生クリームでコクを出す
カニ缶の器に盛られて出てきたのは、カニとブロッコリーのサラダです。
「フランス料理でよく使うエストラゴンの代わりにカレー粉を、エシャロットの代わりに玉ねぎを使っています。カニ缶に生クリームを入れるとコクが出て、いろんな味をまとめることができます。ブロッコリーがなければ、そのままトーストに塗って食べてもいい。使い方に幅があるツマミです」
マスタードとカボスが入っているので、爽やかながら味に深みがあります。
「東京と同じような料理を出すフレンチレストランだと、東京や大阪の人は来てくれません。わざわざ足を運んでくれるようなオリジナリティーがあった方がいいですよね。意識はしていないのですが、日本のおいしい食材を生かすとなると、フレンチにも和のテイストが入るのかもしれません」
暖簾をくぐって入った店内は、福岡城をモチーフにした和紙に描かれた壁画があり、富士山がデザインされた臥牛窯の現川焼の特注飾り皿など、独自の世界観を演出しています。コースの中には、“うどん”が出てくることもあるそうですよ。
材料
・カニ缶詰     1缶 
・ブロッコリー   適量 
・カボス      少量 
・マスタード    適量 
・玉ねぎ      少々 
・カレー粉     少量 
・生クリーム    適量 
作り方
1. ブロッコリーは食感が残る程度に茹でる。玉ねぎはみじん切りにして水にさらす。
2. 軽く立てた生クリームに1とカニ缶を入れ、搾ったカボスとマスタードとカレー粉を加え出来上がり。
本日のダンツマ達人…山下泰史さん
▽やました・たいし 
 調理師専門学校を卒業後、長崎、京都、パリで研さんを積んだのち、東京・恵比寿の「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」や西麻布「アムール」で鍛錬を重ねた。2016年、福岡市にガストロノミーフレンチ「TT0AHISU」をオープン。「何が出てくるかわからないから楽しみ」と、地元の人はもとより、海外や東京からの健啖家も多い。 
▼トアヒス 
 メニューは「シェフお任せコース」のみ。正統派フレンチのコンソメスープはもちろん、郷土料理のうどん、パクチーなどのエスニック調も出す。カテゴリーはフレンチだが、あらゆる枠組みを超えた「Madein Japan」のガストロノミーレストランだ。 
福岡県福岡市中央区大手門3―12―12 BLDG64 1F 
℡092・733・4600 
(日刊ゲンダイ2019年3月27日付記事を再編集)
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