あらかじめ冷凍すると、うま味が格段に増す
旬を迎えるキノコは、焼いてよし、煮てよし。鍋の具にしてもおいしいもの。今回は、バルの定番アヒージョです。
「店ではポルチーニ茸を使いますが、スーパーの食材で作るならマッシュルームなどで十分おいしい」(時任さん)
ポイントは、キノコ類をあらかじめ冷凍しておくこと。キノコ類は凍らせることで繊維質が壊れ、うま味が格段に増します。多めに冷凍しておけば、いろいろなソテーやパスタなどにも使えて汎用性が高いですよね。覚えておくと便利です。
グツグツと煮え立つオイルに、食欲をそそるニンニクの香り。フォークですくって口の中へ運ぶと、アンチョビーのうま味と塩味、ニンニクの風味、唐辛子の辛味が複雑に絡み合い、秋の味覚を引き立てます。
熱くなった口の中を白ワインで冷やすと、口の中でサウナと水風呂を繰り返すみたいで、気持ちがキリッと締まります。体も温まったような。
バゲットにのせてパクリと頬張るもよし。バゲットをそのままオイルに浸すもよし。バゲットとキノコ、オイルの三位一体は抜群で、手が止まらなくなること請け合いです。
材料
・シメジ・マイタケ・エリンギ・エノキ 各20グラム
・マッシュルーム 4個
・オリーブオイル 100㏄
・ニンニク 1片
・鷹の爪 2分の1本
(半分に割りタネは取り除く)
・アンチョビー 1切れ
(ペースト状なら小さじ1)
・塩 適量
・コショウ 適量
・バゲット 好みで
レシピ
(1)シメジ、マイタケ、エリンギ、エノキは石づきを切り落とし、適当な大きさに切る。マッシュルームは半分に切る
(2)大きいボウルでキノコ類を混ぜ合わせる
(3)2をラップで密閉し、2~3時間ほど冷凍庫に入れる
(4)スキレットなどの耐熱皿にオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪、アンチョビーを入れ、アンチョビーをつぶしながら弱火で加熱。ニンニクの香りが立ったら、冷凍していたキノコを加え、ほぐしながらさらに加熱する
(5)煮立ってきたら、塩・コショウで味を調え完成
本日のダンツマ達人…時任健一さん
▽時任健一(ときとう・けんいち)
1977年、東京都生まれ。「くつろいでもらえる時間と空間を提供したい」という思いから、2012年に「TIME」をオープン。
▽TIME
赤い木目調のシックな店内で、食事とワインが楽しめる。ワインは常時50本以上用意。都内ではほとんど流通しない幻の伊豆牛のサーロインステーキは一食の価値アリ。中央区築地2―11―3 ウィンド築地ビル1F。
(日刊ゲンダイ2021年9月15日付記事を再編集)
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