ハイボールの名店としておなじみといえば、東京・銀座7丁目にある「ロックフィッシュ」です。緊急事態宣言の発令に伴い、東京都は酒類を提供する飲食店に休業を要請。まさかの“禁酒法時代”がきてしまった……と落胆する気持ちをどうにかモチベーションに変換し、店主の間口一就さんは「純喫茶かさご」として鋭意営業されています。
純喫茶と名乗るからにはアルコールの提供はなし。「モクテル」(Mock+cocktailの造語)ことノンアルコールカクテル3種を新たにこしらえ、踏ん張っていらっしゃいます。昨春に発令された初めての緊急事態宣言の際にもいち早く「見える安全化」に取り組んだお店です。素晴らしい決断力と実行力。
トッピングの主役は壺漬けたくあん
伺ってみると、「純喫茶かさご」仕様のPOPメニューが置かれていました。ん、ナニナニ? 「ロックフィッシュ」はおつまみも充実しているのですが、お食事メニューも純喫茶ver.なのね。チーズゆかりトースト、山椒ホットドック、にんにくジャムトースト、ティラミスカナッペ……。どれもひとひねり、ふたひねりされたヤツだなあーと気にはなったのですが、自らのファーストインプレッションを信じることにしました。「壺漬けのピザ」(900円)、ハイ、こちらをオーダー。
ロックフィッシュ名物の氷なしハイボールを模した「あのハイボール」(900円)をやりながら、待つこと10分。目の前に現われた焼き立ての壺漬けピザは、とーーーってもいい匂い。壺漬けたくあんと、ブーちゃん(豚肉・笑)の旨み、そしてミニトマトの酸味をチーズが受け止める複雑な味わい。B級スナックのはずなのにちゃんとお料理になってる……。これぞ“間口マジック”の真骨頂。酒飲みもとい、食いしん坊の心と胃袋をつかむんで離さないんです。
もちろん同じものは作れないだろうけれど、この組み合わせ、おうちごはんでもヒントになりそう。市販のピザ生地にトッピングして試してみたい……!
この日はビールっぽい「ビタール」(900円)と合わせて“かけつけ2杯”と1枚をいただき、頭もクリアなまま(苦笑)、早々に退散しました。
久しぶりの外食、週末の遅めのランチ。ごちそうさまでした。引き続き息災に過ごし、1日でも早く社会が、暮らしが、日常に戻りますように。
(編集O)
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