アプリで会ったラテン系外国人の男は「天動説」を語り出した

深志美由紀 官能作家
更新日:2019-10-30 17:00
投稿日:2019-10-30 17:00

現れたのは「天動説」の男

 詳しい国籍は伏せますが、その男性は日本住まいの長いラテン系の男性でした。

 メールでのやりとりはローマ字の日本語と私の拙い英語で、なんとか問題なく会話が繋がり、趣味の話などでなかなか盛り上がります。数日、メールの交換をしてみてお互い感触が良かったので、一度会ってみることになりました。

 六本木のバーに現れた彼はバツイチで奥さんとの間に子供がいるそうですが今は独身とのこと。エスコートもお上手で楽しくお酒は進んでいたのですが、何がきっかけだったのか、途中から会話がなにやら不思議な雲行きになって行きました。

「ところで君は地球が丸いと本気で信じてるかい!?」

 ……? え、あ、はい。

 最初は何かの比喩かと思いました。世界平和がなんちゃら的な。しかし彼はここから怒涛の勢いで主張を始めるのです。

深志美由紀
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官能作家
集英社ノベル大賞佳作受賞にてデビュー。2010年「花鳥籠」
で第一回団鬼六賞優秀作受賞、同作13年映画化。新聞や電子書籍など、男性のみならず女性にも受け入れられる官能小説を多方面で執筆。著書に「ゆっくり破って」(イーストプレス)「美食の報酬」(講談社文庫)など。自他ともに認めるダメ男好きで、自らの体験を活かしたエッセイ漫画なども配信中。

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