「牡蠣の酒蒸し」冷やして食べることでうま味をぎゅっと凝縮

コクハク編集部
更新日:2021-06-01 06:00
投稿日:2021-06-01 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・南青山「すし玲」の永井玲央也さんに、食べ始めると箸が止まらなくなる「牡蠣の酒蒸し」のレシピを教えていただきました。

食べる前に変化を加えると…

 都心のハイセンスなエリアで定額制の明朗会計という安心感。それでいて板場に立つのは、銀座でじっくりと腕を磨いてきた料理人。接待にハレの日にと、いろんなシチュエーションの選択肢に加えたくなるお店です。

 ペアリングのメインは1等級以上の山田錦で仕込んだ姫路の地酒「龍力」。3種類のグラスで供されるので、形状の違いによる飲み比べも楽める。ビールや焼酎など、ほかのアルコールも料金内で頼めるし、ノンアルの人には専門家がセレクトしたお茶のペアリングも用意されています。多様なニーズに応じる懐の深さに、永井さんの人柄がにじみ出ているようです。

 今回の「牡蠣の酒蒸し」も、多様性がひとつの特徴になっています。食べる前に変化を加えることで、合わせるアルコールを替えられるのです。

「仕上げに使う塩とごま油をブラックペッパーとオリーブ油に替えると、ワインにすごく合うツマミになります」

 ポイントは、加熱用の牡蠣を使うことと、冷やしてから食べること。うま味がぎゅっと凝縮されます。そのまま冷蔵庫に入れておけば2~3週間は保存できるそうだから、常備しておくことも可能。ただ問題は、食べ始めると箸が止まらなくなることで、だいたいの飲んべえは一日で食べ尽くしてしまうでしょう。

材料

・牡蠣(加熱用)
・料理酒
・塩
・ごま油

レシピ

(1)鍋で料理酒を沸かし、水洗いした牡蠣を入れる
(2)再沸騰したらフツフツとなる程度に火を弱め、5分ほど茹でてからザルで水気を切り、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れる
(3)食べる前に皿に盛り付けて塩を振り、ごま油を垂らせば出来上がり

本日のダンツマ達人…永井玲央也さん

▽永井玲央也(ながい・れおや)
 1983(昭和58)年、東京都足立区生まれ。小学生の頃から親の手ほどきを受けて台所に立ち、専門学校を卒業後に料理の世界へ。銀座の「鮨 辰巳」で17年間、みっちりと修業した。丁寧な仕事と穏やかな語り口で客を魅了する。

▽すしれい
 2020年12月にオープン。骨董通りからすぐの好立地にありながら、通常コースは1万6500円(税込み)と財布に優しい。旬の野菜や蒸し物、焼き物など8~9品の料理に10貫ほどの握り、いなり、お椀、茶碗蒸しなど充実した内容で、日本酒などのペアリングも追加料金は不要だ。旬の高級食材を取り入れた2万2000円(同、ペアリング込み)のコースも用意されている。東京都港区南青山5―8―11 萬楽庵ビルⅠ B1。

(日刊ゲンダイ2021年5月25日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


神コスパ! モンテローザの飲み放題を満喫 2022.7.12 (火)
 右を向いても左を向いても、値上げ値上げ値上げの嵐。万年ヒラ社員な筆者のお財布はもう限界ですよ。ほんとこんな日本に誰がし...
「塩サバ 赤ワインみそだれ炙り ポテトサラダ添え」炙る贅沢
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・上川町のオーベルジュスタイルのイタリアン...
「味付きジンギスカンのショートパスタ和え」タレにひと手間
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・上川町のオーベルジュスタイルのイタリアン...
【セブン】ウシ柄とキリン柄のクレープ発見 2022.7.10(日)
 このビジュアルにやられてしまいました。ウシ柄とキリン柄! いずれも、セブンイレブンのクレープです。  千葉県内に...
「牛肉と牛蒡のラグー ショートパスタ和え」うま味とコク!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・上川町のオーベルジュスタイルのイタリアン...
「きんこうじ豚のロースト フォンドボー添え」週末の贅沢に!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「フレンチ割烹ドミニク・コルビ」のド...
【つばめグリル】欲望のまま爆食いしてきた! 2022.7.5(火)
 みなさんは老舗洋食店「つばめグリル」をご存知でしょうか? 筆者は幼い頃からよく連れて行ってもらっていたので、親しみのあ...
「茶わん蒸し~コルビ風~」2層の味がクリーミーにとろける
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「フレンチ割烹ドミニク・コルビ」のド...
【セブン】「明太子おむすび」の圧がすごい 2022.7.2(土)
 みなさん、おむすびで一番好きな具は何ですか? 筆者は断然、明太子! 食感と辛味が米によく合うんだな。そんな明太子好きに...
レモンとお酢でキレイになろう!美容やダイエットにもグー♪
 毎日の生活にレモンとお酢を取り入れて、ラクしてキレイになりましょう! 暑い日々になってからはホットドリンクではなく、冷...
canちゃん 2022-07-01 06:00 フード
「野菜のスープ 黒豚のしゃぶしゃぶのせ」ワンランク上の味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「フレンチ割烹ドミニク・コルビ」のド...
「さつま黒酢ブリとかぶのエミュルション」まるでお花畑!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「フレンチ割烹ドミニク・コルビ」のド...
「喜ばれるお菓子」の定義を考えてみた 2022.6.23(木)
 おいしいお菓子をいただきました(ありがたや~)。それからというもの、以前にも増して「贈り物上手」になりたいと考えるよう...
「霧島サーモンのマリネ」季節の野菜で作ったソースを添えて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の「フレンチ割烹ドミニク・コルビ」のド...
ファミマの本気度すげえ!「ファミマ・ザ・クレープ」実食 2022.6.20(月)
 ファミリーマートが誇る、累計6200万食突破の大ヒット「ファミマ・ザ・シリーズ」から、待望の新作スイーツが登場します。...
「豆アジの丸ごとカルピオーネ」すし酢で超絶簡単に南蛮漬け
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷のイタリアン「Petalo」の酒匂駿佑...