「手羽大学」下準備15分、しっかり味の手羽中は意外と楽チン

コクハク編集部
更新日:2022-10-21 06:00
投稿日:2022-10-21 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は沖縄・那覇の「大衆居酒屋みやらび」の神里正治さんに、酒の肴にぴったりな「手羽大学」のレシピを教えていただきました。

絡みやすくする下準備がポイント

 韓国のヤンニョムチキンやフランスのコックオーヴァンなど、鶏肉はしっかりと下味をつけておくと味に深みがでます。が、コックオーヴァンは一晩寝かせるから、手間がかかるのがネック。その点、この料理は楽チンです。

「手羽中に塩とコショウで15分ほど下味をつけたら、片栗粉をまぶして揚げ焼きします。サツマイモも同じく揚げ焼きに。そうやっておくと、フライパンでサッと炒めるだけで、タレが絡みやすくなるのです」

 サツマイモはラップで包んでレンジで6分加熱したら、揚げ焼きに。手羽中は、バットなどで塩とコショウを振ると、余分な水分が出て、ウマ味が凝縮。15分たったら、ビニール袋に入れて片栗粉を加え、口を縛って振ります。満遍なく粉をつけさせる一工夫で、これも揚げ焼きに。

「手羽中を揚げ焼きするとき、最初の2分ほどはそのまま動かさず、衣を定着させるのがコツ。衣が安定したら、返すとうまくいきます」

 サツマイモが大学イモっぽい仕上がりで、名前は手羽大学。シャレたネーミングながら、手羽中は甘くなく、酒のサカナとしてバッチリです。

 とにかく揚げ焼きに集中すること。そこが仕上がりを左右します。

【材料】2人前

・手羽中 16本
・サツマイモ 1本
・キャベツ 適量
・塩 少々
・コショウ 少々
・片栗粉 適量
・油 適量

合わせダレ
・しょうゆ 大さじ3
・砂糖 大さじ1.5
・酒 大さじ2
・みりん 大さじ1

【レシピ】

(1)合わせダレを混ぜておく。

(2)サツマイモをラップで包み、レンジで6分加熱。

(3)2を適当な大きさに切り、揚げ焼きに。

(4)手羽中に塩とコショウで下味をつけ、15分なじませる。

(5)4に片栗粉をまぶし、5分ほど揚げ焼きに。

(6)フライパンに油を引いて5と3の順に炒めて、合わせダレを絡める。

(7)ちぎったキャベツの上に6を盛り、彩りにシシトウの揚げ焼きを添えたら出来上がり(シシトウはなくても可)。

本日のダンツマ達人…神里正治さん

▽神里正治(かみざと・まさはる)
 東京の料理店で10年修業し、地元の那覇に戻り、安里の「くちがふう」で厨房に立つようになると、魚介の目利きのよさと丁寧な調理で人気店に。老朽化に伴う店舗の閉店で、みやらびへ。この道38年のベテランはどこまでも魚を愛する魚好き。

▽大衆居酒屋みやらび
 チャンプルーや魚介料理、時にはヒージャー(ヤギ)刺しなど素朴な沖縄料理がズラリ。その多くが500円前後で、常連客が夜な夜な集う。オーナーの女性と板前の大将の人柄がよく、地元の人にとっては大切なゆんたく(おしゃべり)の場所。

沖縄県那覇市安里1-7-17

(日刊ゲンダイ2020年7月17日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「叩き長芋と酒盗の磯辺巻き」日本酒好きにはたまらない!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
刺し身を使った簡単アレンジ「カツオとウドのなめろう」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の居酒屋「件」の川辺輝明さんに、居...
「つぶしなます」盛りつけ前に指でギューッとつぶすのがコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ウ...
ホクッとプリプリ「そら豆とエビのクリームチーズ和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインと一緒に「ソーセージとクレソンのペペロンチーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「イワシのリングアータ」脂の乗った身をサッパリといただく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
自家製の万能ダレが食欲をそそる「手羽先の甘だれ炒め煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
「アジのパクチーなめろう」和の肴とパクチーの意外な好相性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
春の味覚「ホタルイカとカブのマリネ」はひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
使う食材は2つだけ「菜の花のからし和え」は春らしさ満開!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
「イカ海鮮水餃子」出汁たっぷりの卵と海鮮の甘さがピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前の中華料理店「チャイナサーカス」の劉...
スパイシーさが新しい「カツオと山芋のスパイスオイル和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
「カキのワイン蒸しトマトサルサ添え」濃厚なのにサッパリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
あっさり「ベーコンと玉ネギの和え物」は箸休めにうれしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
新潟の伝統調味料がいい仕事する「タコとかんずりベーコン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「菜の花の昆布締め」染み込んだ出汁とほんのりした苦み
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...