なぜ産後にバストの形が崩れやすいの?
なぜ女性は産後にバストの形が崩れやすいのか、そのメカニズムを知っておきましょう。
1番の原因はクーパー靭帯の損傷
バストには乳線や脂肪組織を繋ぐ「クーパー靭帯」という組織があります。このクーパー靭帯はバストのハリを保つという、とても重要な役割を持っています。
しかし、クーパー靭帯は激しい運動や寝返りなどの負荷、妊娠中のバストの重みに耐えきれずに、伸びたり切れたりしてしまいます。残念なことに、一度傷ついたクーパー靭帯は二度と修復しません。そのため、産後に元の大きさに戻ったバストは、クーパー靭帯の損傷によって形が崩れやすくなってしまうのです。
バストの重みや授乳により皮膚が伸びる
妊娠中にバストが大きくなると、それだけバストの皮膚も伸びます。伸びた皮膚は基本的には元には戻らないため、バスト全体が垂れてしまう原因に。
また授乳中、赤ちゃんに添い寝をしながら授乳をしたり、乳首を引っ張られることによってバストの形が下向きに。バストの垂れや離れなどの形崩れを引き起こしやすくなります。
【産前】バストの未来を決める妊娠中のバストケア方法
多くの女性は、授乳が終わった後からバストケアに力を入れがちですが、実はこれじゃ遅い! 妊娠中のバストをいかにケアするか、ここに産後のバストの命運がかかっているんですよ。
そこで、産前にできるバストケアの方法をチェックしていきましょう。
バストアップに合わせたブラジャーの見直し
妊娠期〜授乳期の間、女性のバストは平均2カップほどアップすると言われています。
しかし、今まで使っていたブラジャーがだんだんときつくなっても、「今だけしか使わないし」と買い替えをしない女性はかなり多いです。さらに、きつくて着けられなくなったら、サポート力の弱いブラトップなどでブラジャーの代用をしてしまう方もいます。
しかし、これだとバストの重みによりクーパー靭帯に負荷がかかり、授乳期が終わった後のバストの形崩れを避けられません。だからこそ、バストアップに合わせたブラジャーの見直しが肝心なのです。
デリケートな妊娠中ですので、肌に優しく着け心地が良い素材にこだわって選びましょう。
妊娠線予防にも◎ オイルやクリームで保湿ケア
妊娠中にバストが大きくなると、だんだんと皮膚が伸びます。このとき肌が乾燥していると、皮膚の伸びによる垂れや形崩れを起こしやすくなってしまいます。そのため、妊娠中には保湿ケアが◎。肌に優しいオイルやクリームを使用してください。
また、下腹部にだけ注目されがちな妊娠線ですが、実はバストにもできてしまうことがあります。保湿ケアを行って、急激に皮膚が伸びないようにサポートしましょう。
【産後】忙しくてもできる簡単な産後のバストケア方法
産後は赤ちゃんのお世話に忙しく、ただでさえ自分のことは後回しになってしまいがち。でも、そんな時こそ自分に手をかけてケアを行うことが、将来の美乳を作る秘訣なんですよ! そこで、簡単にできる産後バストケア方法を見ていきましょう。
ノーブラはNG! 引き続きバストに合ったブラジャーを選ぶ
産後の頻回授乳って本当に大変ですよね。「授乳ブラを毎回はずして着けるのが面倒!」とノーブラで過ごすママも多いと聞きますが、これはNG! 垂れ乳街道まっしぐらです。妊娠中に引き続き、バストに合ったブラジャーを選んで、バストの重みを支えてあげましょう。
また、今まで使っていた普通のブラジャーを使うのも、締め付けによりバストに悪影響を与えてしまう恐れがあります。「今だけだから」ではなく「今だからこそ」という意識で、ブラジャーを新調することをおすすめします。
姿勢に気をつける
産後数年は、抱っこ紐やベビーカーでの移動、赤ちゃんのオムツ替えや授乳など、今までにはない姿勢をする機会が多くなります。特に、抱っこや授乳の時にはついつい前かがみの姿勢になってしまいがちですが、これがバストの形崩れの原因に。
そのため、なるべく背筋を伸ばしてバストの形を綺麗に保つ姿勢を取りましょう。また、産後に姿勢に気を付けると、乳管がまっすぐになって乳腺炎の予防にもなるそう。自分にも赤ちゃんのためにも、ぜひ意識的に姿勢を正してくださいね。
授乳の仕方の3つのポイント
母乳育児の方は、授乳の仕方に注意することがバストケアの大きなカギを握ると思います。絶対に守りたい3点、お伝えします。
1. 左右均等にあげる
「授乳後に左右のバストの大きさが変わってしまう」と思うママは多いよう。これは、授乳の仕方に原因があることが多いんです。
理想は、とにかく左右均等に母乳を与えること! 利き手などの関係で飲ませやすい方のバストからついつい飲ませてしまいがちなのですが、できれば交互に飲ませるようにしましょう。
ポイントは、あまり張っていない方の小さなバストからあげること。張っているバストから授乳を始めてしまいがちですが、これだと左右差が大きくなるばかりか、小さい方のバストが萎縮してしまい、母乳の出がさらに悪くなってしまいます。
2. 乳首を引っ張らせない
授乳中には、赤ちゃんが乳首をくわえたまま引っ張る仕草を見せることがあります。これは、できるだけ避けたいこと。なぜなら、バストだけではなく、乳首まで伸びてしまうから!
これを避けるためには、授乳クッションなどを利用して、できるだけ赤ちゃんの口元をバストの高さに合わせてあげることが大切。そして、バストが下向きになりやすくなるため、寝かしつけの際の添い乳はできれば避けるのがベター。
3. ゆっくり卒乳する
卒乳をいつにするのかというのは、個々の育児への考え方によって異なります。ただ、バストのことを考えると、突然の断乳を行うのはあまりおすすめできません。
ゆっくりと自然に卒乳しないと、それまで過度に発達してきた乳腺が急激に縮み、垂れ乳や離れ乳を引き起こす原因になります。母乳をあげる量を徐々に減らして、お子さんの様子を見ながら自然に卒乳を促してあげるようにしましょう。
産前産後こそバストケアに力を注いで!バストは自分で守ろう
バストケアというと、食事やマッサージ、サプリや豊胸手術まで、さまざまな方法でのアプローチがありますよね。ただ、妊娠期〜授乳期という忙しい時期に、これら全てを行うのはかなり大変なこと。だからといって、ケアを行わないとバストのハリはなくなり、垂れや形崩れを引き起こして元に戻りにくくなってしまいます。
今回お伝えしたバストケア方法は、比較的簡単に行えるものばかり。最低限でも良いので、ぜひ妊娠中からのアプローチを! できることを無理なく行うようにしましょう。
ぜひ、自分のバストは自分で守って! 産後でも自慢できるような「美乳」を目指してくださいね。
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