新婚だけど妻を抱けない…自分の選択を後悔する32歳夫の告白

並木まき ライター・エディター
更新日:2022-03-19 06:00
投稿日:2022-03-19 06:00
冷酷と激情のあいだvol.82〜女性編〜」では、新婚早々のセックスレスに真剣に悩む妻・瑞季さん(仮名・34歳女性)の苦悩をお届けしました。
 では、夫であるマサヒロさん(仮名・32歳男性)は、夫婦間のこの問題について、どのように考えているのでしょうか。実はマサヒロさんは、レス問題について親しい友人に複雑な胸中を語っていました。

「責任をとって」と言われて結婚したけど

「好きじゃない女性と結婚すると、こんなにも不幸な毎日が待っていたのか……って感じ。

 世の中には、お見合い結婚もあるし、そんなに好きじゃなくても、一緒に生活をしていくうちに好きになれるのかなって思っていたけれど、そんなに甘いもんじゃなかったってことが、今になってわかりましたね」

 マサヒロさんと妻である瑞季さんは、瑞季さんからの猛アプローチの末に、お酒を飲んだ勢いで関係を持ったことが発端で、瑞季さんから「責任をとって」と迫られたことが、交際のきっかけなのだそうです。

 最初は「付き合うだけなら」と、マサヒロさんも了承。しかしそこから「私はもうこの年齢だし、責任とって結婚して」と、1カ月もしないうちに妻から結婚を迫られ、そのまま流されるように、交際1年記念日を目前に結婚へと至った関係とのこと。

大失恋を引きずっていた頃、妻と出会った

「深く考えなかった自分が悪いと言われれば、それまでだよね。実際、当事者である自分だって、そう思っています」

 本人いわく「そこまで好きじゃない女性を妻にした」と言い切るのには事情があるようで、実はマサヒロさんは、瑞季さんと交際する数年前に大恋愛を経験したものの、その女性から一方的に振られる形でジ・エンド。

 その後も、元恋人への未練を断ち切れないままでいたけれど、もう復縁の見込みもなく、どうにかして前を向かないといけないと考えていた矢先に、今の妻である瑞季さんと知り合ったという経緯がありました。

「その頃は、妻のことも“そんなに好きじゃない”ってくらいで、嫌いではなかったですし、僕に対して熱心にアプローチしてくれたから、僕も悪い気はしなかったんです。

 最初は、瑞季ちゃんと結婚までするとは思わなかったけれど、まぁ人生ってこんなふうに進んでいくのかな、とかって思って、瑞季ちゃんが結婚をしたがっていたし、そんなに僕の妻になりたいなら、これからの人生を一緒にやっていこうか〜って感じで、結婚を決めました」

妻への嫌悪感は増すばかり

 ところが、実際に一つ屋根の下で生活を送るようになると、どんどん瑞季さんへの嫌悪感が増してしまったというマサヒロさん。

「妻に大きな欠点があるわけではありません。ただ、僕の気持ちがついていかないだけですね。

 潔癖症なんじゃないのって仲間に言われたこともあるから、そうなのかもしれません。

 でも、こういうのって理屈で解決できる話ではないじゃないですか? だから、僕は僕なりに、結婚してしまった以上は、どうしたらいいのだろう……って日々悩んでいるんです。

 お酒を飲んだ勢いで抱いちゃおうか、そうしたら丸く収まるかなって考えたことも何度もあります。でも、妻を前にしても、全然そんな気持ちになれないんですよ。

 夫婦になったからには、子どもも作らないといけないのかなってプレッシャーも感じているけれど、僕自身の体が応えてくれません。

 このまま子ナシ夫婦として、騙し騙し生活するならなんとかなりそうだけど、妻からこの問題について詰められたら、僕は逃げ出すほうを選択しそうで、自分でも怖いです」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


