介護費用は月40万。疲弊した48歳妻、元彼と遭遇し…「いつか天罰が下る」覚悟で突き進む結末は

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2026-01-23 11:45
投稿日:2026-01-23 11:45

よみがえる思い出と、募る罪悪感

 誠二さんは車やバイクが好きで、ドライブやツーリングに連れ出してくれた。若い頃、北海道をバイクで一周した思い出が、鮮やかによみがえった。

 律子さんは語る。

「大手の旅行代理店で揉まれて、世界中を飛び回る誠二が、とてもまぶしく見えたんです。学生時代から社会人になるまで、5年間ずっと一緒でしたから…」

 同時に、夫への罪悪感も増していった。

「ある日、関西の施設から連絡が入ったんです。義父のカテーテル治療で、身内の立ち合いが必要だと言われて。責任者は夫の名前だったので、仕事道具のPCを持って、すぐに向かうことになったんです」

 出発前、夫は申し訳なさそうに言った。

「僕が留守の間、家のことをよろしく」

 律子さんは笑顔で答えた。

「大丈夫。しっかり守っているから、安心して」

夫のLINEに動揺

 でも、その日の夕刻――偶然にも誠二さんから連絡が入った。

「食事だけのつもりでした。でも、そのままホテルへ行ってしまったんです…」

 深夜、夫の忠彦さんからLINEが届いた。

 ――急に一人にしてしまって、ごめんね。親父は大丈夫だから、安心して。

「夫の『ごめんね』の文字を見て、胸が締めつけられました。私…最低な女だなって」

 そう思いながらも、律子さんはこう返信した。

 ――私は大丈夫。お義父さんの回復を願っているから、忠彦さんも体を休めてね。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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