さっぱり美味しい「うざく」 市販のウナギはタレを洗い流す

コクハク編集部
更新日:2021-10-21 06:00
投稿日:2021-10-21 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・日本橋の鰻串焼き居酒屋「心天」の林成さんに、さっぱり美味しい「うざく」のレシピを教えていただきました。

レンジで温め、片面だけ火を通す

 夏の滋養食として知られるウナギは、天然だと秋から冬にかけて脂が乗ります。

 冬眠に備えるためで実は今が美味しいんです。シロウトが天然を用意するのは無理でしょうが、林さんは「スーパーの養殖もおいしくなってるよ」というので、ウナギの一品料理を作ってみましょう。

「ウナギのつまみで簡単なものは、うざくね。薄切りしたキュウリの塩もみと一緒に三杯酢で和えるだけだから、チョー簡単」

 スーパーで仕入れたウナギは、そのまま使ってもよし、ひと手間加えてもよし。ひと手間って?

「タレを洗い流すの」

 スーパーのウナギについているタレには酸化防止剤が含まれます。ウナギの強い脂の酸化を抑えるためで、それを洗い流してから、電子レンジで温め、魚焼きグリルなどで皮面だけサッと火を通すと、香ばしく仕上がります。市販のウナギにはタレがついているのに、別添えのタレがあるのは、こうやって食べるのが正しいからです。

「面倒なら洗わなくてもいいけど、洗う方がおいしいよ」

 手間を惜しまず、おいしくいただきましょう。

材料 4.5人分

・キュウリ 2本
・ウナギ 1匹分
・ショウガ 少々

【ウナギのタレ】
・氷砂糖 30グラム
・みりん 50㏄
・濃い口醤油 50㏄

【うざくのタレ】
・白だし 50㏄
・ウナギのタレ 30㏄
・酢 20㏄
・白糖 10グラム
・醤油 少々

レシピ

(1)キュウリを斜め薄切りにして塩をふって、水気を絞る
(2)ウナギのタレをすべて鍋に入れて煮詰める。氷砂糖が溶ければOK(別添えのタレで代用してもいい)
(3)2を冷ましたら、うざくのタレと合わせる。酢は好みで調節を
(4)ウナギを洗ってタレを除いたら、電子レンジで20秒ほど温める
(5)4を魚焼きグリルで皮面のみ弱火でサッと火を通す。すでに火が通っているので、サッとで十分
(6)5を2センチ幅に切る
(7)器に1を盛り、6をのせたら、ショウガの千切りを添え、3を回しかければ完成

本日のダンツマ達人…仲島宏明さん

▽林 成(りん せい)
 中国福建省出身。沖縄留学で来日し、その後東京へ。新橋の「うな新」(閉店)で修業し、ウナギ職人の道へ。12年前に独立。ウナギの串焼きは、愛知・三河産を注文を受けてからさばく。「僕より包丁さばきが速い人は見たことない」

▽心天
 ウナギの串焼き居酒屋。骨と骨の間に残る赤身の「赤ばら」、その上の白身「白ばら」、皮を巻いた「串巻」など部位ごとに分けた串は、1本300円前後。ウナギの紹興酒煮(980円)をはじめオリジナルメニューも充実している。東京都中央区日本橋蛎殻町1―14―7。

(日刊ゲンダイ2021年10月12日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


スーパーで買える食材で作れる「鰻カリー」 日本酒とともに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
「チキンキーマ」フルーティーな甘さの燗酒でカレーが進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
「お手軽ビンダルー」お好みでパクチーやクラッカーを添えて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
花山椒が香る「牡蠣のアチャール」燗酒との“危険なカップル”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
「生姜のアチャールっぽいもの」をかけていただく冷ややっこ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・関内の「Spice Drunker やぶ...
ジップロックを使って蒸す「鶏もも肉とニラのスタミナ蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
ピリ辛ネバネ~バ!絶品のオクラキムチ 2021.7.18(日)
 一年中手に入るオクラですが、旬は夏。それはもう別格ですよね。大きいのに硬くなく、張りやつやもしっかりあって。種類もスー...
夏野菜たっぷり「中国風冷ややっこ」 食欲減退気味な時にも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「ナスと豚ひき肉の甘味噌炒め」白ご飯にのせても美味しい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「スルメイカの香り揚げ」紹興酒と醤油で味と香りが引き立つ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「エビとトウモロコシの春巻き」旬の素材の味を引き出して
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、奈良・北葛城郡のアジア料理店「Asian Ga...
「納豆工房 せんだい屋」で納豆愛に溺れる 2021.7.9(金)
 納豆が好きです。かれこれ3年くらい毎朝納豆を食べています。たいていの不調は納豆を食べておけば何とかなる! と思っていま...
「京漬物のカプレーゼ風」かぶ&モッツァレラの絶妙コラボ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・門前仲町の居酒屋「酒亭 二ぶん半」の武井...
目玉焼きが簡単に驚くほどおいしくなる魔法!2021.7.8(木)
 目玉焼き。それは卵を割って焼くだけという実にシンプルなお料理ですが、何個、何十個、何百個、何万個(!)と焼いても「これ...
「つぶ貝 酒盗和え」スーパーのつぶ貝にひと手間加えるだけ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・門前仲町の居酒屋「酒亭 二ぶん半」の武井...
材料は2つだけ!「セロリゆかり漬け」セロリ漬けの新定番に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・門前仲町の居酒屋「酒亭 二ぶん半」の武井...