内縁妻の抵抗。父の罵倒、引き裂かれリモートオナニーでエクスタシー #5

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-06-21 13:49
投稿日:2024-06-14 06:00

子供時代のつらい記憶

 子供時代、私が寝静まった時、何度も母が頬をぶたれる音で目覚めたことがあります。その上、真冬の深夜、

――千鶴…ドアのカギ、開けてくれない? 父さんに、また締め出されちゃって…。

 雪の中、締め出されて助けを求める母の声を何度も聞きました。私が気づくまで母は何時間も雪の中で凍えていたのです。

――母さん、大丈夫? すぐに開けるから。

 私は泣きながら玄関のカギを開け、冷え切った母の体を抱きしめました。酔った父はリビングで大いびき。そのくせ朝起きると酒で記憶がないのか、夫婦ゲンカをして母を深夜の雪中に締め出したことなどなかったように、相変わらずの仏頂面で『おはよう』と言い、朝食をとって仕事に行くのです。

 母も諦めているのか、父には何も言いません。父の支配は、私にも向けられました。私が通っていた中学校は制服は無く、私服がOKなのですが、毎朝『服装チェック』をされるんです。

――スカートが短すぎるぞ。脚を見せすぎるんじゃない!

――色が派手だな。もっと地味な色を着なさい。

――とにかく目立つな。市役所で恥をかくのは父さんなんだぞ。

 色付きリップを塗ろうものなら、

――子供がなに色気づいてるんだ。

 と、リップを取り上げられ、ロングヘアの色を明るめにカラーリングした際は、

――バカ者! お前は品というものがないのか!

 そう罵られて、美容院で無理やりベリーショートにさせられたんです。そして、決まって母に言うのです。

――お前の育て方が悪い!

 傍若無人な父から逃れられたのは大学に入ってからです。本来は東北にある国立大を目指せと言われていましたが、万が一、実家から通う羽目になったらかごの鳥同然です。

父から逃げるための提案

 なので私はある提案をしたんです。

――同じクラスのYちゃんが、東京のS女子大目指しているの。私も行きたいな。

 S女子大とはお嬢さま学校として有名な女子大です。私立で偏差値も高かったのですが、誰もが一目置く大学。そして、Yちゃんのお父さんはうちの父と同じ職場で、出世競争をしていることも知っていました。

 Yちゃんの名を出したことで、父のライバル心を大いに掻き立てたようです。

――合格したら、上京を許してやる。その代わり女子寮に入りなさい。

 こうして私は猛勉強し、無事合格。そしてS女子大に通うことになりました。Yちゃんは不合格で地元の大学に進学し、その後、信用金庫に就職。そこで知り合った男性と結婚したようです」

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

エロコク 新着一覧


男女に聞いた「女性のアンダーヘア事情」どこまで処理する?
 女性のみなさん、アンダーヘア、つまり陰毛の処理はどのようになさっているでしょうか。  10年くらい前まではみんな...
アブノーマルプレイ初心者へ…細いボディーが優秀な相棒に
 コスメブランドが1シーズンに数種類のカラーの口紅を出すように、ラブグッズの世界にもシリーズ展開しているブランドがありま...
桃子 2019-11-12 04:43 エロコク
3Aを求める他力本願な自己実現女が騙される救世主男子よ
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイッ...
“ママ活”マンガ 男性用と女性用を読み比べたら全然違った
「ママ活」という言葉が盛んに使われるようになったのは、2018年後半頃から。そこから半年ほどを経て、いよいよ「ママ活」を...
内藤みか 2020-05-20 11:23 エロコク
女性器リノベに投資する女たち#2…小陰唇縮小術の費用と中身
 日々鏡で顔を見ない女性はほとんどいないと思いますが、「自分のアソコを毎日見てチェックしている」という女性もまたほとんど...
内蔵されている“舌”が高速で…あっという間に昇天してしまう
 今年一番、勢いのあるメーカーといわれているのが「P×P×P」。ポップなデザイン&パッケージとお手軽価格とで、ネットショ...
桃子 2019-11-12 04:43 エロコク
全SNS利用者が読むべき太宰治に学ぶ【恥】リスクヘッジとは?
 48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイットボーイというよ...
女性器リノベに投資する女たち#1…最も多い“小陰唇”の悩み
 20~40代のOLのうち60%近くの女性が、自分の性器の形状にコンプレックスを感じている、という出版社の調査がありまし...
じんわり穏やかな快感…欧米で流行の“あてがう系”ローター
 一見するとPC用品? 昨今のラブグッズは“いかにも”なものがどんどん減っていますが、これはその中でも群を抜いてグッズら...
桃子 2019-11-12 04:42 エロコク
プラトンで分かる 2500年ぶりに令和に蘇った【エロス】とは
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋。男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイット...
男心の大事なポイントは「アダルトビデオ」が教えてくれます
 映画観放題の動画配信サービスはいくつもありますが、実はアダルトビデオ観放題の配信サービスも存在しています。なかには月額...
内藤みか 2019-07-18 06:00 エロコク
“セックスをすると綺麗になる”は本当か? 理学療法士が検証
「セックスをすると綺麗になる」そんな話を耳にしたことはないでしょうか。実際のところどうなのか、なぜ綺麗になるといわれるの...
山本茜 2019-08-14 16:06 エロコク
気づけば奥にまで…初めての女性にもオススメな“植物的”形状
 ずっと以前に読んだ官能小説で、女性主人公が常夏の異国で出会った年下男性の“彼自身”について、「細長くて、植物のような」...
桃子 2019-11-12 04:42 エロコク
蜜月編<2>言いまつがい【滑舌悪いVS耳遠い】頂上決戦
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。...
自意識を吹き飛ばす シャイな女性が目覚めた“見られる”快感
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと...
大泉りか 2019-07-11 18:00 エロコク
彼を恋の虜に…男性を100%本気にさせる「スンドメ」の美学
 皆さん、今少し気になっている男性はいらっしゃいますか? 願わくば、気になっている男性に振り向いて欲しいと思うのが女心だ...