パン粉いらずで簡単「牡蠣のピカタ ブラックペッパー風味」

コクハク編集部
更新日:2020-11-06 06:00
投稿日:2020-11-06 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾匡宏さんに、フライパンで作る「牡蠣のピカタ ブラックペッパー風味」のレシピを教えていただきました。

パルメザンチーズが味をマイルドに

 真牡蠣(まがき)の旬といえば11~4月。次の産卵期(5月)に向け、栄養を蓄えていきます。この時期、定食屋や居酒屋で口にする牡蠣フライは、肉厚でプリップリ。とはいえ、「普通の牡蠣フライ」では面白くないかも。しかもお酒が入った状態で、揚げ物をしたり、酒蒸しにするのは面倒くさいし、片付けも手間です。

 この「牡蠣のピカタ」はパン粉をつけずに、フライパンでただ焼くだけ。すっごく簡単で、見た目もちょっとシャレた感じに仕上がります。

「溶き卵をつけ過ぎたまま焼くと、卵焼きみたいになってしまうので、ある程度、卵を切ってからフライパンに並べます。生っぽいのが苦手な人はよく焼いて下さい。小松菜がなければ、他の野菜でも代用できます」(中尾さん)

 牡蠣特有の匂いもなく、牡蠣フライと違い、軽~い感じ。パルメザンチーズが牡蠣をマイルドにし、コショウがキリッと効いてしっかりした味わいに仕上がっています。これなら生牡蠣が苦手な人でもおいしく食べられます。

 生牡蠣は食べてもせいぜい2、3個が限界。その上、殻付きは結構値段が高いもの。その点、材料費もさほどかからず、亜鉛とタウリンを豊富に含んだ「海のミルク」をパクパク食べることができます。小松菜と一緒に食べることで、独特な風味になり、生牡蠣とも牡蠣フライともまったく別モノ。これぞまさに「フレンチのアテ」です。

【材料 2人前】

・落とし牡蠣(チューブに入った殻なしのもの)10個
・卵        1個
・パルメザンチーズ 40グラム
・ブラックペッパー(粗めにひいたもの)  好みで
・小松菜     好みで
・強力粉      適量
・塩、コショウ   適量

【レシピ】

(1)牡蠣を軽く水洗いしてペーパーの上にのせて水分を切って、塩、コショウをする。
(2)強力粉をはたくような感じでまぶす。
(3)牡蠣を溶き卵とパルメザンチーズ、ブラックペッパーを合わせたものに入れる。
(4)フライパンを煙が出るまで熱し、弱火にし、溶き卵がたれるのを待ってフライパンに並べる。
(5)弱火のまま片面をきつね色っぽくなるまで焼き、ひっくり返して、反対面を焼く。
(6)5、6センチにカットした小松菜を塩、コショウで炒める。
(7)焼き上がった牡蠣を小松菜の上に盛り付ける。

本日のダンツマ達人…中尾匡宏さん

▽なかお・まさひろ
 1966年、豊中市生まれ。高校時代、飲食店でアルバイトしたのをきっかけに料理人を志す。31歳で独立。97年、大阪・箕面市で仏料理店「ケセラセラ」をオープン。03年、店名を変え、豊中に移転。

▽ビストロ・リッペ
 リッペとは仏語で「一口のごちそう」の意。ランチは週替わり、ディナーは月替わりでともに3種類。アラカルトは夜のみで約30種類。市場で魚介、肉などお気に入りの素材を仕入れ、信楽焼を中心とした器に盛り付けられる。「おいしく、楽しく、リーズナブルに日常的なフランス料理を」が基本的コンセプトだ。豊中市末広町1―1―8。

(日刊ゲンダイ2018年12月5日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「しらすとたらこのアヒージョ」締めにオイルをご飯にかけて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木のしらす料理専門店「土佐しらす食堂...
「ナポリそば」麺は茹でずにレンジでチン!パスタよりも簡単
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生...
「フーチャンプルー」隠し味はお酒!麩がつるっとふわふわに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生...
「モズクの天ぷら」ふわっとした衣に感動!独特の食感のワケ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生...
冬の鶏料理!フライパンで簡単煮込むだけで頬っぺた落ちる!?
 フライパン1つでおいしく仕上がる料理! 忙しい日はそんな料理があったら嬉しいですよね。今回はおなじみの鶏もも肉をおいし...
ぐっち夫婦 2021-01-31 06:00 フード
「砂肝とセロリの麻辣和え」食感がこれまでの砂肝とは別物!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、2年連続でミシュランのビブグルマンに輝いた大阪...
「カレー風味酢豚」カレー粉とお酢のコラボで絶妙な味わいに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、2年連続でミシュランのビブグルマンに輝いた大阪...
「枝豆の中国風おつまみ」口に入れた瞬間スープがジュワッと
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、2年連続でミシュランのビブグルマンに輝いた大阪...
「しいたけと食べるラー油のオーブン焼き」食感に秘密あり!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木のイタリアンレストラン「ラ・ブリアン...
「長芋タンドリー」めでるように育てながらじっくり焼いて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木のイタリアンレストラン「ラ・ブリアン...
「ネクストなハムカツ」サラミを使って驚くほどジューシーに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木のイタリアンレストラン「ラ・ブリアン...
日本酒と相性抜群「魚のワンタン」白身魚ならなんでもOK!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・芝大門のダイニングバー「都映」の水谷大輔さ...
可愛すぎる! ホットケーキミックスでアメリカンドッグ!!
 年明け1回目は人気のホットケーキミックスを使ったレシピをご紹介します! 引き続き、おうちでごはんを作る機会も多くなると...
ぐっち夫婦 2021-01-31 12:23 フード
「チーズトマトの包み焼き」アンチョビーを加え洋風なコクを
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・芝大門のダイニングバー「都映」の水谷大輔さ...
「ピカパウ」濃厚&サッパリのポルトガル定番スナックフード
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木公園のポルトガル料理店「クリスチアノ...
「じゃがいもとワサビ漬けのバター炒め」加熱でうま味際立つ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木公園のポルトガル料理店「クリスチアノ...