「シラス山椒」爽やかな山椒が香る和風マリアージュの王道

コクハク編集部
更新日:2020-06-04 22:01
投稿日:2020-04-15 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の割烹「銀座魚勝」の柳橋克彦さんに、和風おつまみの王道「シラス山椒」のレシピを教えていただきました。

 爽やかな山椒の風味が鼻に抜けます。少しずつ箸でつまみ、舌で辛さを感じたら、日本酒を口に含んで……。

 これぞ和のマリアージュ。飲んべえのためにあるツマミ、酒飲みの王道です。

 使う食材は、シラスだけ。作業も簡単。それだけに腕の違いが出てしまったりするのですが、実はちょっとしたひと手間が。材料を炊き合わせて終わりにしないのです。このあたりにプロの仕事が感じられますね。最後の工程で、サラダ油を加えて焼き上げるのだそう。

 カリッと焼き目をつければ、香ばしさがプラスされてうま味も増します。仕上げにもう一度、粉山椒を振りかければ、香りもグンと引き立って、お酒にピッタリ。

「冷蔵庫で1週間ぐらいは保存できるので、大量に作ってタッパーに入れておくのもいいと思います」

 合わせる酒は佐渡の酒「至」の辛口純米原酒。生酒なのでこってりしていて、山椒の風味に負けません。それでいて辛口のキレの良さも兼ね備えるのが特徴。ゆったりと杯を重ねましょう。

【材料】

・釜揚げシラス 100グラム
・酒 50㏄
・みりん 50㏄
・醤油 50㏄
・砂糖 ひとつまみ
・粉山椒 3グラム
・サラダ油 15㏄

【レシピ】

1. フライパンにシラスを入れ、みりん、醤油、砂糖、分量の半分の粉山椒と一緒に汁気がなくなるまで炊く。
2. サラダ油を加えて焼き、残りの粉山椒を掛けて出来上がり。

本日のダンツマ達人…柳橋克彦さん

▽やなぎばし・かつひこ
 1977年、東京・築地生まれ。父は魚屋、母は小料理屋を営む環境に生まれ、20歳の頃から本格的に料理の道に。東京・銀座の京おばんざい料理屋などで修業後、32歳の時に独立し、京橋で「魚勝」を開店。2015年2月に「銀座魚勝」をオープンさせた。

▽ぎんざうおかつ
 丁寧に引いたダシをベースにした割烹の名店。新鮮な魚と野菜を使った和食はもちろん、尾崎牛のステーキやウニのパスタも楽しめる。平日の昼限定で販売中の「弥左エ門いなり」(1200円)も人気。8月21日から27日まで、日本橋三越本店地下1階の催事に出店する。前出のいなりのほか、おばんざいの量り売りや「いなり弁当」も販売の予定。中央区銀座4―3―7 銀座スバルビル2F。

(日刊ゲンダイ2019年7月25日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「彩り野菜のさっぱり煮」旬の恵みをもりもり食べたいときに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...
「和風ローストビーフ」しっとり感の秘密は湯煎での低温調理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...
「長芋とアボカドとねぎとろの三色ユッケ」洋風のばくだん♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...
ホットプレート料理「時短トマトパスタ」 2022.3.19(土)
 最近はホットプレートひとつで、調理することが流行っていますよね。お昼にパスタをよく作るので、今回は、ホットプレートでも...
「エビの豚巻焼き」山と海がワイルドに抱き合うぜぇ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...
最後の死闘「ペヤング獄激辛やきそばFinal」2022.3.17(木)
 3月7日にあの「ペヤング獄激辛シリーズ」の新作が発売されました。その名も「ペヤング獄激辛やきそばFinal」。なんとそ...
「タコとセロリのさっぱりグリーンソース」市販品で簡単に♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷のイタリアン「Petalo」の酒匂駿佑...
「レバーペースト」アンチョビーを加えた濃厚なうま味♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷のイタリアン「Petalo」の酒匂駿佑...
もっちもちの長芋ステーキ 2022.3.12(土)
「山芋は体にいい」と聞きますが、とろろにするぐらいしか能がなく困っていました。ところがどっこい、そのまま火を通すだけで、...
「自家製かすてぃら シェリーの香り」つまみにカステラ!!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バ...
「アホのスープ」これぞ大人の味! 究極の飲むおつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バ...
「オイルサーディンのパプリカ香るシェリー蒸し」お酒が進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バ...
「カマンベールのフォンデュ 厚切りベーコンとキタアカリ」鍋ナシで手軽!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のガレット&国産クラフトシードルの専門...
「お手軽ポテサラザン」2つの食感で最後まで食べ飽きない♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のガレット&国産クラフトシードルの専門...
浅草「壽々喜園」“世界一濃い抹茶”を堪能 2022.2.26(土)
 抹茶スイーツの人気はとどまらず、今ではどこへ行っても食べられる定番商品ですよね。そんな飽和状態を勝ち抜き、インスタやT...
「ガイヤーン」タイ料理の鶏もも肉BBQはロゼワインに合う♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、鶏...