絶妙な風味を生む「30グラム」
なかなか予約が取れない沖縄の隠れ家ビストロ「Refuge」。お店の日替わりメニューは、季節の食材の入荷次第でその都度変わるとのこと。時々ボードに並ぶチキングラタンは、人気の一品。今回教えていただいたのはそのアレンジ版です。
「グラタンは、ベシャメルソースが基本。それを一から作ると大変ですが、市販のグリーンカレーペーストとココナツミルクで代用するので簡単ですよ」
写真の通り、見た目はよくあるグラタンですが、その味はまったく違います。
カリッとしたチーズの食感といい、鶏や豚のウマ味といい、全体としてはグラタンの一体感ながら、絶妙なグリーンカレーなのです。レモングラスもほどよく利いてて爽やか。沖縄のシェフが織りなすフランスとタイの三位一体は、傑作です。
一般のグラタンより食後感が軽く、タイのシンハーや沖縄のオリオンなどライトな風味のビールの方が断然合います。レモンやライムをギュッと搾ったハイボールもオススメ。
「タイ料理がお好きだと、グリーンカレーペーストをもっと加えたくなるでしょうが、30グラムより多いと、グラタンではなくなり、グリーンカレーになってしまうんです」
3番目の行程の時、牛乳などでのばす場合は、小麦粉が焦げたり、ダマになったりしないように、2、3回に分けて加えるのがポイント。のばしているうちにヘラに抵抗を感じて、ねっとり感が増してきたら、出来上がりはもうすぐ。そのねりで、食感がもっちりしておいしくなります。
レシピの分量は、ツマミとしてなら3、4人前ほど。おもてなし料理にもピッタリですよ。
【材料】
〈A〉 
・鶏モモ肉 100グラム 
・豚ひき肉 100グラム 
・玉ネギスライス 1個分 
・マッシュルーム 50グラム 
・レモングラス 20グラム 
・サラダ油 大さじ1杯 
・グリーンカレーペースト 30グラム 
〈B〉 
・ココナツミルク 150㏄ 
・牛乳 150㏄ 
・小麦粉 50グラム 
・バター 50グラム 
〈C〉 
・ナンプラー 少々 
・砂糖 少々 
・コショウ 少々 
・ピザ用チーズ  適量 
【作り方】
1. 〈B〉を鍋で温めておく。 
2. サラダ油でグリーンカレーペーストを炒めたら、〈A〉の残りの食材を加えて、玉ネギがしんなりするまで炒める。 
3. 2にバターを入れて溶けたら、小麦粉を加えてまんべんなく炒めながら①を少しずつ加えていく。とろみがちょうどよくついたら、〈C〉で味を調える。 
4. 3にピザ用チーズをかけたら、トースターで焼き目がつくまで焼く。 
本日のダンツマ達人…大城忍さん
▽おおしろ・しのぶ 
 四川飯店で四川の調理法をマスターすると、フレンチ店で修業。ソーセージも好物で、その作り方を会得。「自分が好きなものを出していたら、こんな店になっちゃった」 
▼Refuge 
 パテ・ド・カンパーニュや和牛ホホ肉の赤ワイン煮とともに、水餃子と汁なし担々麺。不思議なメニュー構成ながら、どれも超本格的。予約必須。 
沖縄県那覇市安里388-10
℡098・911・4856 
営業時間 17時30分~25時。火曜定休 
(日刊ゲンダイ2018年10月4日付記事を再編集)
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