不安感いつまで?プレ更年期「ぐるぐる思考」への向き合い方

コクハク編集部
更新日:2023-01-26 18:58
投稿日:2022-11-10 06:00

4. 漢方薬でからだの内側からアプローチする!

 更年期の不安感には、漢方でからだの内側からアプローチするのもおすすめです。

 不安感の原因には、ホルモンバランスの乱れ以外にも、ストレスや過度の心労、過労などがあげられます。

 不安感に対しては、「自律神経のバランスを整える」「精神を安定させる」「消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする」といった生薬を含む漢方薬が選ばれます。

 漢方薬が得意としているのは、心とからだ全体を整えることで、心身の機能を回復させ、更年期のいくつもの症状を改善させることです。また、一般的な西洋薬と比べて副作用が少ないとされるのもメリットといえるでしょう。

 忙しい現代女性は、休養をとろうと思っても十分な時間をとれなかったり、運動などの習慣を継続するのが難しかったりするかもしれません。

 そんな場合にも、健康サポートとして漢方薬をとり入れるのがおすすめです。漢方薬は自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。

 不安感に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。

<不安感に悩む女性におすすめの漢方薬>

・加味逍遙散(かみしょうようさん):肩こりや疲労感があり、イライラや不安などの精神神経症状のある方に

・柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):比較的体力があって、不眠やイライラ、心悸亢進などのある方に

・加味帰脾湯(かみきひとう):虚弱体質で血色が悪い方に

 ただし、漢方薬を選ぶときは、自分の体質や症状にぴったり合ったものを選ぶことが大切です。合わない漢方薬を選んでしまうと効果が出ないだけでなく、副作用が起きる場合もあるので注意しましょう。

 購入時には、できる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。お手頃価格で不調を改善したい、という方には医薬品の漢方がおすすめです。

5. 自分をいたわり、不安感を和らげよう

「えりのさん、ありがとうございました。不安の正体がわかって、気持ちが少し軽くなりました」

 安心した表情のアサミさんに、えりのボスも優しく微笑みかけました。

「更年期は、心もからだも変化が多くてつらいわよね。自分に優しくして、それでもつらいときは医師に相談することも検討してね」

「はい。それに、漢方薬もとり入れてみたいと思います」

「ぜひ試してみてね。自分の不調や体質に合った漢方薬を専門家に見極めてもらうといいわ」

 アサミさんはうなずくと、今日一番の穏やかな表情でえりのボスにお礼を言いました。

「えりのさんのお話を聞けてよかったです。自分の不安感を否定しなくていいんだ、受け入れて自分を休めてあげればいいんだ……そう思ったら、気が楽になりました」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくアサミさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子

 元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


首は顔よりも年齢が出る! “首のしわ”が加速するNG習慣4つ
「昔よりも首のしわが深くなった気がする……」  顔に比べてあまりケアをしていないパーツといえば首。けれど、顔よりも年齢...
七海 2019-10-22 06:00 ビューティー
涙袋つくるヒアルロン酸注射 アイドルみたいな目元にしたい
 プチ整形、アンチエイジング……気になるけれど、敷居が高くてよくわからない、そんなお悩みを抱えている方も多いのでは? コ...
皮むけ、ガサガサ…唇の悩みはこのリップクリームで解決!
 乾燥する季節になるたび、唇の悩みが増えてきます。荒れちゃう唇にシーン別におすすめアイテム4点をご紹介。意外と目立っちゃ...
食べて痩せられる? ケトジェニックダイエットを試してみた
 ダイエットで一番辛いことは「我慢」ではないでしょうか。家族が美味しそうに食事をしていたり、外食中に友人が好きなメニュー...
季節の変わり目は要注意 「ゆらぎ肌」はお肌のSOSサイン!
 やっと暑さから解放されて秋めいてきましたね。とは言っても、つい最近まで残暑でしたので急な温度差に戸惑うばかりです。 ...
体の内側から綺麗に…台湾人女性に伝わる「美肌食」の秘密
 私の周りには、素っぴんでも普通に外出することができる肌の綺麗な台湾女性が多く、しかも皆さん、年齢よりも若く見えるからず...
脂くさい&フケのある彼の頭…こっそり劇的に改善するなら?
 彼氏の頭が脂くさい! フケが多すぎ! そんな風に感じても本人にはなかなか指摘しにくいものです。加齢や生活習慣によっても...
最適な方法は人それぞれ!「遺伝子ダイエット」を試してみた
 ダイエットの連載を開始してしばらく経ちます。これまで、あらゆる方法を試してみました。思うように体重が減らずに苦戦したり...
実は男ウケが悪いメイク7選! 女性と男性の“可愛い”は違う
 その時々で変わる流行りのメイク。世の女性たちはトレンドに合わせてアイテムを変え、新しいメイク方法を研究していることでし...
寝ている間に髪が…意外と知らない就寝時のダメージと対策
 皆さんは寝るときや寝る前はどのような髪でいますか? せっかくトリートメントをしたのに、その後のケアの方法や寝方によって...
【美容のプロにQ&A】立ち方、歩き方をキレイにする方法は?
 姿勢良く颯爽と歩く姿は凛としていて憧れます。猫背で足を引きずってペタペタと歩いてしまうのはネガティブな印象に。「どうす...
痛くならないハイヒールの選び方&綺麗に歩くポイント♡
 女性だけの特権とも言える「ハイヒール」。ヒール自体の美しいフォルムはもちろん、スタイルを良く見せることができるため、日...
食欲の秋は味覚も楽しみつつ…「週末だけダイエット」の中身
 ジリジリとした強い日差しが、ポカポカ陽気に変わりましたね。そう、秋の到来です。秋といえば、きのこや芋類が旬を迎えますし...
唇の色が悪い原因は? 即効&日常ケアでピンクのツヤ唇に♡
「唇の色が悪くて、なんだかくすんでいるかも?」そんな悩みはありませんか?口紅やグロスなどメイクで唇の色味をカバーすること...
無駄な間食をやめるために…取り入れるべき“痩せる生活習慣”
 秋になり、さつまいもやかぼちゃの限定スイーツに惹かれて手を伸ばしてしまう……。露出を夏ほどしなくなることや暑さの和らぎ...
七海 2019-10-02 06:00 ビューティー
カラコンなしでも上品ハーフ顔に♡立体メイクの5つのコツ!
 ハーフ芸能人が人気の昨今、「パッと華やかなハーフ顔になりたい!」と思う女性は多いでしょう。手っ取り早くハーフ顔に見せる...