「ファミマのPB赤」が高級すぎる、ローソンの爆バズりワインより凄い!

市野瀬瞳 フリーアナウンサー
更新日:2024-02-28 06:00
投稿日:2024-02-28 06:00
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「WSET(level3)」を取得。皆さんにもっと手軽にワインを飲んでいただきたい、ただただその一心で、1000円台で買える“神旨”ワインをガチでご紹介します!

ローソンの赤ワインが爆バズり!?

 ローソンのオリジナルブランド「カーサ・スベルカソー」(750ml、税込640円)の格安ワインがおいしすぎるとSNS等で話題になっているのをご存知ですか?

 私も家飲みデイリーワイン用でたま~に飲むシリーズですが、これが、まさかの“爆バズり”と聞いて疑いました。

「え? だってこれより格段にコスパ良いコンビニワインがあるのに!?」と、負けず嫌いな私は、この爆バズりワインよりさらに上をいく最強の1本を紹介しようじゃないか! と、意気込んだわけであります(笑)。

 これまで飲んできた数あるコンビニワインを片っ端から思い出したり、まだ飲んだことのないものを買ってみたり…。

 そしたら身近にありましたありました! 驚くほどにお値段以上の味わいで、かつ前述のワインよりも確実においしい1本が!!

 このワインを知ったアナタ様はきっとこの先何本もリピ買いすることでしょう…。

驚異的コスパのコンビニワインはファミマのスペイン産赤ワイン!

 その驚異的コスパのコンビニワインが、ファミリーマートで限定販売している『ジスト グランレゼルバ2011』(750ml、税抜999円/税込1,098円)。スペインで最も栽培面積が広い黒ブドウ品種・テンプラニーリョを使った赤ワインです。

 ちなみにスペインではワイン法で熟成期間が定められていて、ワイン名にもなっている「グランレゼルバ」とは、最低60カ月の熟成(うち18カ月はオーク樽で熟成)が必要な、それはもう手間暇かかる長期熟成ワインです。

 それでいてブドウ収穫年が2011年、つまり上記期間よりも長い13年もの熟成期間を経てこの世に“爆誕”したことになります! なのに、税抜999円とは破格すぎる…!!(驚)

 驚くのは価格帯だけではございません。味わいも凄いんですよ!!

1本税抜999円とは思えない複雑な香り

 まず色調は、黒みを帯びたダークチェリーレッド。テンプラニーリョは果皮が厚い品種なのでワインの色が濃くなりやすいんです。

 そして、香りも予想を上回る仕上がり。熟したブラックベリーやカシス、干したプラムなど黒系ベリーはもちろん、スミレやドライハーブ、ちょっと高級な葉巻のようなスモーキーさ、シナモンやナツメグなどのスパイシーなニュアンス、カカオのようなロースト感、そして樽熟成由来のヴァニラ香――。

 ワインの世界では、比較的安価なワインに見られる「シンプルな香り」とは対照的に、高級ワインから出やすい果実や花、植物、香辛料、芳香など様々な香りがすることを褒め言葉として「複雑な香り」と表現したりするんですが、まさにそんな感じ。

 本気で「あれ? ここは高級ワインバーか!?」と思っちゃうくらいです。

 スワリング(※)してどんどん香りが立ってくるのを何時間でも楽しんでいたい気分になりますが、早速味わってみましょう。

 ※スワリング…グラスをくるくると回し、香りや味わいの変化を楽しむこと

この価格でこの味わいはアンバランス!(もちろんいい意味で)

 色調や香りを裏切らない、とても深みのある熟成感と成熟度にあふれた豊かな味わい…おいしすぎるっ!!!

 まろやかで豊かな甘味と、なめらかで丸みのある酸味、やわらかいタンニン(渋味)はヴィロードのようで、肉厚なバランスが素晴らしい!!

 しかも飲み込んだあとの余韻も長い…。どう考えてもこの価格でこの味わいは見合いません(もちろんいい意味で)!!!(歓喜)

 あ、ちなみに。

 決してディスるわけではございませんが(笑)、前述の「カーサ・スベルカソー」は、香りはいたってシンプルで味わいも単調、凝縮感もさほどなく、余韻もかなり短かめです。まぁ640円ですからね…妥当です!

 ですが、あと300円ほどプラスすれば、高級レストラン並みのおいしすぎるワインが飲めるわけですよ!!

 どっちがコスパ良いかと言ったら間違いなく、幸福感さえ抱くこの1本かと!!

アナタ様を絶対に裏切らない

 てなわけで、もう他のコンビニワインには手が出せないくらい感動している私。

 ご自宅でよりおいしくいただくには、なるべく大ぶりのグラスで、15~18度くらいの常温でお飲みくださいね♪

 アナタ様を絶対に裏切らないこの1本。満足しない方はいないと信じてやまない市野瀬なのでした。

市野瀬瞳
記事一覧
フリーアナウンサー
1984年12月25日新潟県生まれ。横浜国立大学在学中、女子大生リポーターとしてテレビデビュー。大学卒業後、NST新潟総合テレビの局アナになり、2012年に中京テレビに移籍。2020年にフリーアナウンサーになる。ラジオのレギュラー出演をはじめ、2021年には日本テレビ「踊る!さんま御殿!」に出演し話題となった。

2021年10月にJ.S.A.認定ワインエキスパートの資格を取得。2022年7月にはワイン国際資格であるWSET(Wine & Spirit Education Trust)Level 3に合格。2021年11月、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定の「唎酒師」、2022年10月、ドイツワインケナー、日本酒と焼酎の知識に特化した「J.S.A.認定SAKE DIPLOMA」、2023年1月に「NAPA VALLEY WINE EXPERT」、2023年2月「J.S.A.ワイン検定認定講師」、2023年4月「日本ワインアドバイザー」を取得。

現在、東海ラジオ「Saturday Flavor」、MBSラジオ「クリス松村のザ・ヒットスタジオ」のレギュラー、テレビCM「みどり法務事務所」に出演中。

XInstagramYouTubeオフィシャルブログ事務所HP

関連キーワード

フード 新着一覧


甘辛い味付けがやみつきになる「手羽中のコックオーヴァン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「マグロブツのニラ醤油和え」ひとひねりしたタレが美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商店」の酒井英彰さんに、...
簡単だけど奥深い味「アンチョビー入りガーリックトースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
カッテージチーズをかけるだけ…究極の「簡単カプレーゼ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
和と洋をミックス「牛肉とジャガイモのすき焼き風ミルク煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
まるでステーキ! 分厚さが魅力の「ポークのしょうが焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインに「モルタデッラとタレッジョのクロスティーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
生クリームのコクが決め手「カニとブロッコリーのサラダ 」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
簡単だけど見た目は華やか「千枚漬け寿司」おもてなしにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、手軽...
つぶ貝をエスカルゴに見立てた「つぶ貝のガーリックバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
お酒にも合う「さば缶ごはん」 土鍋で炊くとさらに美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「クリームチーズ醤油漬け」味噌漬けよりもシャープな風味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
クミンシードが香る「干し芋の熱々スパイシークミンバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
暑い日に食べたい「蒜泥黄瓜(キュウリのニンニク和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「モヤシのスパゲティ」お安いモヤシで作る簡単イタリアン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
「ちょっとタイム、車エビとこしょう」熱々をカリッとどうぞ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...