便利なコンビニワインの“罠”。ファミマPB初のニュージーランドワインは「絶対買い!」なワケ

市野瀬瞳 フリーアナウンサー
更新日:2024-10-23 06:00
投稿日:2024-10-23 06:00
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「WSET(level3)」を取得。
 皆さんにもっと手軽にワインを飲んでいただきたい、ただただその一心で、1,000円台で買える“神旨”ワインをガチでご紹介します!

コンビニワインはセレクトを間違えると…

 コンビニに入るたびに、ワインコーナーに新商品が出ているかチェックしながら過ごしている市野瀬です。

 今やワイン専門店に行かずとも、おいしいワインがいつでも手軽にコンビニで手に入るようになりましたね~。ただコンビニワインはセレクトを間違えると、値段に見合ってないお味で大変損するので要注意を!

 今回は、お店でワインを飲むのがバカバカしく感じるくらい(あ、サイゼリヤは別・笑)コスパ最強な“コンビニワイン”の最新情報をお届けします♪

 ファミリーマートで先月発売された『コア ソーヴィニヨンブラン』(税込1,598円)。ファミリーマートのPB「ファミマル」初のニュージーランドワインで、人気ワイン漫画「神の雫」とのコラボレーション商品としても注目されています。

 漫画のみならずドラマや映画で映像化されている「神の雫」とのコラボワインってだけでも十分スゴイんですが、この1本を推す理由は市野瀬的にそこだけじゃなく…。

 白ワイン用のブドウ品種である“ソーヴィニヨン・ブラン(以下SB)の品質がすこぶる良い土地”で誕生したワインが、1,000円台で販売されているから! です。

【読まれています】“サイゼ一人飲み”愛好家の女子アナがハマる「サイゼリヤのワイン晩酌セット」はこれだ!

ニュージーランドはソーヴィニヨン王国!

 ブドウの神様がつくった素晴らしい土地はどこにあるのか。近年国際的に高い評価を受けている、世界最南端のワイン生産地・ニュージーランドの南島「マールボロ」です。

 国際市場では変わらず「ニュージーランド(以下、NZ)=ソーヴィニヨン・ブラン」と言えるほどの人気ぶり。同国のワイン輸出量の8割以上を占め、NZはまさにソーヴィニヨン王国なのです!

 人気を牽引するのは、1975年あたりから注目を集め始めたマールボロ地区でのSBの植樹とワイン醸造の成功で、今や南半球の急上昇株! そもそもNZって冬は暖かく夏は涼しいのが特徴。夜温が低いことによりブドウの酸(白ワインの命!)が高く保たれやすいので、とくに白ブドウの栽培に適した産地なんですよね。

 加えてマールボロは周囲が山に囲まれ、降雨が少なく日照量が多いので、ブドウを完熟させられる優良地。そして島の中央を走る山脈によって、雨を運ぶ西風からも守られているんです。

 ワイン産業を大きく発展させる原動力になったのが、この土地でつくられたSBだったのです!

マールボロSBの真骨頂は「香り」

 アツく語ってしまいましたが(苦笑)、そんな“ソーヴィニヨン・ブランの聖地”で誕生した1本ですからね~。レストランで注文したら4,000円はするであろうワインで…家飲みスタート♪

 色は透明感のある淡めのレモンイエロー。外観は軽快で若々しく、クリーンな印象です…とまぁここまでは他国産地のSBにもよく見られる特徴ですが、マールボロのSBの特筆すべきポイントはずばり、「香り」にあり。

 レモンやグレープフルーツなどの柑橘類に加えて、青草やアスパラガス、ハーブのような清涼香なのです!(ワインラバーたちの間では、『マールボロスタイル』と呼ばれています)

 ワインの温度が上がってくるとパッションフルーツ香も顔を出し、爽やかでしっかりとした酸味とあいまって印象的なスタイルにつくられています。

 穏やかな苦味とドライな果実味、余韻は短めで、シンプルにフレッシュ感を楽しめる溌剌とした味わい。爽快な気分になるフレーバーが心地よく、飲み込んだあと鼻から抜けるグリーン系の香りがマールボロの壮大な葡萄畑を思わせてくれます♡

秋刀魚に合わせても♡

 ワインの香りと調和するようにアスパラガス料理やハーブを使ったお料理全般はもちろん、レモンを絞るメニュー…スモークサーモンや鶏の唐揚げも良いですし、今の時期なら秋刀魚にスダチを絞る感覚で、このSBを合わせるのもオススメのペアリングです♪

 世界から注目されるマールボロで生まれたSBがコンビニで1,000円台で手に入るなんて、いい時代~♡

 今夜の食卓に、いかがですか?

(※本文内の価格等は著者購入時のデータとなります)

市野瀬瞳
記事一覧
フリーアナウンサー
1984年12月25日新潟県生まれ。横浜国立大学在学中、女子大生リポーターとしてテレビデビュー。大学卒業後、NST新潟総合テレビの局アナになり、2012年に中京テレビに移籍。2020年にフリーアナウンサーになる。ラジオのレギュラー出演をはじめ、2021年には日本テレビ「踊る!さんま御殿!」に出演し話題となった。

2021年10月にJ.S.A.認定ワインエキスパートの資格を取得。2022年7月にはワイン国際資格であるWSET(Wine & Spirit Education Trust)Level 3に合格。2021年11月、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定の「唎酒師」、2022年10月、ドイツワインケナー、日本酒と焼酎の知識に特化した「J.S.A.認定SAKE DIPLOMA」、2023年1月に「NAPA VALLEY WINE EXPERT」、2023年2月「J.S.A.ワイン検定認定講師」、2023年4月「日本ワインアドバイザー」を取得。

現在、東海ラジオ「Saturday Flavor」、MBSラジオ「クリス松村のザ・ヒットスタジオ」のレギュラー、テレビCM「みどり法務事務所」に出演中。

XInstagramYouTubeオフィシャルブログ事務所HP

関連キーワード

フード 新着一覧


ホクッとプリプリ「そら豆とエビのクリームチーズ和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインと一緒に「ソーセージとクレソンのペペロンチーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「イワシのリングアータ」脂の乗った身をサッパリといただく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
自家製の万能ダレが食欲をそそる「手羽先の甘だれ炒め煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
「アジのパクチーなめろう」和の肴とパクチーの意外な好相性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
春の味覚「ホタルイカとカブのマリネ」はひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
使う食材は2つだけ「菜の花のからし和え」は春らしさ満開!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
「イカ海鮮水餃子」出汁たっぷりの卵と海鮮の甘さがピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前の中華料理店「チャイナサーカス」の劉...
スパイシーさが新しい「カツオと山芋のスパイスオイル和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
「カキのワイン蒸しトマトサルサ添え」濃厚なのにサッパリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
あっさり「ベーコンと玉ネギの和え物」は箸休めにうれしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
新潟の伝統調味料がいい仕事する「タコとかんずりベーコン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「菜の花の昆布締め」染み込んだ出汁とほんのりした苦み
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...
テンメンジャンを使った「マグロユッケ」甘めの優しい味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
「新玉ネギの和風ビネグレットサラダ」煮切り醤油でコク出し
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
ポテサラ風に食べる「おからサラダ」はヘルシーおつまみ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...