「長芋すりおろしゼリー」トロッとした食感にアサリのうま味

コクハク編集部
更新日:2021-09-01 06:00
投稿日:2021-09-01 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・浅草の「鮨 久いち」の出口威知朗さんに、残暑に清涼感を与えてくれる「長芋すりおろしゼリー」のレシピを教えていただきました。

出汁をとったアサリでもう一品!

 口に入れるとトロッとした長芋の食感にアサリのうま味が上品に広がります。

「暑い夏にはさっぱりしますよ。長芋は冬の野菜ですが、冷たいつまみは冬に出しても喜びが少ないので」と出口さん。

 冷たいけれど、生ではないのがポイント。寿司屋はどうしても生ものが多くなってしまいます。出口さんは火の通った料理を提供してお客さんに喜んでもらいたいと、ひと工夫しているそうです。

 アサリが多いほど出汁のうま味が出るそうですが、出汁をとったアサリはどうしたらいいのでしょうか。

「醤油、みりん、鰹出汁でアサリを軽く煮て、刻みショウガを混ぜれば手軽にもう一品できます」(出口さん)

 こういうアイデアが料理上手への道なのです。

材料

・長芋 1本 約1キロ
・板ゼラチン 2枚半
・オクラ(またはキュウリなど緑色の野菜) 1片
・水 360ミリリットル
・アサリ 15個から20個
・塩 一つまみ
・みりん 大さじ2
・生醤油 大さじ2
・鰹出汁(ほんだしなど)  大さじ14

レシピ

(1)板ゼラチンを水で30分ぐらいふやかす
(2)鍋に、アサリが十分漬かるくらいに水を張り、一つまみの薄塩を入れ、沸騰させる
(3)アサリを取り出した2に1の板ゼラチンを入れ、弱火で溶かす
(4)火を止めて冷ましている間に、長芋の皮をむき、おろし金でおろす
(5)鍋が冷めたら4を入れて混ぜ、タッパーに流し込む。冷蔵庫で5時間ほど冷やす
(6)鍋にみりんを入れ沸騰させ火を止め、生醤油と鰹出汁を入れて混ぜ、冷ます
(7)5を4センチ立方程度に切りとり、器に盛る。仕上げに6の出汁をかけ、緑の野菜(オクラ)をのせる

本日のダンツマ達人…出口威知朗さん

▽出口威知朗(でぐち・いちろう)
 1987年、東京都生まれ。女性向け情報誌で食や美容・健康にまつわる編集を担当したのち独立。ナッツ料理研究家、フードコーディネーター、フードプロデューサーとして活躍し、2016年にナッツ専門店をプロデュース。2020年3月、東京・外苑前にグルテンフリーバインミー専門店「Bánh mi Tokyo 」をオープンさせた。マッシュルーム料理専門店「マッシュルームトーキョー」、江戸前寿司×現代アート「すし玲」など話題の店舗にも携わっている。

▽ひさいち
 祖父の代から85年続く寿司屋を継ぎ、2005年10月に「久いち」として開業。焼き、〆、煮などの江戸前や熟成のお寿司がオススメ。寿司の合間には野菜や果物を用いた多彩な料理も提供され飽きない。四季を通じて暖簾をくぐりたい。東京都台東区浅草3―18―8。

(日刊ゲンダイ2021年8月24日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


クルミの食感が楽しい「アボカドとクルミのマスカルポーネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・鶯谷の居酒屋「根岸 川木屋」の川木一伸さん...
飲みながらでも作れちゃう「サーモン玉ネギクミン炒め」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋の人気モンゴル・中華料理店「モンゴリア...
「漬けまぐろとアボカドの和え物」まぐろの漬け時間は短めに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の日本料理店「代官山 やまびこ」の佐...
てんこ盛りが美味しい「ザワークラウトのチーズトースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のドイツ料理が楽しめるワインバー「ワイ...
コリコリ食感が美味しい「ズッキーニのサラダ ミント風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のスパイス料理専門店「スパイス・カフェ...
おウチ女子会は「簡単フィンガーフード」と泡で盛り上がる!
「とりあえず」と言ったらビールですが、女性には「泡」も人気! むしろ、女性にとっての「とりあえず」はスパークリングワイン...
ぐっち夫婦 2020-01-15 14:51 フード
「タンドリーラム」じっくりと漬け込んだスパイスが香る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・経堂のインド料理店「ガラムマサラ」のハサン...
どんなお酒にも合う万能選手「フライドポテトのチーズ巻き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
おつまみ「おこげ」 普通のご飯が“ビールのお供”に大変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
「万願寺トウガラシの肉詰め焼き」ピリッと辛い大人の味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
中華好き女子に人気「豆乳ごま担々麵」が簡単に作れちゃう!
 ぐっち夫婦の夫・Tatsuyaさんはよく中華料理を作るそう。今回は女性の友人にも人気という「豆乳ごま担々麺」を紹介して...
ぐっち夫婦 2020-01-15 14:50 フード
濃厚な骨のお出汁とふっくらした身を味わう「魚の酒蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、魚の自...
和えるだけの簡単レシピ「豚足とピクルスのゴマソース和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤羽の名店「Nomka 」の五十嵐祐二さん...
定番グラタンをおつまみ風に「クルクルと丸めたグラタン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・西麻布のイタリアン「オッジ・ダルマット 」...
「水晶鳥の梅ソースがけ」 食感の秘密は“片栗粉”にあり!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食店「かこい亭」の栫山賢一さんに、...
ホムパでも大盛況!みんなで作ろうジューシーなシュウマイ♪
ぐっち夫婦は気の合う仲間となかなかの頻度でホームパーティをしているそう。みんなで食べるごはんは2倍も3倍も美味しいもので...
ぐっち夫婦 2019-09-18 15:20 フード