちびりつまみたい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
錦糸町の“ヤバいカレー屋”に行ってみた 2021.11.11(木)
 すっかり日本の国民食として定着した「カレー」。筆者も大のカレー好きです。スパイスの香りに誘われて、ついカレー屋さんに入...
「ブルーチーズ和えピータンサラダ」素材の見事な好相性!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
秋だからこその逸品「秋刀魚のアチャール」旬の味覚が大変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
秋冬に食べたいアイス5選 2021.11.8(月)
 今年は、気温が低くなるのが早いと感じています。寒くなってくるとおいしくなるのが、暖かいお部屋でぬくぬくと食べるアイス。...
誰もが“美味しい”と感じる味!「ポテサラ風スパイスサブジ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・下北沢の「タコムマサラダイナー」の藤田一...
レンジでポテチが作れる! 100均グッズレポ 2021.11.6(土)
 100均ショップが好きです。欲しいものがなくても、とりあえず週に1度は宝探し感覚で覗きに行きます。最近の100均ショッ...
「すきじゃが」牛肉の代わりに鶏肉や豚肉でもおいしい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
「鰹とキムチのクリームチーズ和え」丼にして晩酌の締めにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
「牡蠣の柚子胡椒焼き」表面はカリッと中はふわっと柔らかく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
毎日食べたい味「ナスとピーマンとじゃこのショウガ炒め」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
相模原市「たまご街道」でおいしいもの巡り 2021.11.1(月)
 手頃な価格でありながら、栄養たっぷりのたまごは私たちの生活には欠かせないもの。筆者も一日一個は必ず食べるようにしていま...
「キノコと明太子和え」コツは明太子を余熱で和えること
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・中目黒の「和食屋 だれかれ」の福田雅宣さ...
ホッとする一杯「ウナギ茶漬け」ウナギは酒蒸しでふっくらと
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・日本橋の鰻串焼き居酒屋「心天」の林成さん...