「ポパイエッグ」ホウレンソウをソテーして卵で包むだけ!

コクハク編集部
更新日:2021-04-20 06:00
投稿日:2021-04-20 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の割烹「銘酒処 木曽路」の丸山陽三さんに、ふんわりとした卵の中にホウレンソウを忍ばせた「ポパイエッグ」のレシピを教えていただきました。

隠し味はバター

 トマトやピーマン、タマネギ、チーズなどでイタリア風に仕上げるもよし、納豆や長芋で和風に仕上げるもよし。豚のひき肉などを使ったガッツリ系も捨てがたいもの。具だくさんのオムレツは、大人も子供も喜ぶ人気メニューです。でも、いざ作るとなると大変で……。

「ウチのポパイエッグなら簡単ですよ。ホウレンソウをソテーして、卵で包むだけですから」

 ふんわりとした卵にトマトケチャップがとろーり。見た目は、オムレツそのもので、中にホウレンソウが忍ばせてあるといいます。

 卵の巻き方はどうやって?

「店では火をつけたまま仕上げます。でも、そうやってモタモタしていると溶き卵が硬くなってしまうので、スクランブルエッグ状になったら火を止めて、ホウレンソウをのせ、フライパン返しなどで包むと確実にできますよ」

 プロは、もう一方の手でフライパンの柄をトントントンと叩きながらオムレツを巻き上げます。そんな理想形は捨てて。火を止めて作業すればいいのです。

 味つけはホウレンソウをソテーしたときの塩とコショウのみ。卵に味はつけていません。それでいて卵の甘い香りがしっかり。この簡単さで、この美味しさは、レギュラー入り確実です。

「熱したフライパンに油を引いたら、無塩のバターを加えるのです」

 作り方もシンプルなら、隠し味もシンプル。ビールをしっかり冷やしておきましょう。

材料

・サラダ油  適量
・バター  少量
・ホウレンソウ  1株
・卵  2個
・塩  少々
・コショウ  少々

レシピ

(1)ホウレンソウを適当な大きさに切り、塩とコショウで炒めたら、取り置いておく
(2)熱したフライパンに油を引いたら、バターを加えて溶かす
(3)2に2個分の溶き卵を入れ、中火でスクランブルエッグ状にして、火を止める
(4)3に1を一列に並べ、フライパン返しなどで包んでいく
(5)4を器に盛り、ケチャップをかければ出来上がり

本日のダンツマ達人…丸山陽三さん

▽丸山陽三(まるやま・ようぞう)
 大手中華料理チェーンのホール担当として飲食のキャリアを積み、約20年前にこの店で板前に。焼き物や煮物などレパートリーは幅広い。週末は妻に料理を振る舞いながら、新メニュー研究に励んでいる。

▽銘酒処 木曽路
 東京・新橋にオープンして30年超。魚介の鮮度の良さから、豊洲市場の関係者も訪れる。大間のマグロのほか松阪牛のにぎりも人気で、日本酒や焼酎はレアな銘柄がズラリ。東京都港区新橋3―6―4 スカイワールドビル3階。

(日刊ゲンダイ2021年4月14日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「叩き長芋と酒盗の磯辺巻き」日本酒好きにはたまらない!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
刺し身を使った簡単アレンジ「カツオとウドのなめろう」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の居酒屋「件」の川辺輝明さんに、居...
「つぶしなます」盛りつけ前に指でギューッとつぶすのがコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ウ...
ホクッとプリプリ「そら豆とエビのクリームチーズ和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインと一緒に「ソーセージとクレソンのペペロンチーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「イワシのリングアータ」脂の乗った身をサッパリといただく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
自家製の万能ダレが食欲をそそる「手羽先の甘だれ炒め煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
「アジのパクチーなめろう」和の肴とパクチーの意外な好相性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
春の味覚「ホタルイカとカブのマリネ」はひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
使う食材は2つだけ「菜の花のからし和え」は春らしさ満開!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
「イカ海鮮水餃子」出汁たっぷりの卵と海鮮の甘さがピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前の中華料理店「チャイナサーカス」の劉...
スパイシーさが新しい「カツオと山芋のスパイスオイル和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
「カキのワイン蒸しトマトサルサ添え」濃厚なのにサッパリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
あっさり「ベーコンと玉ネギの和え物」は箸休めにうれしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
新潟の伝統調味料がいい仕事する「タコとかんずりベーコン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「菜の花の昆布締め」染み込んだ出汁とほんのりした苦み
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...