「あさりのネギ生姜炒め」紹興酒をちびちびやれば本場の気分

コクハク編集部
更新日:2022-08-12 06:00
投稿日:2022-08-12 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・芝浦の「中國飯店 倶楽湾」の胡 建軍さんに、ごま油が香る「あさりのネギ生姜炒め」のレシピを教えていただきました。

砂抜きにはごま油をちょっとだけ

 上海は海も近いため、上海ガニに代表されるように海産物も多く出回っています。

「あさりは比較的リーズナブルに手に入り、料理の工程も簡単です。砂抜きに、ごま油をちょっとだけ使うのがコツです」

 砂抜きは海水の濃度の食塩水が基本ですが、そこにごま油を入れるといいます。

「中国ではごま油の香りで貝の中に潜む寄生虫が出ていくといわれます」

 なんという裏ワザ。ほのかな香りもついて一石二鳥です。

「もう一つ手間を加えるとしたら、砂抜きしたあとは、炒める前に軽く湯通しをすると、あさりがふっくらします」

 道理であさりの身がぷっくりしています。噛み締めるとエキスが口いっぱいに広がって、これは紹興酒が進む一品です。

「中国人はカニやエビなど殻付きや鶏の骨付きなど、面倒なものを紹興酒を飲みながら、ちびちびやるのが好きなんです」

【材料】

・あさり 250グラム
・万能ネギ 4本
・スライス生姜 5グラム
・醤油 小さじ2
・コショウ 少々
・紹興酒 小さじ2
・砂糖 小さじ2分の1
・水 25cc
・サラダ油 適量

【レシピ】

(1)塩水にごま油(分量外)を少量加えてあさりの砂抜きをする。

(2)フライパンに油を引きネギ、生姜をさっと炒め、香りが油に移ったらあさりを入れて炒める。

(3)あさりのすぐ後に紹興酒を入れサッと火を通したら水を加えて炒める。

(4)醤油、砂糖、コショウで味付けしたあと蓋をして2分間蒸し焼きにする。

本日のダンツマ達人…胡 建軍さん

▽胡 建軍(こ・けんぐん)
 中国・上海出身。10年間、上海グランドハイアットの料理長を務め、2012年に中國飯店に入社。潮夢来店の料理長を経て、現在は倶楽湾店料理長。

▽中國飯店 倶楽湾(ちゅうごくはんてん くらわん)
 中國飯店の倶楽湾店はフランス租界時代の上海をイメージした店。一流シェフを現地から招き、本場の上海料理を租界時代に思いを馳せながら食事ができる。中國飯店では初めてのパティシエ常駐の店。

 東京都港区芝浦3-11-4

(日刊ゲンダイ2020年6月10日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


最初の一品に「そら豆アンチョビーバター ホタルイカのせ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・代官山のビストロ「Äta(アタ)」の掛川...
「つくねピザタン」ピザとグラタンのいいとこ取りメニュー!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・荻窪の立ち飲み居酒屋「上荻一丁目酒場」の...
「マスカルポーネおかか」和の食材にクリームチーズが合う!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・荻窪の立ち飲み居酒屋「上荻一丁目酒場」の...
手軽に作れる「おつまみチャーシュー」極限まで工程を簡素化
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・荻窪の立ち飲み居酒屋「上荻一丁目酒場」の...
「ピーマンサラダ」もちもち&シャキシャキ感のマリアージュ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・荻窪の立ち飲み居酒屋「上荻一丁目酒場」の...
隠し味はマヨ!「ミンチ入り蓮根饅頭」驚きのふわふわ食感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「牛肉割烹 汐華」の五味誠治さんに...
「和牛西京漬け」同行カメラマンの口から思わず漏れたひと言
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「牛肉割烹 汐華」の五味誠治さんに...
リピート率No.1「ミノ唐揚げ」 サクッと食感と独特の風味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「牛肉割烹 汐華」の五味誠治さんに...
食べるスープ!「豚肉と春雨・豆腐のピリ辛酸辣小鍋仕立て」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・葛西の「大衆割烹 大菊」の大羽昌美さんに...
レンジで簡単に作れる「木綿豆腐の干しエビ刻み高菜和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・葛西の「大衆割烹 大菊」の大羽昌美さんに...
「海鮮ゴマダレ醤油漬けユッケ風刺し身」ひと手間で別次元!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・葛西の「大衆割烹 大菊」の大羽昌美さんに...
「しらすラーパーツァイ」煙が出るくらいグラグラのごま油を
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木のしらす料理専門店「土佐しらす食堂...
「しらすとたらこのアヒージョ」締めにオイルをご飯にかけて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木のしらす料理専門店「土佐しらす食堂...
「ナポリそば」麺は茹でずにレンジでチン!パスタよりも簡単
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生...
「フーチャンプルー」隠し味はお酒!麩がつるっとふわふわに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生...
「モズクの天ぷら」ふわっとした衣に感動!独特の食感のワケ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生...