内縁妻の抵抗。父の罵倒、引き裂かれリモートオナニーでエクスタシー #5

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-06-21 13:49
投稿日:2024-06-14 06:00

父からは頻繁に電話が

――お父様との苦しい関係もお話くださりありがとうございます。話せる範囲で、その後もお聞かせください。

「大学時代も、父の命令で『サークル・合コン・アルバイトがNG』というひどい支配を受けました。『学生は勉強することが一番。遊びやアルバイトは許さん』と、生活費もギリギリの仕送りだったんです。

 でも、友達に事情を話して協力してもらい、何度も合コンに行きましたし(笑)、家庭教師のアルバイトもしましたね。それなりに恋愛もしました。

 成績もそこそこ良く、希望していた大手化粧品会社に就職できた時は嬉しかったですね。でも、のちに妻子ある正樹さんと不倫生活をすることになるのですから、人生、何が起こるか分かりません。

 ただ『親バレ』をきっかけに、父からは頻繁に電話が来るようになりました。

――早く実家に帰ってこい!

――イヤよ。絶対に帰らない。

 あと1年で正樹さんは離婚に王手がかかる。その大事な時期に、彼と離ればなれになり、奥さんとヨリが戻ってしまったら…。

(彼だけは絶対に失いたくない)

 その思いでいっぱいでした。外出時も興信所の調査員に見張られていないか気が気じゃなくて…。その予想は当たりました。父からは、

――不倫相手は千鶴だったんだな。情けない…絶対に許さん!

――ごめんなさい。でも私たちは本当に愛し合ってるの。

――お前はバカか! 不倫する男の甘い言葉を鵜吞みにするとは情けない。相手の妻に慰謝料請求されたらどうするんだ!

母が心労で入院

 目の前が真っ暗になりました…もう終わりです。悪いことは重なるもので、母も心労で入院してしまって。正樹さんにすべて話すと、

――一度、実家に帰っておいで。

 そう言われたんです。

――イヤよ。正樹さんと離れるなんて、絶対にできない。

 私は彼に抱きつきました。

――妻は息子が合格したら、離婚することに応じてくれた。そうしたら、千鶴の実家に挨拶に行くよ。そして、正式に結婚を認めてもらおう。

――本当?

 正樹さんは、すでに奥さまとの話はついているとなだめてくれたんです。詳しく聞けば、奥さまとは『できちゃった婚』であることも判明。それが真実ならば、私は晴れて彼と再婚できる。

 でも、その言葉に安心してはいけません。不倫中の知人の中には、同じように言われて、結局『内縁の妻』生活を5年も続けている女性もいたのです。何よりも、父は絶対反対するに決まっています」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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