【渋谷編・下】すすきのボーイと二次会へ…男友達ゲット?

高輪らいあん 街コンライター
更新日:2019-05-13 16:26
投稿日:2019-03-19 06:00

いつもより美味しく感じる

 すすきのボーイとスクランブル交差点のTSUTAYAで待ち合わせる。お腹が減っていたので、まずはご飯を食べることになった。街コンでは鍋が出たのだが、彼(すすきのボーイ)と夢中で喋っていたためまったく食べてない。といっても、もう11時なので開いてるお店は居酒屋ぐらいしかないか……。

 と、期待薄でスマホで検索して朝まで営業(深い意味はないっす)のもんじゃ焼き屋を提案すると「ぜひ行ってみたいな」と爽やかな笑顔で微笑んでくれた。

 もんじゃ焼きやお好み焼きは、何気ないキャベツの焼き方や、その過程での手さばきで、日頃料理をどれぐらいこなしてるかが一目瞭然だ。過去のもんじゃ焼きデートでは、男性に華麗なるヘラさばきに魅せられ、と同時に圧倒されたことがあった。それ以来、なんとなく苦手意識を抱いていたのだが、このお店では出来上がった状態でも提供してくれるので、とりあえず一安心。いいお店だ。

 すすきのボーイは童顔だがお酒は飲める口で、ビールを飲み終わると熱燗をやり始めた。北海道での仕事の話や趣味の話、札幌のおすすめスポットなどを事細かに教えてくれた。趣味はカメラとのことで、いままで行ったいろんな場所の写真を見せてくれた。構図的にはあまり巧くなかったが、旅行と自然が好きなのは伝わってくる。殺伐としたビル群の隙間で生まれ育った私とは対照的に、自然豊かな大地で健康的に育ったんだなぁ。と、微笑ましい気持ちになった。

 もんじゃ焼きを食べ終わると、「話していて楽しかったから、明日かあさってまた食事に行きたい」と誘ってくれた。

 じゃあ今日はもう遅いからと解散し、ご機嫌で家路についた私だったが、彼から連絡が来ることは二度となかったーー。

友達すらできなかった…

<あんまり女に、からかわれつづけて来たせいか、女からどんな哀れな身の上話を聞かされても、みんないい加減の嘘のような気がして、一滴の涙も流せなくなっているのだ>(太宰治「メリイクリスマス」より引用)

 ねえねえねえねえ、聞いた!? 聞いたよね!?? また一緒にごはん行きたいって言ってくれたよね!?? イチオシは!?? すすきのは!?? 行かないの!?? なんで!???

 何のための街コンだったんだよ……。ショックが大きすぎて太宰の一節が浮かんじゃったじゃないか。てかアナタは一体何しにここにきたの? 暇つぶし? 私の何がダメだったのか帰る前にレビュー書いてもらっていいですか!? つか私が閻魔大王だったら確実に地獄行きだからな! 覚えとけよ!!

 もうこんな茶番やってらんないよ。これは一体なんの修行なんだよ。街を歩くカップルの存在自体が不思議に見える。嫉妬という感情の目盛りが振り切れて、全員不倫か浮気カップルにしか見えない……。まあせいぜいTRUE LOVE貫いてくれよな。 

 砕け散った私の心は人間不信に陥り、ある一つの考えに辿り着いた。そう、すべては幻想だと思うことにしたのだ。幸せそうに微笑み合うカップルも、一向に彼氏が出来ない私の存在自体も……。  

 果たしてこの無間地獄から救い出してくれるオトコに出逢える日は来るのだろうか。

 イライラ度★★★☆☆

(次の街へつづく)

高輪らいあん
記事一覧
街コンライター
港区高輪生まれの“陰キャ”独女27歳。都内の花屋で勤務している。プライベートでは黒髪、色白、そしてモヤシのような華奢な身体というモテ要素?を装備し、恋人を作るべく街コンで奮闘する日々。いかんせん顔がマヌケで人の気持ちを逆なでする声のため、他人からは「やる気がない」と思われがちで、男女問わず罵倒されることも……。

