「49歳の妻がトドかカバに見える」慰謝料なしで離婚したい晩婚男の思惑

並木まき ライター・エディター
更新日:2024-01-13 06:00
投稿日:2024-01-13 06:00

慰謝料請求の可能性も?

 妻と喧嘩らしい喧嘩をしたことはないけれど、それは仲がいいからではなく「お互いが、社会人として、波風を立てない方法を知っている年代だから」と断言するユウスケさん。

「結婚生活に満足したことは一度もなくて、義務で妻を抱く時間すら苦痛でしかない」と話します。

「抱いているときに、妻が快感に達して嬉しそうな顔をすると、俺は逆に、サーっと冷めちゃう。こんなふうに義務で抱いて、相手に失礼だなって思うこともあるね。

 だから、離婚をしたほうが、人生の満足度は上がるだろうと思っているんだよ。

 だけどなんですぐに離婚をしないかといえば、次のパートナーを探すのが面倒くさいってことと、こっちから離婚を切り出したら、香奈子から慰謝料を請求される可能性があるかってのが、大きいかな…。

 まだ結婚期間は短いし、ウチは共働きだから、離婚となっても財産分与は大したことないと思うんだ。

 だけど香奈子は、俺と別れたら50代でシングルってことになるから、カネの不安は絶対にあるはず。

 そうなると、俺と別れるときに俺から1円でも多く取ったほうが安心って思考回路になるだろうから、離婚を切り出すのが面倒なんだよ」

まるで罰ゲームのような結婚生活

 離婚はしたいが、慰謝料は支払いたくないユウスケさんにとって、今の結婚生活は「まるで罰ゲームのような毎日」と話します。

「これまで好き勝手に生きてきたバチが当たったというか、我慢比べみたいな罰ゲームをさせられている気分だよ。

 カネを払わずに離婚できるなら最高だけれど、そのために何をどう準備すればいいのかわからない。

 香奈子から離婚を切り出してくれれば『そっちが言い出したんだから、慰謝料なんて払わない。離婚をすることで傷ついているのは俺だ』って言い通せるけど、俺から切り出したら絶対に無理じゃん?

結婚に大後悔

 香奈子から離婚を切り出してもらうよう誘導したいけど、そのためには浮気とか浪費とか、夫婦を続けていけないような出来事をつくらないといけないだろうし。

 そうなると結局は慰謝料の話にもなってくると思うわけ。

 あぁ〜…、なんで俺は結婚してしまったんだろう。結婚って始めるのは簡単でも、終わらせるのは難しいって本当だな」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


離婚は怖くない? 幸せな再婚を果たした女性に“3つの特徴”
 今や3人に1人が離婚をするといわれる時代。  離婚は誰もが避けられない可能性のある人生の出来事になってきたのでは...
しめサバ子 2019-06-07 06:00 ラブ
夫や彼のDVからサヨナラを! 逃げない女性が多いのはなぜ?
 配偶者や恋人からのDVに悩む人は少なくありません。内閣府がまとめた平成29年度の1年間のDVの相談件数は全国で約10....
内藤みか 2019-06-06 06:00 ラブ
デートで眠気が…睡眠不足を乗り切るための5つの対処法
 好きな人とのデートの前日、「明日は何を着よう?」「何を話そう?」と、ついつい夜更かしをした経験がある方は多いでしょう。...
恋を遠のかせる…男性に聞いた女子からの「ウザいLINE」4選
 恋のはじめの一歩は、LINEから。  忙しい現代の私たちにとっては、会えない時間のコミュニケーションもとっても大...
ミクニシオリ 2019-06-05 18:19 ラブ
全然スマートじゃない!キャッシュレス男子との残念なデート
 今やカードとスマホさえ持っていれば、一日お出かけしてもどうにかなるというキャッシュレス社会になりつつありますね。合コン...
田中絵音 2019-06-04 06:00 ラブ
本気で出会いを求めるなら…男性率が高い世界に行こう
「周囲に全然いい男がいない……」そう嘆いている女性はとても多いものです。けれど、そういう人に限って、職場と家の往復以外、...
内藤みか 2019-06-03 06:00 ラブ
あなたの友達はDVやモラハラの被害者かも…意外なSOSサイン
 夫からDVやモラハラの被害に遭っている女性ほど、周囲に出しがちなサインもあります。  しかし一見すると、そうとは気づ...
並木まき 2019-06-03 06:00 ラブ
ハリーウィンストンを結婚指輪にする人は離婚しやすい法則
 さて、最近知り合いの結婚式がありまして、ホテルはリッツカールトン、指輪はハリーウィンストン、招待客は600人と豪華絢爛...
しめサバ子 2019-06-02 06:00 ラブ
別れたくないけど別れた方がいいの?的な彼氏への対応策
 電子書籍も含めて、発売たちまち6万部突破のベストセラー『魔法の「メス力」』の著者で恋愛コラムニストの神崎メリさん...
神崎メリ 2019-06-02 06:00 ラブ
失恋して眠れない…そんな夜に試したい悲しみの乗り越え方
「失恋をした日の夜、心が痛すぎて眠れずに朝を迎えてしまった。」そんな経験を持つ女性は多いでしょう。失恋したショックは大き...
孔井嘉乃 2019-06-01 06:00 ラブ
#1 「したい側」がひとりで悩んで余計に傷つかないためにも
 セックスレスについての悩みを伺うたびに思うのは、原因も解決策もカップルの数だけあるということ。  日本性科学会の...
うかみ綾乃 2019-08-26 12:19 ラブ
結婚詐欺男に騙されないために…彼のSNSアカウント特定方法
 マッチングアプリなど、ネット経由で「知らない人」と出会うことが、ここ数年カジュアルになりました。しかし、そうした出会い...
ミクニシオリ 2019-05-30 06:00 ラブ
【原宿編】結婚できるか不安になり…占いコンにすがってみた
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高ま...
高輪らいあん 2019-06-14 18:13 ラブ
男性は耳からも恋をするんです…彼が喜ぶ効果的なセリフ3選
 結婚につながる恋コラム第6回は、意中の男性から「好きだ」と言ってもらうため、決してぶりっ子には見えず、でもしっかり女性...
山本早織 2019-05-28 06:00 ラブ
女性だって告白したい! 成功率を上げるタイミングと心構え
「好きな気持ちが苦しく、どうしても告白したい!」そんな思いに駆られている女性は多いでしょう。思い余って告白をするのも良い...
孔井嘉乃 2019-05-28 16:55 ラブ
DV夫と別れた女性が密かに傷ついている 周囲の心ない言葉3選
 DV夫との離婚が成立し、前向きな気持ちで新しい人生を歩みだしている女性に、悪気がなくとも、傷つく言葉をかけてしまう人も...
並木まき 2019-05-27 06:00 ラブ