シングルマザーの再婚問題…なぜ児童虐待が後を絶たない?

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2019-11-14 19:24
投稿日:2019-10-05 06:00

 児童虐待事件が後を絶ちません。東京・目黒で虐待死した船戸結愛ちゃん(当時5)が生前、「もうおねがいゆるして、おねがいします」とひらがなで書いた悲痛な叫びは、胸が苦しくなりました。初公判で、母親の優里被告(27)は、夫が怖くて虐待を止められなかったと語っています。

 虐待事件の背景には、夫婦の間で心理的な支配関係が存在することが珍しくありません。もう一つポイントとなるのが、連れ子です。結愛ちゃんは優里被告の連れ子で、夫の雄大被告と再婚後、2人の間には結愛ちゃんの弟が生まれています。

 今回はシングルマザーの再婚問題を取り上げたいと思います。今年8月、鹿児島で虐待死した4歳の女児は、シングルマザーの母親の交際相手に殴られて亡くなっています。

 全国212カ所の児童相談所が昨年度に児童虐待相談として対応した件数は15万9850件と過去最多。幸せを求めての再婚が、不幸を呼び込むキッカケにしないためには、男性をしっかり見極めることがとても大切です。

子供には母親が一番大好きな存在

 シングルマザーが再婚を考えるのは、大きく3つ。

1. 将来的に金銭的な不安がある
2. 純粋に好きな人がいる
3. 孤独死が怖い

 私のところに相談に来られる方の再婚動機も突き詰めると、大体この3つです。

「ウチの子供が彼になついて」「子供が彼と遊んでいる姿は、本当の親子そのものね」とママ友に話すのは後付けの理屈。シングルマザーには「離婚して子供に不憫な思いをさせている」という後ろめたさが少なからずありますが、再婚を自己肯定するための材料に過ぎません。あくまでもベースは3つ。

 再婚相手も再婚相手で女性の気を引こうと、後付けの理屈をもっともらしく何度も並べます。たとえば「子どもには父親が必要だしね」「頑張っていいパパになるよ」と。

 恋愛モードの2人にとっては響き合う言葉かもしれません。しかし、子供にとっては、ママの再婚相手となる男性は赤の他人。なついたフリが、ママを悲しませないためで、「心の中では本当の親じゃないくせに」と思っているケースはよく見られます。

 目に見える反発があれば分かりやすいですが、子供が反発していなくても男性を全面的に受け入れているわけではないということです。

 再婚相手が「いいパパになろう」と考えるのは、悪いことではありません。しかし、実の父親と比べても、子供は母親が一番大好きな存在なのです

山崎世美子
記事一覧
男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
公式HPブログInstagramTikTok

関連キーワード

ラブ 新着一覧


幸せな再婚をするために…事前に考えておくべき3つのこと
 離婚する夫婦が増えていますね。現代の日本では、再婚は珍しいことでもありません。しかし、一度目の結婚で現実が分かっている...
東城ゆず 2019-07-01 06:13 ラブ
新婚なのにケンカが絶えない 悩める夫婦が試すべき3つのこと
 新婚といえば、甘いラブラブな雰囲気を想像する人も多いはず。しかし、これまで違った環境で過ごしてきた男女が、一つ屋根の下...
東城ゆず 2019-06-30 06:00 ラブ
アイツと経験した女子はNG…男子のお付き合いフィルターとは
 女子の皆さん! 要注意です! その男とは関係を持ってはいけません! 関係を持つとあなたの今後の恋愛活動に悪影響を与えて...
しめサバ子 2019-06-30 06:00 ラブ
モテ女子に学ぶ上手なボディタッチの方法!効果UPのひと工夫
 モテ仕草の定番でもある「ボディタッチ」。「気になる人と話すだけでもドキドキするのに、触るなんてとても無理!」なんて思っ...
夫の父親である「舅」をたぶらかし…意のままに操る鬼嫁たち
 あざとい性分のお嫁さんには、夫の父親である“舅”をたぶらかし、世の夫や姑をモヤモヤさせている女性もいるようです。  ...
並木まき 2019-06-29 06:00 ラブ
彼女と結婚しよう…彼氏が決意するちょっと意外な4つの瞬間
 周囲の友人たちが結婚していったり、出産ラッシュを迎えると、なんとなく焦る人も多いですよね。それほど、結婚への憧れは強い...
東城ゆず 2019-10-24 20:44 ラブ
いざ結婚もフタを開けたら…国際結婚は想像以上に大変だった
 私自身を含め、日本夫×台湾妻による夫婦間の文化のずれは、それぞれの家庭や性格によって様々なのですが、今回は私や友人ら約...
インリン 2019-06-28 06:01 ラブ
愛情なんて込めません!鬼嫁たちの知られざる食卓事情とは?
「鬼嫁」と呼ばれる妻たちには「夫に愛情を込めた料理なんて、食べさせるつもりはない」とばかりに、手抜きしまくりの食事になっ...
並木まき 2019-06-28 06:00 ラブ
“恋愛あるある”から学ぶ「恋愛で幸せになる」女性の考え方
 好きな人ができた、なんと彼と両思いらしい。誰もが有頂天になる瞬間です。これからの甘い恋を想像するだけで、自分が満たされ...
東城ゆず 2019-06-28 06:00 ラブ
ダメなら諦める? 返信を待ち続ける女が取るべき最終手段3つ
 LINEに既読がついているのに、待てど暮らせど彼からの返事が来ない。そんな時、いつまでも待ち続けてしまう女性がいます。...
内藤みか 2019-06-27 06:09 ラブ
重い女性と一途な女性の違いはたった1つ! あなたはどっち?
 あなたは「重い女性」と「一途な女性」の違いを挙げるとしたら、なんと答えますか? この2タイプの線引きはとても難しいです...
孔井嘉乃 2019-06-27 06:00 ラブ
夢みたいな新婚生活に落ちた黒い影…志穂さんのケース#1
「あれって結婚だったのかなと、今でもよくわかりません。ただ、当時の日常を思い出すとムカムカして、吐いてしまうこともあるん...
神田つばき 2020-01-11 07:03 ラブ
都会暮らしの普通の女がいい女よりもいい出会いを増やす方法
「都会の女は出会いが多いでしょ」。田舎の友達からそう言われることはあるけれど、「良質な出会いがあるわけじゃない」と、そう...
ミクニシオリ 2019-06-26 06:00 ラブ
男女の喧嘩で話し合いが失敗するなぜ? 最新脳科学にヒント
 男女の違い……それは、人類が理性を獲得してからの永遠のテーマです。そこに起因した“すれ違い”がとくに顕著となるのが、男...
しめサバ子 2019-06-26 10:10 ラブ
「私の何が悪いの?」婚活がうまくいかない原因は思考にある
 山本早織の「結婚につながる恋コラム」第8回は、婚活が上手くいかずこのまま諦めた方がいいのでは……と悩んでいるあなたへ、...
山本早織 2019-06-25 14:06 ラブ
私とどっちが大事?筋肉男子と付き合うメリット&デメリット
「筋肉にうっすら浮かんだ血管が好き♡」「割れた腹筋に顔を擦り付けるのが刺激的で好き♡」と、男性の筋肉を愛する女性は増加傾...
しめサバ子 2019-06-25 06:00 ラブ