春じゃないのに鼻ぐじゅ…「秋の花粉症」におすすめの対策【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-09-21 06:00
投稿日:2023-09-21 06:00

4. 花粉症対策には漢方薬もおすすめ

 花粉症がつらい人は、漢方薬を取り入れるのもおすすめです。漢方薬は医薬品として効果が認められており、実際に、耳鼻科や皮膚科などで処方されています。

 花粉によるアレルギー症状のメカニズムは同じであるため、春と秋の花粉症で漢方薬を変える必要はありません。

 花粉症対策に用いられる漢方薬には、

●鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状を抑える
●花粉症などのアレルギー体質を根本から改善する

 の2種類の役割があります。

 花粉症改善には、鼻水や鼻づまり、目のかゆみなどの症状を抑える作用に加え、根本から改善するために「からだを温める」「水分の循環をよくする」「炎症を和らげる」「消化・吸収機能をよくして抵抗力を高める」といった漢方薬を選びます。

 バランスのとれた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方も、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できるでしょう。

 ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こる可能性もあります。漢方薬を飲む際は、自分で選ばず専門家に選んでもらいましょう。

5. 花粉症の症状緩和におすすめの漢方薬

「花粉症の症状」に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):体内の余分な「熱」を冷まして、皮膚の赤みやかゆみの症状を和らげます。

・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい):からだを温め、鼻の通りをよくすることにより、鼻づまりや副鼻腔炎などを緩和します。

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう):水っぽい透明な鼻水やくしゃみ、水っぽい痰などが出る人に向いている漢方薬。

 からだを温めて過剰な水分を排出させ、花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎の症状を改善します。

6. 漢方薬を活用して花粉症を乗り切ろう!

「花粉症にもいろんな対策方法があったんですね。早速、綿素材の服に着替えてきます!」

「できることから始めてみてね。漢方薬と組み合わせるのもおすすめよ」

「はい! いろいろ教えていただいて、ありがとうございました」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていく沙織さんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子(いかり・すみこ)

 薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師/薬学修士/博士(理学) 。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

YouTube「Medical Health CH」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


リモートワーク中に嬉しい太らないおやつ5選♡ 間食の取り方
 コロナ禍によって、リモートワークで働く人が増えていますよね。でも、自宅時間が増えることで、ついつい間食を繰り返してしま...
シャンプーの香りが長続きしない原因&持続させるポイント6つ
 女性にとって、髪の毛の香りは気になるもの。特に、汗をかきやすい季節は頭皮の匂いが気になりやすいため、「シャンプーの香り...
お得なサブスクコスメでキレイが届く♡ おすすめサービス3選
 最近、人に会う機会がほぼなくなり、美容に対する熱量が少なくなっていました。お出かけをする機会も滅多にないため、メイクも...
急なテカリに…あぶらとり紙の代用品として使えるアイテム4つ
 顔がテカった時に便利な「あぶらとり紙」ですが、うっかり忘れたり、切らしてしまうこともありますよね。でも実は、普段手元に...
メイクブラシのお手入れしてる? メリット&正しい洗い方♪
 メイクブラシは、毎日のメイクに欠かせないアイテムのひとつ。みなさんはしっかりお手入れしていますか? 汚れたメイクブラシ...
ヘアブラシの正しい選び方&ブラッシングするメリット4つ♡
 理想の美髪を目指して、シャンプーやトリートメントで念入りにヘアケアをしている人は多いでしょう。実は、美髪を目指すために...
スタイルが良く見える細見え服の選び方♡ コーデの4つのコツ
 女性だったら誰もが、細見えする服で少しでもスタイルを良く見せたいと思っているでしょう。今回は、スマートに見える細見え服...
ヘアオイルは朝と夜で使い方が違う!?理想のツヤ髪の作り方
 私たちの髪の毛は紫外線やドライヤーなど、さまざまなダメージにさらされています。ダメージから「髪を守りたい」と、ヘアオイ...
ブラトップはバストが垂れる? 原因&垂れないための予防法
「ブラトップ」は、ブラジャーとキャミソールがひとつになった便利なアイテム。着け心地が良く楽ちんなブラトップですが、「バス...
理学療法士が教える「寝ながら最強くびれ」エクササイズ5選
 ダイエットを頑張っている女性は多いと思いますが、痩せてただ体重を落としたいのではなく、どうせやるなら女性らしいメリハリ...
“ぽっちゃり”はどこから? “太ってる”との違い&男性の本音
 どこからどこまでが「ぽっちゃり」か「太ってる」かの認識は、人によって違います。BMIなどで明確に判断できる数値もありま...
ヘアオイルがベタつくのはなぜ?原因&ベタついた時の対処法
 最近は、髪が濡れたようなウェットスタイルで仕上げるのが流やっているため、ヘアオイルを使う人が増えています。でも、ヘアオ...
ガードルって履くべき? 5つの必要性&よくある疑問を解消!
 若い頃は「ガードルなんて必要ない!」と、思っていた人が多いでしょう。しかし、年齢とともに体は変わるもの。変化してきた体...
プチプラ優秀コスメで時短美容!「肌悩み別」おすすめ3品
 季節の変わり目、マスク生活、高い湿度に強い紫外線……など、肌不調のもととなるようなストレスを感じやすい今は、スキンケア...
日本人の平均は“7頭身”って本当? 測り方&小顔に見せる方法
 スタイルの良いモデルさんを見て、「何頭身なんだろう!?」なんて会話をしたことがある人は多いでしょう。でも、意外にこの「...
実は男ウケ最悪…男性が嫌いな女性のファッション&注意点
 女性の間では流行っているファッションでも、男性には「下品」「ダサい」「軽そう」なんて思われていることがあるようです。そ...