「アホのスープ」これぞ大人の味! 究極の飲むおつまみ

コクハク編集部
更新日:2022-03-08 06:00
投稿日:2022-03-08 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バル・センブラドル」の須釜伸一郎さんに、温活にもピッタリな「アホのスープ」のレシピを教えていただきました。

パン・ド・ミの食感がたまらない♡

 さて、シェリーに合うつまみ、後半戦。今回はちょっとレベルが上がって、テーマは“スープで飲(や)る”です。

「アホとはスペイン語でニンニクのこと。そのスープは冬の定番で、体が温まりますし、もちろん酒のつまみにもなります」

 レシピと作り方だけ見るとちょっと難しそうですが、「一度覚えてしまえば簡単」と須釜さん。味の決め手はやはりシェリーを入れること。ポイントは最初に入れて加熱することで、より味にコクが出ます。実はコンソメスープの完全なレシピにはシェリー、特にフィノを入れるのが決まりなのだとか。

 そしてベーコンとスモークパプリカ粉でダブルに薫香を利かせましょう。これでぐっと大人のつまみになります。

 さらにパン・ド・ミというフランスの食パンを入れると、お麩(ふ)みたいなトロトロ&フカフカな食感がたまりません♡

 いざ完成。鍋から器に注がれた時の芳醇(ほうじゅん)な香りといったら!

「これがシェリーの香りです。味もコクがあるでしょ。白ワインでは余計な酸味が出て、こうはいきません」

 シェリーのうま味成分で減塩効果も。中高年にはありがたいけど、問題はうますぎて飲みすぎること。ま、シェリーは後に残らないからいいか……って言い訳しながら飲むのは酒飲みの悪いクセですね。

【材料】

・ニンニク(スライス) 3片
・オリーブ油 30㏄
・パプリカ粉 適量
・ベーコン 適量
・コンソメスープ(市販品) 300㏄
・フィノシェリー 30㏄
・パン・ド・ミ(食パンでも可) 6分の2カット
・卵(溶き卵) 1個

【レシピ】

(1)オリーブ油をひいた片手鍋でスライスニンニクを弱火で炒め、香りが出たらパプリカ粉を入れ、さっと加熱する。
(2)コンソメスープ、シェリー、ベーコンを入れ、さっと沸かす。
(3)パン・ド・ミ、溶き卵を入れ、加熱したら器に盛り完成。

本日のダンツマ達人…須釜伸一郎さん

すがま・しんいちろう
 茨城県五霞町出身。大学時代からバーやレストランで働き、25歳で銀座のシェリー専門店の社員に。30歳の時にスペインを旅し、さらにシェリーの深みにはまる。2016年に独立、バル・センブラドルをオープン。深い知識と情熱から、人呼んで“シェリーの宣教師”。

バル・センブラドル
 シェリー専門のスタンディングバー。センブラドルとは“種まく人”という意味。食材とシェリーの相性の種をまき、多くの人が集まる店をと名付けた。辛口のマンサニーリャから極甘口のペドロ・ヒメネスまで常時約12種類のシェリーを揃える。1杯1100円~。シェリーと相性抜群のタパス(小皿料理)は500円~。東京都中央区銀座6-3-17 悠玄ビル別館1F角。

(日刊ゲンダイ2020年1月18日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


焼いた餅にサンド「からすみ餅」甘味と塩辛さのハーモニー
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・本所吾妻橋の「割烹 船生」の船生宜之さん...
プロの味に近づける「小松菜と油揚げ、えのき茸のおひたし」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・本所吾妻橋の「割烹 船生」の船生宜之さん...
一度食べると病みつきになる!「カニ味噌レーズンバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・本所吾妻橋の「割烹 船生」の船生宜之さん...
風味引き立つ「甘エビの魚醤漬け」翌日の朝食に使う裏ワザも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・本所吾妻橋の「割烹 船生」の船生宜之さん...
お寿司とお酒の楽園「独楽寿司」レポ 2021.11.26(金)
 寿司をツマミに酒を飲む――。THE大人!って感じで憧れます。しかしながら、筆者の少ないお給料では、そうそうできることじ...
「鶏肉の紹興酒漬け」茹で鶏が紹興酒でバージョンアップ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、北海道・札幌の「台湾小籠湯包 ファンズ・マルヤ...
手軽に本格的な味「台湾甘酢漬け」優しい甘みと柔らかな酸味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、北海道・札幌の「台湾小籠湯包 ファンズ・マルヤ...
アボカドも一緒に揚げる「エビとアボカドのマヨネーズ和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、北海道・札幌の「台湾小籠湯包 ファンズ・マルヤ...
夜市の定番「台湾風ネギ卵焼き」お酒のアテや豪華なおかずに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、北海道・札幌の「台湾小籠湯包 ファンズ・マルヤ...
地味だけど美味!ブロッコリーのパスタ 2021.11.20(土)
 晩秋から3月ごろまで国産ものが多く出回るブロッコリー。買い物に出かけ、粒がぎっしり詰まってみずみずしい“上物”を見つけ...
「客家式ピータン豆腐」ピータンのコクと豆腐の甘味が一体に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、北海道・札幌の「台湾小籠湯包 ファンズ・マルヤ...
“ふわふわ系”グミ7種を食べ比べ 2021.11.18(木)
 コンビニやドラックストアで購入できる「グミ」。SNSで空前の“グミブーム”が到来していることもあり、種類も豊富な印象で...
ビールに合う「ガパオガイ」はキング・オブ・エスニック!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の「タイ料理バル タイ象」のジットダ...
タイ北部のサラダ「ラープガイ」 3色のさっぱりスパイシー!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の「タイ料理バル タイ象」のジットダ...
「パクチーポテトサラダ」香りが苦手な人でも食べられる!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の「タイ料理バル タイ象」のジットダ...
カレー味のふんわり卵に包まれた「プーアッパッポンカリー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の「タイ料理バル タイ象」のジットダ...