関連キーワード

ラブ 新着一覧


#2 「我慢してあげている」という優位の感覚と被害者意識
 私自身は、若い頃から《したくない側》でした。  性的な好奇心も性欲もあるものの、セックス行為は常にストレスとプレ...
うかみ綾乃 2019-08-26 12:18 ラブ
離婚は怖くない? 幸せな再婚を果たした女性に“3つの特徴”
 今や3人に1人が離婚をするといわれる時代。  離婚は誰もが避けられない可能性のある人生の出来事になってきたのでは...
しめサバ子 2019-06-07 06:00 ラブ
夫や彼のDVからサヨナラを! 逃げない女性が多いのはなぜ?
 配偶者や恋人からのDVに悩む人は少なくありません。内閣府がまとめた平成29年度の1年間のDVの相談件数は全国で約10....
内藤みか 2019-06-06 06:00 ラブ
デートで眠気が…睡眠不足を乗り切るための5つの対処法
 好きな人とのデートの前日、「明日は何を着よう?」「何を話そう?」と、ついつい夜更かしをした経験がある方は多いでしょう。...
恋を遠のかせる…男性に聞いた女子からの「ウザいLINE」4選
 恋のはじめの一歩は、LINEから。  忙しい現代の私たちにとっては、会えない時間のコミュニケーションもとっても大...
ミクニシオリ 2019-06-05 18:19 ラブ
全然スマートじゃない!キャッシュレス男子との残念なデート
 今やカードとスマホさえ持っていれば、一日お出かけしてもどうにかなるというキャッシュレス社会になりつつありますね。合コン...
田中絵音 2019-06-04 06:00 ラブ
本気で出会いを求めるなら…男性率が高い世界に行こう
「周囲に全然いい男がいない……」そう嘆いている女性はとても多いものです。けれど、そういう人に限って、職場と家の往復以外、...
内藤みか 2019-06-03 06:00 ラブ
あなたの友達はDVやモラハラの被害者かも…意外なSOSサイン
 夫からDVやモラハラの被害に遭っている女性ほど、周囲に出しがちなサインもあります。  しかし一見すると、そうとは気づ...
並木まき 2019-06-03 06:00 ラブ
ハリーウィンストンを結婚指輪にする人は離婚しやすい法則
 さて、最近知り合いの結婚式がありまして、ホテルはリッツカールトン、指輪はハリーウィンストン、招待客は600人と豪華絢爛...
しめサバ子 2019-06-02 06:00 ラブ
別れたくないけど別れた方がいいの?的な彼氏への対応策
 電子書籍も含めて、発売たちまち6万部突破のベストセラー『魔法の「メス力」』の著者で恋愛コラムニストの神崎メリさん...
神崎メリ 2019-06-02 06:00 ラブ
失恋して眠れない…そんな夜に試したい悲しみの乗り越え方
「失恋をした日の夜、心が痛すぎて眠れずに朝を迎えてしまった。」そんな経験を持つ女性は多いでしょう。失恋したショックは大き...
孔井嘉乃 2019-06-01 06:00 ラブ
#1 「したい側」がひとりで悩んで余計に傷つかないためにも
 セックスレスについての悩みを伺うたびに思うのは、原因も解決策もカップルの数だけあるということ。  日本性科学会の...
うかみ綾乃 2019-08-26 12:19 ラブ
結婚詐欺男に騙されないために…彼のSNSアカウント特定方法
 マッチングアプリなど、ネット経由で「知らない人」と出会うことが、ここ数年カジュアルになりました。しかし、そうした出会い...
ミクニシオリ 2019-05-30 06:00 ラブ
【原宿編】結婚できるか不安になり…占いコンにすがってみた
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高ま...
高輪らいあん 2019-06-14 18:13 ラブ
男性は耳からも恋をするんです…彼が喜ぶ効果的なセリフ3選
 結婚につながる恋コラム第6回は、意中の男性から「好きだ」と言ってもらうため、決してぶりっ子には見えず、でもしっかり女性...
山本早織 2019-05-28 06:00 ラブ
女性だって告白したい! 成功率を上げるタイミングと心構え
「好きな気持ちが苦しく、どうしても告白したい!」そんな思いに駆られている女性は多いでしょう。思い余って告白をするのも良い...
孔井嘉乃 2019-05-28 16:55 ラブ