チューチューしゃぶり尽くすように
後述のレシピ(1)は、お馴染みのアレを作る途中と似ています。
「味噌汁ですね(笑い)。味噌汁を作る時の火加減は弱火がオススメですが、それ以外はほぼ同じ工程。なので、味噌汁を作るついでに醤油漬けの分も一緒に仕込んでみてはいかがでしょう」
なるほど! 味噌汁と抱き合わせで作れば、“一度に2品”こしらえることができるわけです。その際は火加減に注意しましょう。漬け地を作るタイミングで、お好みで風味付けに針ショウガや薄切りにしたニンニクを加えてもいいですね。
「お酒は一般的な料理酒ではなく、紹興酒を使うことでコクや風味が増し、また違った味わいが楽しめると思います」
エ~レガントな食べ方ではないでしょうが、殻ごと口先に持っていき、チューチューしゃぶり尽くすように、どうぞ。
はい、ご想像通り、チビチビと永遠にイケるおつまみです。
材料
・砂抜きしたアサリ 10粒
・酒 適量
・みりん 適量
・濃い口醤油 適量
レシピ
(1)小鍋にアサリを入れ、ヒタヒタになるように水(分量外)を注ぐ。強火にかけ、口が開いたら取り出す
(2)漬け地を作る。1の残った煮汁、酒、みりん、濃い口醤油を2:1:1:2の割合で混ぜ合わせ、小鍋で一度軽く煮立たせる
(3)保存容器に2とアサリを入れ、1日ほど漬け込んで出来上がり
本日のダンツマ達人…武井敏郎さん
▽武井敏郎(たけい・としろう)
1972年、東京下町生まれの料理長。職人だった父親の背中を見て育ち、多忙な両親に代わって台所に立つことも多かった武井少年は導かれるように料理の世界へ。都内の割烹を皮切りに居酒屋、おでんといった和食のジャンルで研さんを積み、立ち飲み「三ぶん」での料理長を経て、現職に。
サービス担当の込山博之店長と共に三ぶんブランドの立ち上げメンバー。苦楽を共にした2人の掛け合いは、店の隠れた名物。
酒亭 二ぶん半(にぶんはん)
「ミシュランガイド東京」(2016、17年)でビブグルマンを獲得した東銀座発祥「三ぶん」の姉妹店として、昨年10月にオープン。現在「三ぶん」の名前を冠したお店は東京ミッドタウン日比谷内をはじめ、計4店舗。「二ぶん半」は「三ぶん」よりリーズナブルで、肩ひじ張らないがモットー。江東区富岡1―22―26 杉田ビル1階。
(日刊ゲンダイ2021年6月30日付記事を再編集)
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