「焼いた牛タンのサラダ」バルサミコ酢とバジルでイタリアン

コクハク編集部
更新日:2022-07-15 06:00
投稿日:2022-07-15 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・上川町のオーベルジュスタイルのイタリアン「フラテッロ・ディ・ミクニ」の宮本慶知さんに、バジルソースを使った「焼いた牛タンのサラダ」のレシピを教えていただきました。

南蛮みその奥深い味

「アクセントになんばん(青唐辛子)を入れて、辛味を出しています」

 宮本さんは、もともとオーナーシェフの三國氏が行きつけにしていた都内のイタリア料理店で腕を振るっていました。出身は宮城県です。

「宮城県といったら牛タンですよ。辛味のある南蛮みそを添えて食べるのが定番です。今回はそれにバルサミコ酢やバジルを使ってイタリア風にしました」

 まず、ナイフを入れるとお肉がなんとも軟らかい。カットしなくても、繊維が勝手にほぐれていきます。少し甘めでこっくりとしたみそ味に、すっきりした酸味や香味、後からピリッとした辛味がやってくる奥深い味です。

「バジルソースは、夏に採れたバジルをペーストにして保存食のように使っています」

 冬の北海道は雪深い大地だから収穫できるものが限られます。夏に採れた新鮮野菜や果物をこうして加工し冬にも使います。最近は雪の下に、じゃがいも、にんじん、大根などを寝かせて越冬させることも。低温貯蔵で熟成が進み、ぐんと甘味が増すのだそうです。

【材料】(4人前)

・煮てある牛タン 1本

〈南蛮みそ〉
・みそ 100グラム
・青唐辛子 20本
・砂糖 大さじ2
・みりん 大さじ1
・サラダ用野菜 適量
・バジルソース 適量
・バルサミコ酢 適量
・粉チーズ 適量
・バージンオイル 適量

【レシピ】

(1)煮てある牛タンが入手できない場合は、牛タン1本まるごと、大きめにカットした玉ネギ1個分、ニンジン1本分(ともに分量外)と一緒に水から軟らかくなるまで煮込む。

(2)南蛮みそをつくる。青唐辛子を小口切りにして油で軽く炒める。そこに他材料をすべて入れて好みの硬さになるまで練り上げる。

(3)薄くスライスした牛タンをフライパンで焼く。またはバーナーで炙る。

(4)3をお皿に広げて、南蛮みそ、バジルソースをかける。上にサラダをのせて、バルサミコ酢、粉チーズ、バージンオイルをかけて出来上がり。

本日のダンツマ達人…宮本慶知さん

▽宮本慶知(みやもと・よしとも)
 東京・四谷のイタリアン「La Vita」にシェフとして在籍中、常連客だった三國シェフの目に留まり上川のプロジェクトに抜擢。1年間、札幌のテルツィーナで堀川シェフのもとで腕を振るい、「フラテッロ・ディ・ミクニ」のオープンシェフとして陣頭指揮を執る。

▽フラテッロ・ディ・ミクニ
 ガーデンレストラン&ヴィラ。オーナーシェフは「オテル・ドゥ・ミクニ」の三國清三氏と「トラットリア・ピッツェリア・テルツィーナ」の堀川秀樹氏。大雪山の大景観の素晴らしさと農業者たちの思いを伝えるべくオープン。食材だけでなく、地元の木材や石材を店内インテリアに使う。

北海道上川郡上川町菊水旭ケ丘

(日刊ゲンダイ2020年4月25日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


甘辛い味付けがやみつきになる「手羽中のコックオーヴァン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「マグロブツのニラ醤油和え」ひとひねりしたタレが美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商店」の酒井英彰さんに、...
簡単だけど奥深い味「アンチョビー入りガーリックトースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
カッテージチーズをかけるだけ…究極の「簡単カプレーゼ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
和と洋をミックス「牛肉とジャガイモのすき焼き風ミルク煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
まるでステーキ! 分厚さが魅力の「ポークのしょうが焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインに「モルタデッラとタレッジョのクロスティーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
生クリームのコクが決め手「カニとブロッコリーのサラダ 」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
簡単だけど見た目は華やか「千枚漬け寿司」おもてなしにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、手軽...
つぶ貝をエスカルゴに見立てた「つぶ貝のガーリックバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
お酒にも合う「さば缶ごはん」 土鍋で炊くとさらに美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「クリームチーズ醤油漬け」味噌漬けよりもシャープな風味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
クミンシードが香る「干し芋の熱々スパイシークミンバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
暑い日に食べたい「蒜泥黄瓜(キュウリのニンニク和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「モヤシのスパゲティ」お安いモヤシで作る簡単イタリアン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
「ちょっとタイム、車エビとこしょう」熱々をカリッとどうぞ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...