「おつまみミートボール」あえて不揃いな形に丸める理由は?

コクハク編集部
更新日:2022-09-09 06:00
投稿日:2022-09-09 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の「マルディ グラ」の和知徹さんに、武骨なカタチが絶妙な食感を生む「おつまみミートボール」のレシピを教えていただきました。

おもてなし料理にもなる華やかさ!

 肉料理に定評がある和知シェフが、最後にとっておきの肉料理を教えてくれました。すでにお気づきかもしれませんが、シェフのおつまみに対する考え方のひとつに麺料理の“ぬき”があります。

 このミートボールのサイズ感は、まさに映画「101匹わんちゃん」や「ルパン三世 カリオストロの城」、そして「ゴッドファーザー」にも登場したミートボールスパゲティのパスタ抜きです。

「お弁当に入っているような真ん丸にはせず、あえて引きちぎっただけの武骨なカタチにしました。プロの点心師がやっているように、親指と人さし指の間からむにゅっと搾り出すと、プロっぽくて気分も上がります」

 カタチが不揃いな方が焼きにムラができ、見た目にも味が出て食感も楽しめるといいます。きちんと固めていない分、途中で崩れる部分も出てきますが、プチトマトで隙間を埋めていくので心配ご無用。仕上げにイタリアンパセリを飾れば、おもてなし料理としても十分通用する一品です。

【材料】(作りやすい分量)

合いびき肉 250グラム
玉ねぎ 2分の1個
にんにく 1カケ
卵 1個
塩 3グラム
こしょう 少々
オリーブオイル 大さじ3
プチトマト 25個
グリュイエールチーズ 適量
イタリアンパセリ 適量

【レシピ】

(1)玉ねぎとにんにくはみじん切りに。

(2)ボウルに1、合いびき肉、卵、塩を入れ、こしょうをひき入れて練り混ぜる。

(3)フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、2のタネを親指と人さし指の間から搾り出すようにして並べて焼く。

(4)焼き色がついたら裏返し、ミートボールの隙間を埋めるようにプチトマトを加える。

(5)グリュイエールチーズをのせ、チーズが溶けたらイタリアンパセリを飾る。

本日のダンツマ達人…和知徹さん

▽和知徹(わち・とおる)
 1967年、兵庫県淡路島生まれ。高校卒業後、辻調理師専門学校に入学。翌年、同校のフランス校とブルゴーニュの1つ星「ランパール」で半年ずつ研修する。卒業後、「レストランひらまつ」に入社。在職中にパリの2つ星「ヴィヴァロワ」で研修し、帰国後はひらまつ系列の飯倉片町「アポリネール」(現在閉店)の料理長に就任。退職後の98年、銀座「グレープガンボ」(現在閉店)の立ち上げに加わり、3年間料理長を務める。2001年に同店をオープン。

▽マルディ グラ
 銀座並木通りの地下1階。フランス料理をベースに、和知シェフが世界各地を旅してインスピレーションを得たオリジナル料理に定評がある。

 東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビルB1

(日刊ゲンダイ2020年6月27日付記事を再編集)

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