既婚上司のドタキャンでひとり沖縄へ…期間限定恋人候補との出会い #2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-09-06 12:03
投稿日:2023-08-25 06:00

突然の質問に戸惑うも

――えっ?

――立ち入ったことを聞いてすみません。最初は2人でのご参加予定だったので……。こんなことを聞いて、失礼でしたね。

 ユウマ君は「しまった」と言うように、お詫びをしてくれたんですが、

――とんでもない。おっしゃるとおり、急遽ひとり旅になったんです。

 私はここぞとばかりに、ひとりをアピールしたんです。

――そ、そうですか……急遽とは、大変でしたね。

――……で、お願いがあるんです。ガイド料を払いますので、今日から2泊3日で空いている時間、沖縄を案内してくれませんか?

――えっ?

――ダメでしょうか……?

2泊3日だけ恋人でいて

 私は彼の顔を覗き込みました。青の洞窟は岩の裂け目から日光が入り、視界は開けています。

 体は海水で冷えているのに、アソコだけが熱を持っている……。私は彼の戸惑う顔を見ながら、再度言いました。

――お願いします。急にひとり旅になって、困っていたんです。

――……お、お困りだったんですね。

――ええ、でもあなたになら、安心してガイドを頼めそう。

 私は思いきって彼の顔に、自分の顔を近づけました。わずかな呼気が頬にかかります。私は小声で呟きました。

――お願い……2泊3日だけ、恋人でいて。

 直後、私は彼の唇にキスしていたんです。塩気を孕んだキスの味は、彼の唾液の甘さでかき消されました。

 次回に続く。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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