30代人妻の告白「14歳年下大学生との甘美な不倫の果てに」#2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-04-30 06:00
投稿日:2021-04-30 06:00

「ひざの触れ合い」が親密さを加速

――見事な誘い方ですね。

「ありがとうございます。『お得感』ある誘い方じゃないと、人の心は動かないと思ったので……で、タクシーを飛ばして、青山のイタリアンレストランに行ったんです。シェフや店長は変わっていましたが、店内のメニューもインテリアも当時と一緒。そこで、私たちはカウンターで横並びに座ったんです」

――急速に距離が縮まりましたね

「そうですね。お酒や食事をオーダーし、ワインで乾杯しました。最近はお酒を呑まない若者が多いようですが、Dさんはお酒が好きらしく、『ありがたく、ご馳走になります』と、喜んで味わっていました。

 実はその店には主人が勤める商社の飲料部門がおろしているワインがあるのですが、主人の話題は出さず、ワインの飲み比べもしましたね。『私のワインも呑んでみる?』ってグラスを差し出したら『いただきます』って、無邪気に吞んでくれて……わ、間接キス……と少女みたいなことを思ってしまいました」

――続けてください。

「料理も運ばれてきて、お酒もさらに進みました。

 先ほどの就活とは一転、プライベートな話題になったんです。そこで、わたしたちが共に岩手県出身、つまり同郷だとわかりました。うそ、信じられない――と思った時、カウンターの下で、互いのひざがぶつかったんです。この「ひざの触れ合い」が親密さを加速させましたね。と言うのも、私、数秒だけひざを離さずにいたんです。

 もちろん『あ、ごめんなさい』と、その後ちゃんとひざをを戻しましたが、彼も「いえ、こっちこそ」と言いつつ、ドギマギした様子で――」

心理学から学んだ誘惑方法

――続けてください

「で、そこからは、地元の方言も交え『ドカ雪の時期は大変よね』とか『○○公園はデートスポットだった』など、故郷の話で大盛り上がりです。彼も、就活の時とは別人のようにリラックスして、ワインを何杯もお代わりしていましたよ。でも、さすが東北人。お酒が強いんです。

 私も強いほうですが、彼も悪酔いはしない――だから、私のほうから「彼に口説いてもらうよう仕掛けちゃおうかな」と言う気になったんです」

――Y美さんの誘惑法、ぜひ伺いたいです。

「私は事前に彼の手指はチェック済みだったんですが、あえて『Dさん、手を見せて』と両手をパーにしてもらったんですね。で、『あ、すごい。人差し指と薬指を比べて、薬指が異常に長いわ』と驚いたように言ったんです。

 彼は『どういう意味ですか?』と訊いてきました。で『人差し指と比べて薬指が長い男性って、男性ホルモン・テストステロンが優位なの。つまり、オスとして優秀な証拠。だから運動神経もいいし、オスとしての生殖能力や生命力も強い。ここだけの話、Dさん、セックス強いはずよ』と、淡々と告げたんです。

 セクハラにならないように、あくまでも『オスとして優秀』と言うことを褒めたんですね」

――続けてください。

「彼はセックスと言う単語に驚いていましたが、『確かに……草食男子じゃありません』と言ってましたね。私は『サッカーをやっているから腰も強いと思うし、生殖能力も抜群のはずよ』と、畳みかけました。

 こうやって生物学的な側面からセックスの話題をふると、エッチな話もしやすいんです。これは、私が心理学で学んだテクニックです。淡々としたトークの中に、さりげなく『セックス』『オスとして優秀』『腰が強い』などを交えると、エロティックな話題もスムーズにできるし、彼自身もエロティックな気分にさせることになるから」

――素晴らしい技ですね

「ダメ押しで、『エッチするときは、自宅派?シティホテル派?ラブホテル派?』と訊いたんです。もちろん、口調は淡々とです。スケベ心をいっさい見せることなく訊くと、『うーん、自宅派ですかね。金があるときはラブホもいいけれど……』と言い出して……。で、私が『最近のラブホの設備は凄いもの。カラオケやダーツもできるし、フードも充実しているから最高』って言ったんです。

 すると、『ラブホ……Y美さんも行くんですか?』と、驚いたように訊いてきたんです。すかさず、私は『やだ、もうDさんたら』とにっこり笑って、そのまま化粧室に立ちました。

 一番盛り上がった場面で、さっと消えるのは、私が男性を口説くときの常とう手段なんです」

――プロですね。

「いえいえ……ただ、このテクニックはあらゆる場面――ビジネスや人間関係でも使えます。相手がもっと知りたいと思う直前で、少しだけ『待った』をかけるんです。

 化粧室に入った私は軽くメイクを直しました。唇にグロスを塗り、ボブヘアを髪留めで上げ、うなじがよく見えるような装いで戻ると、予想通り、彼の視線が私のうなじに向けられたのが分かりました」

タクシーで道玄坂のラブホ街に

――続けてください。

「私は『まだ九時だけれど、帰りましょうか? それとも、もう一軒行きます?』と彼に訊きました。

 ラブホの返事をおあずけにした状態ですが、男に追わせるにはこれくらいしなきゃダメですから。すると、『せっかくだから、もう一軒行きましょう』と言う返事が来たんです。やった!と思いました。

