「サワラと季節野菜のみぞれあん」野菜は生のままでOK!

コクハク編集部
更新日:2021-04-21 06:00
投稿日:2021-04-21 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の割烹「銘酒処 木曽路」の丸山陽三さんに、焼酎や日本酒との相性が抜群な「サワラと季節野菜のみぞれあん」のレシピを教えていただきました。

魚は白身魚なら何でもよし

 サワラは、身が崩れやすい魚です。西京焼きや塩焼きが好まれるのは、塩で身を締めるため。そんな春を告げる魚は、油との相性もいいんです。

「春のサワラは、冬に比べると脂が少なく、サッパリしているので、調理に油を使うとコクが出るのです」

 刺し身で食べるとホロホロとした身が、この調理だとふんわりとまとまっています。あんのウマ味とサワラそのもののウマ味も重なって、焼酎や日本酒との相性抜群です。

 小松菜、ニンジン、シメジの野菜は歯触りがよく、胃に落ちます。食感のアクセントもgood。

「店で作ると、野菜を素揚げしたり、油通ししたりします。家庭でそこまでやるのは面倒なので、野菜は生のままあんに加え、水溶き片栗粉でとろみをつけるときだけ加熱すれば十分。そうすれば手間が減るし、野菜の食感のよさが生きる。一石二鳥です」

 サワラのほか、タイやスズキ、ヒラメ、タラなど白身魚なら何でもよし。野菜もレシピにこだわることなく、何でもよし。食材は、その日の気分や財布と相談して選ぶといいそうです。

「火を使うのは、白身魚を焼くときと、あんにとろみをつけるときの2回だけ。あんの味つけも、麺つゆでいいので、この料理、見た目よりかなり簡単ですよ」

 何度か練習して、パートナーに作ってみては?

材料

・サワラ 1切れ
・塩 少々
・小麦粉 適量
・サラダ油 適量
・小松菜 1株
・ニンジン 適量
・シメジ 適量
・麺つゆ(濃縮タイプは水で薄めたもの) 80㏄
・大根 3センチ分
・片栗粉 適量
・ごま油 少々

レシピ

(1)サワラを一口大に切り、塩を振って10分ほどおき、小麦粉をまぶす
(2)濃縮タイプの麺つゆは水で薄めておき、大根はおろして軽く搾る
(3)熱したフライパンにサラダ油をひき、1を焼いたら、取り置く
(4)ニンジンは薄い半月切りに、小松菜は3センチ程度に切ったら、ほぐしたシメジと一緒に鍋に入れ、麺つゆを加えて、加熱する
「加熱は、とろみつけのときにサッと。ニンジンや大根など火が通りにくい野菜は、薄く切るのがコツです」
(5)4に水溶き片栗粉を加える
(6)5にとろみがついたら、大根おろしを加えて火を止める
(7)3に6をかけて、ごま油を垂らしたら出来上がり

本日のダンツマ達人…丸山陽三さん

▽丸山陽三(まるやま・ようぞう)
 大手中華料理チェーンのホール担当として飲食のキャリアを積み、約20年前にこの店で板前に。焼き物や煮物などレパートリーは幅広い。週末は妻に料理を振る舞いながら、新メニュー研究に励んでいる。

▽銘酒処 木曽路
 東京・新橋にオープンして30年超。魚介の鮮度の良さから、豊洲市場の関係者も訪れる。大間のマグロのほか松阪牛のにぎりも人気で、日本酒や焼酎はレアな銘柄がズラリ。東京都港区新橋3―6―4 スカイワールドビル3階。

(日刊ゲンダイ2021年4月15日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「ニンジンのサラダ クミン風味」カレー風味の“なます”です
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のスパイス料理専門店「スパイス・カフェ...
和食の基本と潔さ 手間をかけただけおいしくなる「煮ガキ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「サバのフリッタータ」本場のオムレツをサバ味噌煮缶で作る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
「鶏モモ肉のロースト大葉とゆずの香り」皮のパリパリ食感!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾...
「握り寿司に見立てたリゾット」見た目と味のギャップに驚く
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
おいしい季節到来!何度も作りたい☆ほっこり白菜の卵とじ
 白菜がスーパーの軒先や棚にたくさん並び始めましたね。特に鍋で活躍する白菜ですが、今回はぐっち家で何度も作るおいしい白菜...
ぐっち夫婦 2020-12-21 01:20 フード
「イチジクとイワシの白和え」スパークリングワインのお供に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のイタリアン「あつあつ リ・カーリ...
週末に作り置きしたい「肉シューマイ」は赤ワインと相性抜群
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
パン粉いらずで簡単「牡蠣のピカタ ブラックペッパー風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾...
「ハスとザーサイ炒め」レンコンはおつまみ界の優等生食材
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は札幌・すすきのの居酒屋「おばんざい屋 まる」の平...
「肉みそピーマン」しょうがの効いた肉みそはアレンジ万能
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「きのこのオーブンオムレツ」いつものキノコが特別な味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のイタリアン「あつあつ リ・カーリ...
「シャキシャキのネギまみれ」おいしい、簡単、手間いらず!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺の焼き鳥店「焼き鳥 しょうちゃん」の...
まるでレストラン!彩り野菜を添えた「牛肉とナスの巻き物」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾...
手開きで包丁いらず!はちみつ梅を使った「いわしの梅巻き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は札幌・すすきのの居酒屋「おばんざい屋 まる」の平...
特別な日に…ちょっぴり贅沢な白ワイン煮「鰻のマトロート」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...