四川とも日本とも違う!貴州家庭式の「回鍋肉」には厚揚げ豆腐がマスト

コクハク編集部
更新日:2024-07-19 06:00
投稿日:2024-07-19 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新小岩の「貴州火鍋」の林敏さんに、貴州家庭式の「厚揚げ豆腐の回鍋肉」のレシピを教えていただきました。

豆腐をカリッと焼くのがポイント

 四川料理のひとつとして知られる回鍋肉は、茹でた豚肉と葉ニンニクを炒め、豆板醤で味付けしたもの。

 一方、日本の回鍋肉は豚肉の薄切りとキャベツを炒めたものが多く、甜麺醤で調理し甘辛味に仕上がっています。

「貴州家庭式は、四川料理の回鍋肉とも、日本のものとも違って、豆腐を使うんです」(林さん)

 厚揚げ豆腐をカリッと焼くのがポイントなんですって。そしてお店で出しているこの回鍋肉、豚肉にかける手間がすごいんです。

 なんと、皮付きの豚の塊肉の皮をバーナーで真っ黒になるまであぶり、黒くなった部分をすべて落とし、いったん茹でるそうで。

「こうすることで豚肉の臭みが取れます」

 家庭で作る時は、皮をあぶる工程は省いてお手軽に。

【貴州火鍋のオリジナルレシピをもっと】美味!ソース一滴も残したくない「糟辣魚(発酵唐辛子の魚の煮込み)」

【材料】

・豚の塊肉
・糟辣椒、または鷹の爪
・刻みニンニク
・刻みショウガ
・木綿豆腐または厚揚げ
・葉ニンニクまたはネギ
・塩
・砂糖
※量は全てお好みで

【レシピ】

(1)鍋に水を張って、豚の塊肉、ショウガとネギ(分量外)を入れて、アクを取り除きながら箸がスッと通るまで茹でる。茹でたらペーパータオルで水分を拭き取り、しっかり冷やす。

(2)豚肉を適切な大きさに切って、フライパンで焼き、塩で味付けする。豚肉は別の皿に取り出しておく。

(3)フライパンに油を引き、糟辣椒(鷹の爪)、刻みニンニク、刻みショウガを入れて香りが出たら、木綿豆腐(厚揚げ)を入れてカリッとするまで焼く。

(4)2のフライパンに葉ニンニク(ネギ)、豚肉を入れて、砂糖少々で味を調える。必要であれば塩を加える。

本日のダンツマ達人…山本智弘さん

▼(林敏)りん・みん
 中国・貴州省北部の遵義出身。遵義には中国最大の唐辛子市場があり、遵義産の唐辛子は味と香りに優れ、唐辛子の中でも特に辛いといわれている。貴州料理を味わい尽くすために、お店に行ったら、まずは林さんに相談を。懇切丁寧にメニュー選びのアドバイスをしてくれる。写真左側が林さん、右側は義理のお姉さんで、一級厨師の有資格者。

▼貴州火鍋
 2019年3月オープン。珍しい貴州料理が食べられるとあって、貴州人が集まって宴会を催すことも。5種類の唐辛子調味料、4種類の発酵調味料は自家製。記者は糟辣椒(ザオ・ラー・ジャオ=唐辛子の発酵調味料)が大のお気に入りで、店に行くたび購入している。

東京都葛飾区新小岩1-55-1 多田ビル1階

(日刊ゲンダイ2021年2月4日付記事を再編集)

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