 あとは、私が手早くお会計を済ませ、青山の街を歩きました。私が彼の手に指を絡めると、彼もぎゅっと握り返してくれて……そして『さっきの話の続き……ラブホ、しばらく行ってないから行きたいな』と彼を見上げたんです。

 彼、私の手をさらにギュッと握りしめて、そのまま強く私を引きよせたんです。あたりは人もまばら。でも、知り合いに会うとマズいので、『待って、タクシーを拾うわ』と、空車を拾い、道玄坂のラブホテル街に向かいました」

――続けて下さい

「以前、一度だけ行ったことのあるお洒落なラブホがあることを思い出しました。彼と手をつないだまま、素早く入り口から入り、フロントで部屋を選んで……部屋に入るなり、私は彼に抱きつきました。

 すると彼も大きな手で強く抱きしめてくれて……。サッカーの練習の時以上に彼の汗の匂いが濃く香り、私は胸いっぱいに吸い込みました。夫とは違う若々しい体臭と、逞しい筋肉に覆われた体……。

 いつしか、互いに唇を押しつけていました……温かな唇の感触とワイン交じりの唾液の味に、興奮が一気にヒートアップしましたね。こんなドキドキするキスなんて何年ぶりだろうと、一瞬、頭の中が真っ白になりましたが……この後、Dさんに抱かれる期待と後ろめたさに、ますます体が火照りを増していくんです。パンティに、トロリと熱い蜜が滲んできました。

 続きは次回。

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

エロコク 新着一覧


敏感なところに適切な振動を送ってくれる新作「イロハ」
 好きなコスメブランドから新作が出ると何度でもワクワクできる……。女性のみなさんには共感してもらえるかな。  新...
桃子 2019-11-12 04:40 エロコク
浮気編<1>浮気男のLINE公開処刑!ゼンメイが泣いた一件とは
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものか。ホッ...
女性向け風俗のコスパ#2…買ったのはイケる体と女の自信
 女性用風俗は彼氏がいない人だけが利用しているわけではありません。でもそれって彼氏を裏切っていることになるんじゃない? ...
男性は基本的に女性の「おっぱい」と「顔」しか見ていません
 このコラムは、あくまで私の経験上の話です。男は基本的に「おっぱい」と「顔」しか見ていないというは、到達したひとつの結果...
理想のご主人様と思ったら…あまりの体毛に舌と唇がKO負け
 深志美由紀の実録出逢い系体験談、第3回です。  いつの間にか、普通のセックスでは興奮できない――SM系のプレイにハマ...
初心者から中級者までオススメ 細やかな振動の美ローター
 ラブグッズを買う時に気にしてほしいのが“素材”です。女性の体で最もデリケートなところに使うのですから、それによってかぶ...
桃子 2019-11-12 04:40 エロコク
結局は若さだけ? 20年後の令和女子を狙い始めた独身男子
 たとえ女性のあなたがいくら文句を言っても、SNSに愚痴を書き込んだとしても、男性の大多数は何だかんだ言って「若い女子が...
同棲編<4>【女の力量】男の腐った嘘を信じてあげる愛(試し)
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものか。ホッ...
コスパ至上主義男子の見分け方 彼らが重視するCPSって何?
 最近「コスパ男子」という言葉をよく耳にしませんか?  コスパは、コストパフォーマンスの略であり、「コスパ男子」は...
「また遊ばれた」愚痴る女性は同性に嫌われ男から喜ばれる
 今回は、世の女性陣に注意喚起をするためのコラムを書かせてもらいます。少しでも恋愛がうまくいくよう、そして女性同士の仲を...
マッサージされている男性を眺めるだけ 女性向け動画が人気
 女性エステティシャンの指が、若い男性の身体全体を数十分間に渡り、ひたすら撫で回す。男性はうっとりと至福の表情を浮かべ…...
内藤みか 2019-05-27 06:00 エロコク
3本の足でクリをモミモミ…あの手この手で攻めたい貴女へ
 現在、クリトリスを“吸引”するローターが世界中を席巻しています。でも女性の性感帯の中で最も敏感なクリトリスなのだから、...
桃子 2019-11-12 04:39 エロコク
生え際フェチ、密接距離侵入…オリジナルプレイで得る快感
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと...
大泉りか 2019-06-15 15:30 エロコク
同棲編<3>恋愛に妥協できない男の、最も長く続く愛とは?
 わたしとひろし(非仮名w)の48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものか。ホッ...
女性向け風俗のコスパ#1…彼氏とは違う“プロの技”の料金は?
 女性だって「最近、性欲がたまっているな~」と思うことはありますよね!   そんな時に、必ずしも彼氏がいるとはかぎ...
ユニクロの服を着て次々と男をゲットした伝説のオンナの話
 今回は、ユニクロの服を着て次々と男をゲットした伝説のオンナの実話です。主役は、私が約8年前に知り合って、今は新宿ゴール...