マロニーの茹で時間は短めに
カウンターキッチンの鳥田中。田中さんと、銀座の割烹などで研鑽を積んだ実弟の栄司さんが織りなすコース仕立ての料理は、見ているだけでも楽しいですが、このレシピは、サービス担当であるお母さん考案のテッパンのまかないメニューだそうです。
「このレシピをお伝えしたお客さまは皆さん、定番にされているとのことでありがたい話です。今回の【鶏ひき肉のもと】の分量は3食分なので、冷蔵庫でストックし、その都度、モヤシと合わせていただければ、疲れた夜の晩酌にささっと用意できて便利だと思います」
マロニーの茹で時間は作り置きを意識し、商品の袋に記載されている時間よりも短めに。モヤシは根切りすることでワンランク上の仕上がりになりますが、面倒な時は割愛してもOK。つまみとして具だくさんの焼きうどんを偏愛する記者も、鳥田中のマロニー炒めにハマりそう!
材料
・モヤシ(根切りする)
【鶏ひき肉のもと】
・鶏ひき肉 300グラム
・マロニー 100グラム
・ニンジン 50グラム
・長ネギ(青い部分) 20グラム
・キクラゲ 50グラム
【A】
・鰹だし(顆粒だしで代用可) 100㏄
・濃い口醤油 100㏄
・みりん 100㏄
・日本酒 20㏄
・上白糖 15グラム
・サラダ油 適量
レシピ
(1)マロニーは食べやすい大きさに切り、お湯で戻しておく
(2)ニンジンは5ミリ角の拍子切り、長ネギは斜め薄切り、キクラゲは水で戻し適当な大きさに切る
(3)フライパンにサラダ油を引き、鶏ひき肉を炒める。肉の色が変わってきたら、2を入れ、水気を絞った1も加え、炒め合わせる
(4)【A】を入れ、煮詰めるように加熱。煮汁がなくなったら容器に入れ、冷ます
(5)フライパンにサラダ油を引き、洗ったモヤシを30秒ほど炒める。【鶏ひき肉のもと】の3分の1量を加え、素早く絡める。全体が温まったら出来上がり
本日のダンツマ達人…田中惣一郎さん
▽田中惣一郎(たなか・そういちろう)
1962年、東京生まれ。高校卒業後、東京の下町で料理人としての修業を始める。23歳の時、新橋「京味」へ。ふぐ調理師職人として板場に立ち、故・西健一郎氏から仕事を学ぶ。37歳で独立し恵比寿に「和食 ごっ惣」を開店、2017年に現在の地で、京都の地鶏と野菜を中心としたおまかせのコース料理屋「鳥田中」をオープンさせた。
▽鳥田中(とりたなか)
京味の技法を生かしながら、西氏から常日頃聞かされていた「素材の持つ味を大切に」を実践する予約困難の超人気店。できるだけ邪魔せず、できるだけ丁寧に、「選んだ素材の良さをお客さまへと伝えたい」と、優しい味わいの料理を提供している。コロナ禍で予約販売した「地鶏焼鳥弁当」も即完売。妥協しない味と芸術的な美しさで客を魅了した。東京都墨田区墨田3―25―7。
(日刊ゲンダイ2021年10月1日付記事を再編集)
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