最低限のマナーなのに…謝罪も感謝も言えない恋人に呆れる彼

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-10-10 05:34
投稿日:2021-10-09 06:00

最低限のマナーさえ忘れている

 しかもそれだけでなく、最近の咲恵さんに対してタダシさんは、“ある変化”を感じていて、それが許せないとのこと。

「ギャーギャー言うのがエスカレートしたのと同時期くらいから、咲恵はお礼やお詫びを一切、言わなくなりましたね。

 自分が約束を忘れていても『ごめん』のひとこともなく、偉そうに言い訳するだけ。こっちが何かをしてあげても『ありがとう』を言わず、やってもらって当たり前って態度ですよ。

 感情の波が激しいところまではまだ許せても、こういう咲恵の変化が、僕は許せないしイライラしますね」

 そんなふうに不機嫌な感情をパートナーにぶつけるだけでなく、共同生活を送るうえで最低限のマナーすら忘れているかのような咲恵さんの振る舞いに、今ではタダシさんの嫌悪感は募る一方だとか。

更年期かもしれないけど

「だから余計に、咲恵には何かを自分から積極的に話したいとも思えなくなっているし、何かを伝えても、どうせギャーギャーと揚げ足をとり、騒ぐんだろうなって思いもあります。

 咲恵への愛情が失せたわけではないんですけど、正直なことを言っちゃうと、今の僕は咲恵との生活に疲れています。

 いや、愛情だって以前ほどはないっていうのが本心ですね。ここ1カ月くらいだけでも、咲恵とこのまま一緒にやっていくことができるのか、って悩む頻度も増えているし、明らかに僕のテンションは同棲を始めた頃とは変わってしまいました。

 別れる、というところまで考えがまとまったわけではありませんが、このままの日常がずっと続くと思うと、恐怖すら感じますので、結婚はないです。

 ただ、咲恵の年齢的に、更年期とかも関係あるのかなぁと思って様子見をしているところですが、毎日ギャーギャー言われて、不機嫌なパートナーの顔を見ながら生活を続けるのは、どんな男でも勘弁って思うんじゃないですかね?」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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