「サバと大根の湯揚げ」醤油とバルサミコのポン酢ソースで

コクハク編集部
更新日:2020-04-05 06:00
投稿日:2020-04-05 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥田政行さんに、和風イタリアンな「サバと大根の湯揚げ 醤油とバルサミコのポン酢ソース」のレシピを教えていただきました。

決め手は大根!

 新鮮なサバを湯揚げして、バルサミコと醤油のソースで食べる“和風イタリアン”のおつまみです。

「サバが一番おいしく食べられるのが湯揚げです。身はやわらかく、大根と一緒に煮ると魚独特の臭みが取れます。私は隠し味に大根はよく使っています」(奥田シェフ)

 フレンチやイタリアンの煮込み料理などには風味付けに鍋に香草の束を入れます。これを“ブーケガルニ”といいますが、大根は、日本版の“ブーケガルニ”の役割を果たすんだそう。

「サケ料理にも大根を使うことがあります。しょうがは独特の味わいが残ってしまうけれど、大根はそれがない」(奥田シェフ)

 今回のお酒は日本酒。バルサミコは酸味が強いからです。

「ワインも酸味ですから、相性が悪い。市販のお酒なら、山形県の地酒、鯉川酒造の『亀治好日』がピッタリです」

 同酒造は、アル・ケッチァーノのオリジナル日本酒も製造しています。レストランで味わってみたいものです。

【材料】(4人分)

・サバ 200グラム
・大根 小さめを2本
 (8ミリ×5センチの棒切り)
・お湯 適量
・岩塩 適量
・長ネギ 1本
 (白髪ネギにする)
・くるみ 30グラム
・パクチー 4本
・グリッシーニ 適量

〈醤油とバルサミコのポン酢ソース〉
・醤油 10㏄
・バルサミコ 20㏄(半分に煮詰めたもの=元は40㏄)
・レモン汁 少々
・太白ごま油 10㏄
・サラダ油 20㏄
・ピュアオリーブオイル 40㏄
・エシャロット 2分の1個

【レシピ】

1. ソースを作る。醤油、バルサミコ酢にエシャロットのみじん切りと塩少々を入れた後、オイル類を入れる(あまりかき混ぜない)。レモン汁で味を調える。
2. お湯を沸かし、岩塩と大根を入れる。
3. 2にサバを入れてゆっくり煮る。
4. 外側の色が変わり火が入ったら、骨の周りは生の状態で、身を外して大根と一緒に盛る。
5. 1を回しかけ、その上から白髪ネギ、ローストしたくるみのみじん切り、パクチー、砕いたグリッシーニを盛り付けて完成。

本日のダンツマ達人…奥田政行さん

▽おくだ・まさゆき
 1969年、山形県鶴岡市生まれ。高校卒業後、東京のイタリアン、フレンチなどで働く。26歳で帰郷し、地元ホテルに就職、翌年料理長に就任。2000年に旬の地元の食材を使ったイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」を独立開業。山形県の「食の都庄内」親善大使に任命され、農水省第1回料理マスターズ、第1回辻静雄食文化賞、山形県産業賞、鶴岡市の農業発展奨励賞・市政功労賞などを受賞。

▽アル・ケッチァーノ
 00年3月開業後、奥田シェフ自ら生産者を訪ねて、庄内の海、山、川、平野で取れた食材を生かしたコースなどを提供。全国の食通に支持される人気店。東京・銀座には姉妹店の「ヤマガタ サンダンデロ」を出店。山形県鶴岡市下山添一里塚83。

(日刊ゲンダイ2019年5月17日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


ヨーグルトと酒粕で優しい味に「イワシの味噌粕漬け焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の居酒屋「件」の川辺輝明さんに、味...
塩気とコクで日本酒が止まらない「空豆のアンチョビー和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
酸味と香りを楽しむ「ナスと豚しゃぶの梅干しカレー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千駄ヶ谷のカレーバー「ヘンドリクス 」の...
揚げ焼きで野菜の食感を残す「シュリンプ・ラタトゥイユ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ 」の市川路朗さん...
白子の美味しさを最大限に味わえる「タチ入りキンチャク」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・旭川の老舗居酒屋「独酌・三四郎 」の西岡...
インスタ映え「油揚げサンド」 少しずつ温めパリパリ食感に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
「シチリア風肉団子」刻んだアーモンドが程よいアクセントに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
味付けはあなた次第!どのお酒とも相性抜群 「挽き肉豆腐」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・阪東橋の広東料理店「壱龍釜」の唐子庭さんに...
「サバ味噌缶のチーズ焼き」フライパンいらずの簡単おつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・歌舞伎町で25年営業の老舗「ぱいんつりー」...
「とうもろこしとクリームチーズのかき揚げ」アツアツが美味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は熊本市の創作居酒屋「旬家はちどり」の喰田信治さん...
種だと思ったら…「驚きのアボカド」は健康・美容にも効果的
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島のそばの名店「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
美味しい糖質オフ「厚揚げのカリカリ焼きネギじゃこソース」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のドイツ料理が楽しめるワインバー「ワイ...
ピリッと「シイタケのオーブン焼きブラックペッパー風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のスパイス料理専門店「スパイス・カフェ...
「saba-can」定番のサバ缶を野菜とスパイスでインド風に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・経堂のインド料理店「ガラムマサラ」のハサン...
中目黒で大人デート 「グルドボワ」最先端フレンチの魅惑
 世界で最も多くの星を持つ魅惑の美食都市「東京」。飲食トレンドリサーチャーの山口えりこが、10,000円以下で最高の料理...
山口えりこ 2019-05-22 06:01 フード
「のどぐろ煮付け」たった10分でおつまみにもおかずにもなる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・中目黒で新鮮な牡蠣とのどぐろを楽しめる専門...