簡単だけど奥深い味「アンチョビー入りガーリックトースト」

コクハク編集部
更新日:2019-08-11 06:00
投稿日:2019-08-11 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さんに、アンチョビーの塩気がお酒にピッタリな「アンチョビー入りガーリックトースト」のレシピを教えていただきました。

6枚分でオイルは10CC

 極めて簡単なつまみだからこそ、作り手の腕の見せどころ。ポイントはパンの種類、オリーブオイルとニンニクのバランス、この2つです。

「バゲットよりバタールの方がベターです。オーブンで焼くと、バゲットは硬くなり過ぎて、食感が悪くなりますが、バタールならほどよい硬さに仕上がります」

 パン屋に並ぶバタールは、バゲットよりやや太めで、よりふっくらとしています。そのふっくら感が、火を加えた後のほどよい食感になりますよ。

「アンチョビーはチューブ入りのペーストもありますが、苦味があっておいしくない。必ずフィレ2切れをみじん切りに。オリーブオイルは、6枚分で10㏄で十分です」

 出来たてを口に運ぶと、カリッと小気味よい音とともにニンニクの香りを蓄えたパンの旨味が口いっぱいに広がります。パセリの香りが見た目と香りのアクセントに。

 ニンニクのウマ味と香り、バターのコクが重なると、「少ないかも」と思えるくらいのオイル量がちょうどいいんです。

「お好みで塩を加えて」と言われたが、塩はいらないかもしれません。アンチョビーの塩分だけで十分美味しいですよ。食べ過ぎ、飲み過ぎに注意です。

材料

・バタール     6枚
・アンチョビーフィレ2枚
・ニンニク     1片
・オリーブオイル  10㏄
・無塩バター    10グラム
・パセリ      適量

作り方

1. ニンニクとアンチョビーを細かくみじん切りにしておく。
2. フライパンにオリーブオイルを引いて、弱火でみじん切りにしたニンニクを炒める。
3. ニンニクが茶色に変わらないうちにアンチョビーとバターを加え、バターが溶けるまでフライパンをゆすりながら中火で加熱する。
4. 3をココットなどに移し、バタール6枚に均等に回しかけたら、250度のオーブンで6分焼く。
5. 刻んだパセリをかけたら出来上がり。

本日のダンツマ達人…山本延年さん

▽やまもと・のぶとし
 パレスホテルをはじめ東京の銀座や京橋のフレンチレストランで12年間修業。ホテル勤務時代は、本場フランスでも腕を磨く。

▼ビストロ・スリジィエ
 2005年に東京・新橋の烏森神社参道に開いたカウンター・ビストロ。3400円で魚と肉のメインがつくコース料理は、ビストロ価格ながら、レストラン並みの一皿一皿で軽い接待にも使える。
東京都港区新橋2―15―17
℡03・3508・0705

(日刊ゲンダイ2019年5月8日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


ひき肉とキャベツと混ぜて焼くだけ「紅ショウガハンバーグ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・大井町にあるテキーラバー「Gatito」の...
6時間待てばプロの味 「アユのコンフィ」は暇な土日の午後に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神田のビストロ「関山米穀店」のオーナーシェ...
発酵食品を組み合わせ キムチとチーズで「キムチーズサンド」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のバー「ロックフィッシュ」店主・間口一...
彩り野菜と「鶏の白ワイン蒸し」スープは締めの一杯に最高
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・芦屋のビストロ「Isshiki」の一色幸作...
いろいろ使える自家製「そば味噌」 夏の燗酒には最高の相棒
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の「そば処 築地長生庵」の松本憲明さん...
「厚揚げの麻婆豆腐」揚げにしみ込んだピリ辛がたまらない
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・西荻窪の居酒屋「じんから」の堅谷博さんに、...
「さば缶のリエット」バターと混ぜて冷蔵庫で冷やすだけ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
締めに食べたい「〆鯖サンドイッチ」 わさびバターで洋風に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷にある「小料理 百けん」の松﨑友江さん...
外出自粛で体重が…ヘルシーだけどおいしいスープで調整!
 外出自粛中に運動がなかなかできず、体重が増えて気になる……という方も多いのではないでしょうか? 私たちもみなさんと同じ...
ぐっち夫婦 2020-07-31 11:31 フード
「サーモンのタルタル、グリビッシュソース」中華風の味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のフレンチレストラン「トキヤ」の飯...
ガラス小鉢で涼しげに…「夏野菜のジュレ」で暑さを忘れる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の「そば処 築地長生庵」の松本憲明さん...
週末に挑戦したいお店の味「甘鯛とジャガイモの包み焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・芦屋のビストロ「Isshiki」の一色幸作...
ビールの苦みと相性抜群!「納豆ペースト」と野菜スティック
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のダイニングバー「麦酒屋るぷりん」の海...
「ブリのなめろう」スーパーの刺身がごま油で高級ブリに変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷にある「小料理 百けん」の松﨑友江さん...
「スイカと梅干しのガスパッチョ」食欲がない日こそ作りたい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のフレンチレストラン「トキヤ」の飯...
夏に何度も作りたくなる「ジャガイモのフェンネル風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・白金高輪の中華料理店「蓮香」の小山内耕也さ...