常備食材でお手軽アペリティーボ
缶詰を使ったつまみが市民権を得た今、インスタ映えする“缶ごとレシピ”はレパートリーにぜひ加えたいですよね。南仏風にもかかわらず、アンチョビー缶ではなく、醤油漬けのイワシをチョイスした一品とは、郷愁をそそられるます。
缶詰と侮るなかれ。トースターから取り出したアツアツのイワシ缶は、とろけるチーズの塩気と濃厚さも相まって、太平洋ではなく、地中海の香りが食卓に広がります。
どうしてイワシ缶を使ったんですか?
「牡蠣のアヒージョはよく見かけますが、より手軽な方がいいかなと思って……。また違った味わいが楽しめますよ」と佐伯シェフ。赤、黄と彩りのいい夏野菜を使ったが、お好みのものでOKとのこと。インスタとは無縁で“映える”必要のないご仁も食べ終わったら軽くゆすぎ、そのままポイできるのは魅力的ですよね。
材料
・イワシ缶(醤油漬け) 1缶
・ナス 4分の1個分
・パプリカ(赤・黄) 各8分の1個分
・ミックスチーズ 適量
作り方
1. ザルでイワシ缶の汁を切る。汁はとっておく。
2. ナスは輪切り、パプリカはくし切りにし、耐熱皿に入れてラップをかけ、電子レンジ(700ワット)で3分ほど加熱する。
3. 空のイワシ缶にミックスチーズ、ナス、パプリカ、イワシを入れ、材料の上に再びミックスチーズ、1の汁を振りかける。
4. 180度のオーブン(トースターでも可)で6分ほど(チーズが溶けるぐらい)焼き、最後にブラックペッパー(分量外)をかけて出来上がり。
本日のダンツマ達人…佐伯英佑さん
▽さえき・えいすけ
16年3月にオープンした日本橋浜町の総料理長。辻調理師専門学校を卒業後、イタリア料理店やホテルのレストランを経て、富士屋本店の厨房に立って9年目。「料理が出た瞬間、少し驚かせたい」というちゃめっ気をスパイスに、旬の食材を使った、目にも楽しい料理がずら~り。心躍ること間違いなしです!
▽ふじやほんてん にほんばしはまちょう
渋谷の再開発の波にのまれ、2018年秋に、惜しまれつつ閉店した大衆酒場の名店「富士屋本店」のDNAを受け継ぐワイン酒場。経営母体である酒販店の2代目が渋谷に大衆酒場を始め、孫である4代目の“若”が15年ほど前からワイン業態を展開している。現在は渋谷に2軒、三軒茶屋に姉妹店があるが、料理は店ごとの個性が光るスタイル。
中央区日本橋浜町2―24―2
TEL 03・6231・1203
(日刊ゲンダイ2019年8月6日付記事を再編集)
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