「タコ、ジャガイモ、オリーブのサラダ アンチョビー風味」

コクハク編集部
更新日:2019-11-12 06:00
投稿日:2019-11-12 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・福島のフランス料理店「ミチノ・ル・トゥールビヨン」の道野正さんに、アンチョビとオリーブの風味がさわやかな「タコ、ジャガイモ、オリーブのサラダ アンチョビー風味」のレシピを教えていただきました。

スペインかギリシャのバル気分

「料理というのは、手間をかけようと思えばいくらでもかけられます。でも自分が食べるのであれば、そこそこで十分。家で晩酌をしながらつまむなら、小難しくないもの。簡単にできて、非日常的なものがいいのです」(道野さん)

 ポイントはメークインを使うこと。カレーや洋食の煮込み料理の場合、ほとんどがメークインですが、その理由は煮崩れしないから。メークインをたわしで洗って泥を落とし、鍋に水を入れて皮付きのまま茹でます。

「ボイルする時に気を付けて欲しいのが、絶対にお湯に入れないこと。お湯が熱いと煮崩れしてしまうだけでなく、水溶性のデンプン質が溶けてしまいます。水から火にかけると、味が逃げません」(道野さん)

 約30分後、竹串で突き刺し、すっと通れば茹で上がった状態。火が通っていないと、途中で串が止まってしまいます。茹でダコはスーパーで売っているし、オリーブは瓶詰、アンチョビーフィレは缶詰がありますよ。実質的には、メークインを茹でるだけ。あとは自分の好きなように盛り付けてください。

 簡単な割にはおいしくてサマになる。おもてなしにも使える一品です。

【材料】

(2人前)

・メークイン 200グラム
・茹でダコ 50グラム
・グリーンオリーブ 10個(なければブラックでも詰め物をしたものでもよい)
・アンチョビーフィレ 3枚
・エクストラバージンオリ ーブオイル 大さじ3
・ビネガー 小さじ1

【レシピ】

1. メークインを皮付きのまま30分ほど茹でて冷ましておく。皮をむいて1センチ幅の輪切りにする。
2. 茹でダコはぶつ切りにする。
3. アンチョビーはボウルに入れ、オリーブオイルとビネガーを注いでスプーンですりつぶしながら混ぜる。アンチョビーが塩辛いので塩は入れなくてもよい。
4. 皿にタコ、ジャガイモ、オリーブを盛り、アンチョビードレッシングを回しかける。

本日のダンツマ達人…道野正さん

▽みちの・ただし
 1954年、兵庫県生まれ。同志社大学神学部卒業後、京都のフランス料理店「ボルドー」で7年間修業。31歳で渡仏。3つ星レストラン「ラ・コートドール」、1つ星「ル・ランパール」、2つ星「ジャン・バルデ」で研鑽を積む。帰国後は大阪の「シェ・ワダ」、北海道・旭川の「ハーヴェスト・ロード・ハウス」を経て、90年、大阪・豊中市でフランス料理店「ミチノ・ル・トゥールビヨン」を開業。2009年、大阪・福島区に移転、現在に至る。18年5月、自著「料理人という生き方」を出版。

▽ 「ミチノ・ル・トゥールビヨン」
 この道40年のオーナーシェフは、今でも食への探求心は衰えない。類いまれなセンスとフレンチの概念にとらわれない料理は「前衛的」「異端児」と称され、全国から食通が集う。
「ボクはひたすら来てくれたお客さまのために料理を作ってきた。自分が納得し、自信を持って『これがボクの料理です』と言えるものを作ってきたし、これからもそうありたいと思っています」
大阪市福島区福島6―9―11 神林堂ビル1F
℡06・6451・6566
営業時間 昼12~15時、夜18~23時。月曜定休

(日刊ゲンダイ2018年8月21日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「牧場の朝×Kiri」で簡単レアチーが! 2021.7.26(月)
 TikTokで流行中の「ヨーグルトレアチーズケーキ」に挑戦してみました! ヨーグルトの中にチーズを入れて混ぜるだけなの...
スーパーで買える食材で作れる「鰻カリー」 日本酒とともに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
「チキンキーマ」フルーティーな甘さの燗酒でカレーが進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
「お手軽ビンダルー」お好みでパクチーやクラッカーを添えて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
花山椒が香る「牡蠣のアチャール」燗酒との“危険なカップル”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
「生姜のアチャールっぽいもの」をかけていただく冷ややっこ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
ジップロックを使って蒸す「鶏もも肉とニラのスタミナ蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
ピリ辛ネバネ~バ!絶品のオクラキムチ 2021.7.18(日)
 一年中手に入るオクラですが、旬は夏。それはもう別格ですよね。大きいのに硬くなく、張りやつやもしっかりあって。種類もスー...
夏野菜たっぷり「中国風冷ややっこ」 食欲減退気味な時にも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「ナスと豚ひき肉の甘味噌炒め」白ご飯にのせても美味しい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「スルメイカの香り揚げ」紹興酒と醤油で味と香りが引き立つ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「エビとトウモロコシの春巻き」旬の素材の味を引き出して
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「納豆工房 せんだい屋」で納豆愛に溺れる 2021.7.9(金)
 納豆が好きです。かれこれ3年くらい毎朝納豆を食べています。たいていの不調は納豆を食べておけば何とかなる! と思っていま...
「京漬物のカプレーゼ風」かぶ&モッツァレラの絶妙コラボ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・門前仲町の居酒屋「酒亭 二ぶん半」の武井...
目玉焼きが簡単に驚くほどおいしくなる魔法!2021.7.8(木)
 目玉焼き。それは卵を割って焼くだけという実にシンプルなお料理ですが、何個、何十個、何百個、何万個(!)と焼いても「これ...
「つぶ貝 酒盗和え」スーパーのつぶ貝にひと手間加えるだけ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・門前仲町の居酒屋「酒亭 二ぶん半」の武井...