あげまん学入門 #1 感情のコントロールで「キレない」女子に
 せっかくお付き合いに発展しても、男性にとって「この女、ないわ」と思われてしまうのは避けたいところ。どうせなら、付き合っ...
しめサバ子 2019-03-30 06:00 ラブ
不倫が怪我の功名に? 夫の罪悪感を吹き飛ばす“妻の奇行”
 浮気をする男だって、人間ですから「妻への罪悪感はない」と言えば嘘になる人が大半。しかし世間には「妻の言動をキッカケに、...
並木まき 2019-03-29 06:00 ラブ
洗面台にはAesopのソープ “美意識高すぎ男子”との疲れる恋
「インスタで見掛けるオシャレカップルに憧れる!」なんて言う女子も多い昨今。映える彼氏にも落とし穴が!? 日本合コン協会...
田中絵音 2019-03-27 06:00 ラブ
婚活女子の“落し穴” これが婚期を逃す「女子力」の上げ方
 結婚につながる恋コラム第2回は、付き合いたい男性をゲット出来ている女性と婚活が長引く女性の「女子力」の上げ方の違いにつ...
山本早織 2019-03-26 06:00 ラブ
彼が来ても安心 “お家デート”で好感度アップの必勝テク3選
 彼が初めてお家に来にくるというイベントは、きっとどこかのタイミングで訪れることでしょう。そんな時こそ、できるだけ彼のあ...
しめサバ子 2019-03-25 08:11 ラブ
女性はここに注意「SNSセクハラ」対策…曖昧な対応は逆効果
 ツイッターやフェイスブックなど、SNSをやっている女性に付き物なのが男性からのセクハラメッセージ。一体どうしたら来なく...
深志美由紀 2019-09-27 06:53 ラブ
おすすめ! FBS福岡放送の「イケメンに告白する」番組が熱い
 地方局の番組もネットで観られる時代となりました。熱の入った良い企画がいろいろありますが、おすすめはGYAO!で視聴でき...
内藤みか 2019-03-22 08:56 ラブ
男性を恐怖に陥れる…「メシマズ女」の背筋が凍る語録3選
 世の中には、いろんな意味での“怖い女”が存在するようです。悪い女なら「魔性の女」などと名誉な称号が与えられる余地もあり...
並木まき 2019-03-22 08:55 ラブ
男子の「支えたい」を刺激する ダメ恋愛エピソードの伝え方
 あなたの周りにもいませんか?「不幸な女子が好き」という男子。  ものすごく貧しかったり、不治の病に冒されたヒロイ...
しめサバ子 2019-03-20 06:00 ラブ
【渋谷編・下】すすきのボーイと二次会へ…男友達ゲット?
 すすきのボーイとスクランブル交差点のTSUTAYAで待ち合わせる。お腹が減っていたので、まずはご飯を食べることになった...
高輪らいあん 2019-05-13 16:26 ラブ
超年上女性を彼女にするのはこんなタイプの男性なんです!
 最近は男性が年上の女性と交際することが目につきます。女性が30〜40代で男性が20代というカップルなど、年の差が10歳...
内藤みか 2021-04-24 08:00 ラブ
高身長男性に惹かれる女性必読 「ウドの大木」にご注意を
 結婚相談所の書類にある「身長」を書く欄。相手を選ぶ時に、背の高さを条件にする女性がいまだ多いということでしょう。でも、...
孔井嘉乃 2019-03-18 17:24 ラブ
マンネリ解消にオススメ 照れずにできるスキンシップの方法
 パートナーに「くっつきたい」と思っているのに、スキンシップのタイミングが取れないまま日々が過ぎていく。そうしていつの間...
孔井嘉乃 2019-04-12 05:55 ラブ
市川海老蔵の変貌にみる 男が遊び人から「卒業」する日
 一時期は“稀代のプレイボーイ”として連日週刊誌に話題を振りまいた歌舞伎俳優の市川海老蔵さん。 「灰皿テキーラ」と...
しめサバ子 2019-03-15 08:19 ラブ
超年の差も…女性教師と中学男子が“禁断の恋”をする時代?
 先日、驚くような事件が起きました。中学生徒とテーマパークに出かけてキスをしたとして、千葉県の44歳の担任教師が懲戒免職...
内藤みか 2019-03-15 06:00 ラブ
果たして「男はオオカミ」なのか?全ては女性次第だったり?
 先日、久々に「男はオオカミなんだから」というセリフを聞きました。でも、「本当にそうかな?」と、ふと思った筆者です。実の...
孔井嘉乃 2019-10-31 16:11 ラブ