「イカの雲丹醤油つぶつぶ和え」ここぞという日の贅沢おつまみ

コクハク編集部
更新日:2022-11-26 06:00
投稿日:2022-11-26 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神楽坂の「そば・郷土料理 九頭龍蕎麦本店」の長内宝生さんに、日本酒に合わせたい「イカの雲丹醤油つぶつぶ和え」のレシピを教えていただきました。

雲丹醤油は高級品だけど、それだけの価値あり

 ねっとりして甘いイカ、雲丹の強烈なコクに、とびっこのしゃきしゃき感。大葉の爽やかさと万能ネギの香りが生臭さを消して、新鮮な素材たちが左右に揺さぶってくる感じ。日本酒のアテだけでなく、ご飯にのせて食べても絶対おいしい!

 福井名物の雲丹醤油は1本450ミリリットルで約3000円の高級品ですが、ぜひともこれを入手したいところ。

「私も雲丹醤油を作ったことがあります。1箱1万円くらいの雲丹を買ってきて醤油360㏄とミキサーにかけて、1週間ほど冷蔵庫で寝かすんです。それを生きた車エビの刺し身に塗ってお客さんにお出ししていました。雲丹醤油は、卵かけご飯やパスタなどに使える便利な万能ダレです」

 料理の幅を広げる強烈なパワーがあります。

「イカは鹿の子に切ると甘味とねっとり感が増します。万能ネギってニンニクに香りが近いんです。きれいに切るより細かく潰したほうが香りが出ます。お寿司屋さんではやっているそうで取り入れました。和食にもはやりすたりがあります」

 料理にひと手間加えることで胃袋はもっと喜ぶはず。

【材料】

・イカ(刺し身用) 30グラム
・雲丹醤油 10グラム
・とびっこ 5グラム
・万能ネギ(1本) 2グラム
・大葉 2枚

【レシピ】

(1)冷凍のイカの表面に鹿の子(升目)を入れ、1.5センチ幅程度に切る。細くなりすぎないように。

(2)万能ネギはみじん切り、大葉1枚を1ミリ幅に細切りにする。大葉も万能ネギも手間ならまな板の上で包丁で雑にすり潰してもいい。

(3)イカ、大葉、万能ネギ、とびっこを雲丹醤油で和えて器に盛る。

本日のダンツマ達人…長内宝生さん

▽長内宝生(おさない・ほうせい)
 1983年、熊本県生まれ。高校卒業後に上京し、なだ万で5年間修業。四谷荒木町・鈴なりの立ち上げに関わり、浦和の高砂、パークホテル東京の花山椒などの懐石料理、牡蠣専門店などで日本料理の経験を重ね、九頭龍蕎麦3店の料理長に。

▽九頭龍蕎麦本店
 飯田橋駅から神楽坂を上り徒歩5分。大根おろしをのせて汁をかけて食べる名物・越前おろし蕎麦と郷土料理のお店。福井が位置する北緯36度地帯は蕎麦栽培に適しており、玄蕎麦の希少な在来種がある。塩ウニやへしこ、味噌豆腐など福井のこだわり料理や地酒が豊富。越前おろし蕎麦を広めた老舗「うるしや」(福井県越前市)を買い取り復活させ、今月には田町店も開業した。

東京都新宿区神楽坂3-3

(日刊ゲンダイ2020年9月10日付記事を再編集)

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