世界が広がった…夫一筋の専業主婦が“裏垢”にハマった理由

大泉りか 作家・コラムニスト
更新日:2020-09-02 18:00
投稿日:2020-09-02 18:00
 ツイッター上で、性的な画像や発言などの投稿をくりかえす“裏垢女性”のアカウント。目にする度に「いったい何の目的があってのことなのか」「そもそも、彼女たちは実在するのか」という疑問をずっと抱いていました。
 ところが、この連載の取材対象を募ったところ、「ここ1年半くらいでセックスにハマり、セックスを極めてみたいと思って、裏垢を作り、細々と質の高いセックスを求めて生きてます」というダイレクトメールが届いたのです。
 送り主はともみさん(仮名 38歳・福祉関係)。“セックスにハマった”という1年半前、彼女の心境にどんな変化があり、どうして裏アカを作ろうと思い立ったのか、お話を聞いてみました。

夫ひとすじだったはずの専業主婦が…

「もともと性欲が強くてセックスやオナニーは好きでした。けれど、いわゆる変態性癖はなく、普通に恋愛して夫と結婚したんです。一途なほうだったので、結婚してから10年くらいは夫ひとすじでした」

 2人の子宝にも恵まれ、専業主婦として家事と育児に勤しむ日々。しかし一方では、出産を重ねるたびに感度が増したことで、ともみさんは以前にも増して、セックスをしたい、いろんなことをしてみたいと思うようになったといいます。

 が、ともみさんの夫が、毎回セックスに応じてくれるわけでは、ありませんでした。

「あるとき、『俺だって大変なんだよ!』って言われて、自分の性欲の強さに悩むようになってしまって。それで、仲の良い夫婦でいるためにセックスを外注しようって考えたんです。ちょうどその少し前に、ツイッターのアカウントを始めたんですが、そこで“裏垢”というものの存在を知って。いわゆる“裏垢男性”が、いろんな方と出会って、オフパコ(※ツイッターで出会った異性とセックスをすること)を繰り返しているツイートを見て『この人とセックスしたいな』って思ったんですね。

 もちろん、わたしは地方に住んでいるので、遠くて物理的にかなわないなって思ったけど……それまでは髪もぼさぼさでメイクもせずに、服もどうでもいい感じのものを着ていたんですが、『ちゃんとしてセックスをしよう!』って思い立ち、ダイエットをして、美容にも気を使い、そして裏垢を作ったんです」

大泉りか
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作家・コラムニスト
ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は「女子会で教わる人生を変える恋愛講座」(大和書房)。著書多数。趣味は映画(映画館で年間100本以上)、海外旅行。愛犬と暮らして14年目の犬飼い。X

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